小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

  とうとうコーツIOC副委員長が来日して、これからはオリンピック開催への直接的圧力が強まりそうな気配です。  東京オリンピックが多数の病人も出そうな真夏に開催されるのはビジネスとしての都合からで巨額の放映権料を稼ぐためでもあります。  そんな開催してもお金、中止してもお金の五輪...

2014年12月31日水曜日

5万件に及ぶアクセスに感謝感激!

 黒猫ディーンらとともに良い新年でありますように、お祈りします。来年もよろしくお願いします。

歪んだ幸せのイメージ

 平等という言葉の意味は曖昧なところがあり、真の平等とは努力して経済的に貢献した分だけ金銭的に報われることなのか、頑張り屋さんも怠け者も同じように人並みの生活水準は維持できることなのか、よく分かりません。

 

  労働への報酬の多寡は生活水準にストレートに“影響”しますが、毎日が健康的に過ごせて精神的に充実していれば、本来ならば幸せ度には“関係”しないはずです。例えば修行僧のように、糊口をしのぐだけの質素な生活をしながらも幸せでいられる精神性があれば、お金のために先を急ぐだけの人生にはなりません。

 

 そうは言っても、平等な社会では上昇思考の強い人たちを活用しながら、お金におおらかな生き方も選択できることが理想です。ところが、今日では消費こそが絶対的な善となり、その結果として幸せの核心の相対化が進行し、幸せのイメージがすっかりステレオタイプ化してしまっています。

 

 本当は誰もが自分らしく生きられるのが真の平等社会ではないでしょうか。しかし、そのためには差異のなかの平等が尊重されねばならないのですが、そういう視点が失われてしまっている現代社会は非常に不平等な時代にあると言えるでしょう。

今年は地球一周歩いたり!

 ちりも積もれば山となる。私がこの言葉を実感したのが猫の世話に一年間通って歩いた距離です。ブログ表紙の黒猫ディーンたちの世話にバス代節約で歩いて往復していますから、一日の歩行距離はそれだけで約12㌔になります。ちなみに万歩計で測ってみたら3.6万歩でした。


 地球を赤道に沿って一周すると約4万キロですから、私は毎日12㌔ずつ歩いて年間365日で一回りしていることに気が付きました。小分けにしてコツコツと歩けば案外たいした距離ではないことが分かりました。これまでに3周分しましたから目標は大きく掲げて10周です。ブログの読者のみなさんも、元気に新年を迎えてください。ニャ^-オ!

2014年12月28日日曜日

東大合格を蹴るという選択と大学の資金力の魅力

  東大に合格しても入学を蹴って他大学にいってしまう受験生はいます。昭和40年代初期に東大医学部を蹴って私立大学医学部に入学した受験生がいたらしく、それが教員の間で随分と話題になっていたことを私は思い出します。


 今日では東大に合格しながらも海外の有力大学にいってしまう優秀な受験生が増えてきているようです。とにかく合格だけはして自尊心を満足させておいて、実際にはグローバルな恵まれた教育環境を提供してくれる欧米の一流大学に入って学ぼうとするのは、故なきことではありません。


 今日のような大学の国際競争時代を迎えて東大も様々な改革を断行しているようですが、米国の一流大学と比べて決定的な差異があるのは資金力です。例えばハーバード大学は2兆円を超える資金を運用して利益をあげて大学の運営資金に注ぎ込んでいます。一方で東大の資金力は恐らく数百億円の水準にあると思われ、その差は約100倍という絶望的なものです。


 資金力の差は教育力や奨学金制度の差になって表れてきます。一度ハーバード大学とみなさんの母校の奨学金制度の中身を比較してみてください。東大を蹴ってアメリカにいく若者の気持ちも少しは分かるでしょう。

新しい奴隷制度 アジア諸国からの外国人研修制度

 東京新聞(12月28日朝刊)に「ブラック実習、外国人の叫び」という見出しで、中国やベトナムなどからの安価な労働力確保のための研修制度の実態が語られています。日本人なら絶対にしないような労働条件のもとで、一生懸命に頑張っている若い外国人研修生を私は何人も知っていますが、まさに現代の新型奴隷制度といえそうです。


 政府は成長路線の一環として、このアジア諸国からの受け入れ研修生の数を大幅に増やそうとしているそうですが、このままの条件では国際的な人権問題に発展する可能性もありそうです。この制度は、政治家と行政と企業が緊密に連携して実質的には日本人の嫌う単純労働を研修生にやらせるためのものともいえ、研修の名に値するほどの育成制度ではありません。

日本の2040年の姿は

 年末年始休暇が始まる最初の週末のためか夕刻を過ぎた電車内は驚くほど空いていて、どこでも座ってください状態でした。これはまさに人口減少時代の30年後の日本の状況と同じではないかと、ふと考えてしまいました。


 日本の人口は2040年には一億人の大台を下回ると推計されています。一極集中の元凶である東京都とて少子高齢化の波を避けることはできません。これから年始にかけて地方に大量の人々が流出して都心はガラガラ状態になりますが、それが普通になる時代が目の前に来ています。

2014年12月27日土曜日

ヒェー、20億円を捨てて4億円をゲット!

 メジャーでFA中の元広島のエース黒田博樹投手が、ヤンキースなどからの年俸20億円という巨額オファーを捨てて古巣に復帰するそうです。こういうのをカッコイイと思うのはヘソ曲がり、馬鹿だと思うのはエリート、羨ましいと思うのは変人、そして一笑に付してしまうのは奇人です。

普通に優しさに出会える新年になって欲しい

 午後の明るい陽光が差し込んだ小さな公園を通りがかったら、赤いスカーフを着けたキジトラの猫が立ち話中の3人の男性の足元でじゃれ付いていました。彼らは猫にエサをやりに来ては公園で一時を過ごす仲間のようでした。


 声をかけてみると、ペットが飼えない事情から公園に住み着いた猫の世話で癒しをもらっている感じでした。ひょっとすると彼ら自身も公園の住民なのかとは思いましたが、その公園が日だまり以上に温かく感じた午後の一時でした。

禁じ手ではないのか

 政府は原発の再稼働を加速させるために、再稼働すれば電源立地地域対策交付金を増額し、停止したままならば減額する方針を取るようです。沖縄県の普天間基地移転のための辺野古埋め立てを知事が承認すると沖縄振興予算が増額されました。


 地方財政はどこも破産寸前の自転車操業状態で、国からの補助金といえる地方交付税交付金なしで財政的に自立できているのは東京都だけです。こうした地方の苦しい懐事情に付け込んでお金の力で落とそうとするのは、もっとも賤しい行為で禁じ手のはずですが、そういう常識がもはや現政権下では通用しないのでしょうか。

2014年12月24日水曜日

凄い!体幹トレーニング効果

 体幹とは手足を除いた胴体部分のことですが、分からなければダルマさんの姿を思い起こして下さい。体の軸を構成する筋肉と平衡感覚を鍛えるのが体幹トレーニングの目的です。


 日常生活で体幹トレーニング効果をあげるには速歩や階段の登り下りが有効です。起伏に富んだ地域で一日に1万歩ほど外歩きする生活をしていれば毎日が立派な体幹トレーニングをしていることになります。


 私の指導するクラブでも本格的に取り入れてみると素晴らしい成果が得られました。今シーズンを終えてみるとケガ人の数が激減したうえに、手術が必要な重症者が出なくなったのです。恐らく四肢と体幹の筋力のバランスが良くなった結果かと思われます。


 こうした成果を知ると体幹トレーニングはスポーツマン/ウーマンにとって大切なだけでなく、誰にとっても欠かせないものであることが分かります。日課として無理なく続けてみて10日ほどでお腹が少しでもひっこんでくれば立派なものです。

2014年12月23日火曜日

エッ、小保方元研究員がタレントに?

 芸能界ではSTAP細胞騒動の小保方元理研研究員をタレントにしようとまことしやかにささやかれているのでしょうか。何でも貪欲にお金もうけの種にしてしまうエネルギッシュな姿勢はアッパレではありますが、ちょっと節操がなさすぎる気もしないわけではありません。


 噂によればホステス経験のあるアナウンサー候補の内定を取り消したりするテレビ局もあるようですから、ビジネスに絡む神経の使い方は尋常ではありません。しかし、上司が亡くなっている重大事件の中心人物を利用して視聴率を稼ごうなどというテレビ局が本当に出てきたら、まさに世紀末です。

笑い話 招き猫

「おまえ、あの招き猫のモデルになったんだって?。」

「手を上げてじっとしてるの大変だったよ。」

「ところで、何で右手なんだ?」

「最近は何でも左は売れないんだって。」

信義なき法的関係に疑問

 弁護士の仕事は、私たちのトラブルを法的な筋道に従って処理したり防止したりすることですが、残念なのは信義とか信頼関係とかいう人間としてもっとも原始的ながらもっとも純粋な価値があまり認められないことです。


 私の身の回りであるプロジェクトが進行中ですが、今日の諸事情からなかなか具体案がまとまらず、協定書にある具体的契約を取り交わす期限を迎えてしまいました。事情を勘案すれば期限延長は当然のことですから、両者協議の末にしばらく様子見をすることになりました。そこに弁護士から文書で残すべきだという主張がなされたのです。


 確かに何事も文書にして残して間違いのないように進むというのは法的な感覚からすれば常識なのでしょうが、一般人にしてみるとそこまでしなくてもという気持ちがあるのも否めません。口約束とはいえ簡単に反故にされるような共同事業などあり得ないのですから、やはり信頼関係あってこその法的関係といえるのではないでしょうか。

 

 しかし、それが常識として通用しないほど世の中は世知辛くなってしまっているのかもしれません。

2014年12月22日月曜日

みんな一緒でいいのですか?

 都心の超一流老舗ホテルが建て替えになるそうです。低い天井高やサービス上の動線の悪さ、そして超高層ビルにある近隣ホテルとの競争力低下から再開発という選択は仕方のないことのようです。


 しかし、気になるのが現在進行中の都心の大型プロジェクトは、すべてが例外なく2020年の東京オリンピック前に竣工する予定であることです。私にはオリンピック後の話がまったくない理由はわかりません。しかしです、みんなが経済行為において一斉に同じように動いたら、それはバブルということなるのではないでしょうか。


 日銀の異次元の超金融緩和政策による金余り状況にあって、優良な融資先がなくて困っている銀行が政府の意向を汲んで都心の再開発ブームを演出しているとすると、東京オリンピック開会式で安倍首相がその幕引きをするのでしょうか。となると2020年までにもう一回ビックリ解散がありますね。

2014年12月21日日曜日

大変だ!大寒波と大熱波が常態化する?

 SCIENTIFIC AMERICANの12月号に、温暖化の影響で北極地帯の平均気温が1979年と比較して3度高くなったために、ジェット気流のスピードが秒速で1メートル以上遅くなり、極地の冷たい空気が大きく南下するようになってきたという研究報告が掲載されています。


 つまり、今年のような冬や夏の異常気象が異常でなくなり、常態化すると警告を発しています。多くの科学者はまだこの説に懐疑的なようですが、今後15年間あまりで予言通りに北極海の夏の氷が姿を消すようなことになると、それこそ一大事です。

大韓航空ナッツリターン騒動

 私は飛行機のファーストクラスに乗ったことはありませんから、乗客にはどんな人たちが多いのかは分かりません。ただ、今回の大韓航空女性副社長が起こした大騒動には、ある種の伏線があるように思われてなりません。

 

 まずファーストクラスの乗客にいきなりナッツを袋に入ったまま配るというのは、どう考えてもまともなサービスではありません。ですから、副社長が激怒したことに故なき訳ではありません。

 

 これは例えでいえば、高級レストランで白い布製のナプキンを準備する代わりに立ち食い蕎麦屋のようにティシューの箱を置いておいたり、ガチガチの資本家に共産党のチラシを手渡そうとしたりするのと同じです。

 

 彼女の場合には、ナッツを無造作に手渡された不躾なサービスに対する苛立ちが、不運にも自分が経営に携わる会社のことであったがために、自尊心までが棄損されて怒りが頂点に達したのでしょう。

 

 普通ならば、そこでこみ上げる怒りを押さて踏み止まるべきであったのですが、彼女はそういう抑制を必要とする生活を知らずに育ってきたために、驕りという言葉を知らぬ傲慢な大人になってしまったのでしょう。会社をあげて社会福祉活動に取り組んでもらうのはどうでしょうか。

粗大ゴミ造り 2020東京オリンピック新国立競技場と八ツ場ダム

 バルセロナ、トリノ両五輪の競技場設計などに携わった建築家の磯崎新さんは、巨大化した新国立競技場設計案に疑問を呈するひとりです。予定されている新国立競技場は粗大ゴミ化して次世代の国民に大きな負担になるという指摘もありますが、それでも計画が見直されそうな気配はありません。


 群馬県の利根川の支流吾妻川に建設中の巨大な八ツ場ダムも関連工事を含めると約2000億円の総工費になりそうです。その治水効果がおおいに疑問視されて民主党政権によって工事中止の判断が下されましたが、結局は再開されて2020年に完成する予定です。


 公共工事案は、根拠に乏しくても様々な利権が絡んで初めから工事ありきで既成事実化されやすいものです。こうした次世代に付けを回して知らんぷりの安易な姿勢を改めさせるには、完了した事業の効果を第三者が検証して、その結果によっては関係官庁の職員の給与を減額して工事費を補てんさせる仕組みを作って欲しいものです。

2014年12月20日土曜日

水にも味がある?!

 私には極めて味に敏感な知人がいます。ミネラルウオーターでもいつもと違った銘柄を出すと、その人はすぐに反応します。元都知事の石原慎太郎氏が東京の水道水を強力に売り込んだことがありましたが、彼は絶対に口にはしません。


 我が家の猫は鶏肉が大好きです。ところが台所で鶏肉を料理していても、欲しいといってうるさいくらいにまとわりつく時と、居間でゴロ寝を決め込んでまったく興味を示さない時とがあります。どうも安い鶏肉を買ってきた場合には反応しないことが多いようです。


 また味に敏感な知人は、例えばシチューを料理する場合に野菜と牛肉を鍋に入れる順序を変えると、すぐに見破ってしまいます。同じ鶏肉の甘辛煮でも肉が安いブラジル産であったりすると食べてくれません。一番仰天したのは、大根入りのポトフを出した時にメッチャ美味いといわれたことです。

 

 その秘密は友人が精魂尽くして育ててくれた無農薬の朝採り大根にありました。無農薬・有機肥料栽培の作物の生命力の凄さを認識した次第です。高級レストランを渡り歩いてグルメを自認する人たちは多いですが、食材が持つ本来の生命力の味を知らないで本当にグルメと言えるのでしょうか。

2014年12月19日金曜日

電車内で隣の乗客と猫談義

 都心に向かう電車内で隣の乗客のパソコンを盗み見したら猫の写真を見ていたので、見知らぬ人ながら話しかけてみました。


 彼は写真が趣味なのか、ついつい可愛いと撮っちゃうんですよね、などと嬉しそうに応じてくれました。私がキャンパスの猫たちの傑作写真をみせたら、感心しきりでした。


 話が噛み合ったのが、黒猫が猫の中でも一番人懐っこいということでした。黒猫ディーンも無類の甘えっ子ですが、猫の毛色と性格にはどうも関係がありそうに思われてなりません。証明したら絶対にノーベル賞ですね。

自民党と共産党

 今回の衆院選挙の運動期間中の自民党と共産党の運動員の様子や市民の反応を観察してみて興味深いことに気が付きました。


 自民党の運動員には壮年層の人たちが多かった感じで、恐らく業界筋からの人たちが応援に駆け付けていたのでしょう。一方で共産党の運動員はほとんどが年配者で占められていました。彼らは共産党支援を名乗り出てももはや社会的な圧力を気にしない、職場とはあまり縁のなさそうな人たちでした。


 チラシを受け取る市民の様子を眺めていても両党ではまったく違いました。自民党はサラリーマンなどでも手を出す人はいましたが、共産党のチラシを受け取る人は老若男女おしなべてだれもいませんでした。このあたりに私たちが世間体を最優先して生きている様子がうかがえて興味深いところです。


 実際のところ共産党の主張はもっともだと心の底では思いながらも、現実世界では浮世のしがらみを絶ち切れない人が多いはずです。社会の矛盾から目をそむけている自分の情けなさを自覚して共産党に投票した有権者の支持が、今回の共産党の躍進に繋がったのでしょうか。

科学信仰とSTAP細胞騒動

 理研のTAP細胞再現実験の結果について発表があります。残念ながら小保方研究員の主張は根拠のない仮説に過ぎなかったようですが、この騒動は今日の私たちの科学万能観への警鐘であったことも忘れてはなりません。


 小保方氏らのSTAP論文が、世界でトップをいく科学者たちの査読の間隙をすり抜けて「NATURE」誌に掲載されてしまった重い事実は、どんな優秀な科学者の目にも見えないものがあることを私たちに教えてくれます。こうした科学者の過ちの危険性を補完する役割を果たすべきが、私たちの常識ではないでしょうか。


 ノーベル物理学賞に輝いた湯川秀樹氏がアメリカに留学してアインシュタイン氏と面会した際に、アインシュタイン氏は広島・長崎への原爆投下について詫びたといわれます。アインシュタイン氏はアメリカの原爆開発に加担して深い悔恨の情に苛まれていたはずです。彼は常識を働かせなかったことを悔いていたのでしょう。


 原発に関しても、福島の惨状を目の当たりに体験しながらも、まだ再稼働に走る私たちと、常識から原発廃止の道を選んだアインシュタイン氏の祖国ドイツの政治の違いはどこから来るのか、私たちはSTAP細胞のみならず真剣に検証する必要がありそうです。

2014年12月18日木曜日

優越感の時代

 外車に乗るとか、世田谷に住むとか、由緒ある家柄の出だとか、人が優越感を持つ根拠は様々です。ただ優越感というのは人の資質とはまったく無関係な感情であり、一種の自己満足に過ぎないものなのに、周囲の人間にとってはしごく厄介な代物です。


 何故ならば、あからさまなお世辞であろうと、優越感をくすぐられて怒る人はいませんが、これを少しでも踏みにじったりすると、その人の逆鱗に触れかねないからです。


 インドの独立指導者マハートマ ガンディーは自分の子どもたちが優越感を持った人間にならないように、特別な学校ではなくて自分の住む地域の普通の学校に通わせました。ガンディーは優越感は人間にとっては有害な感情でしかないと考えていたのです。


 現代は残念ながら様々な優越感に満ち満ちていますが、その理由は社会が哲学に帰依する自己実現ではなくて整形手術の大流行などに代弁される自己表現の時代にあるからではないでしょうか。

2014年12月15日月曜日

障害という見方、特別なニーズという考え方

 今日の教育の領域では、目が見えなかったり、耳が聞こえなかったりすることなどをもはや障害と呼ばないで、“特別なニーズ"と表現するようになりました。


 その背景には、従来は認識されていなかった学習困難や自閉症などの現代の子どもたちが抱える多様な諸問題に社会が直面して、これまでの古い障害というくくりを越えた新しい概念を表す言葉が必要になってきたという事実があります。


 一方でマイナスイメージばかりが強かった古典的な障害だけではなくて、子どもたち全体を見渡しながら個々の子どもたちが必要としている種々の教育的対応の根拠となるものを特性として見る言葉として、“特別なニーズ” という用語があると考えることもできます。


 例えば、いじめや虐待にあって困難な状況にある子どもはこれまでの意味の障害児ではありませんが、特別なニーズをもつ子どもというくくりに入ります。いわゆる障害児であれ、いじめられている子どもであれ、通常の発達のみちを辿るのに困難な状況にある子どもたちはみな特別なニーズを持っているのです。


 こうした流れの中から、固定化した学校教育システムに甘んじることなく、子ども観の修正や教育目的の再考などを含めた不断の柔軟な自己改革を成し遂げながら、子どもたちの多様な固有のニーズに応えていこうするインクルージョンという考え方が生まれました。

無罪の18歳少年に死刑執行

 インターネット報道によりますと、中国で強かんの罪で死刑執行された18歳の少年の再審があって無罪が確定したそうです。人間は過ちを犯すからこそ人間であるわけですが、こんなに痛ましい誤審はあってはなりません。


 日本では教育の現場で世界の死刑制度の現状を学ぶ機会はありませんから、死刑制度は凶悪犯罪の抑止力になると思い込んでいる単純な人は少なくありません。しかし、それは根拠のない迷信です。


 今日では死刑制度を維持していてはEUの加盟国になる資格は与えられませんし、アジアで死刑制度に積極的なのは、日本、中国、北朝鮮、そしてイラン、イラク、サウジアラビアなどの諸国があげられます。


 確かにアメリカでも死刑執行がなされていますが、州単位で見ますと死刑執行に積極的なテキサス州が合衆国の執行数のおおよそ半分を占めているのは特筆に値します。ですから、アメリカは実質的には死刑廃止国へと着実に前進していると考えることができます。

 

 このように日本は先進国でありながらも、死刑制度を堅持しようとする強い世論が支配的で、死刑廃止の議論さえもが抹殺される非常に特殊な社会といえるかもしれません。

笑い話 無関心

「戦後最低だって。」

「年寄りが増えたからなあ。僕だって人生70年もすると動かなくなるもの。」

「何の話?」

「日本人の体力だろ。」

「違うよ。総選挙の投票率。」

「だから、みんな行かなくなっちゃうんだよ。」

「???やっぱり選挙が頭にない。」

2014年12月14日日曜日

笑い話 総選挙で大勝

「バンザーイ!」

「バンザーイ!」

「アベノミクス、バンザーイ!」

「自民党の一党独裁時代が来たんだ。日本人なら漢字を使え!」

「万歳!万歳!安倍乃美句主、万歳!」

NHKアナウンサーの気兼ね

 総選挙の開票結果を報道するNHKのアナウンサーは、菅直人元首相の選挙標語が映し出されて、「原発ゼロにYES、危険な安倍政権にNO」と書かれているのを、「原発ゼロにYES、安倍政権にNO」と読み上げました。

 

 NHKの職員のみなさん、かなり上からプシャーがかかっちゃっていますね。でも、みなさん有能なはずなのにだらし無いですよ。みっともないですよ。

議員の定数削減と利権の関係

 国会でなかなか進まないのが議員定数削減ですが、その主な理由は既存の利権関係に大きな異変を来すからではないでしょうか。


 議員定数が半分になれば、代々受け継がれてきた利権の少なくとも半分が再配分されることになります。そうなって囲い込んでいた利権が別の議員の手に渡れば、その中身も洗いざらい知られることになり、結局は利権に関わる不都合な事実が暴露される危険性が高くなります。だから利権の秘密保持のための安全パイとして二世議員が闊歩するのでしょう。


 これでは議員定数削減などは夢物語でしかありません。自民党はもちろん野党第一党の民主党も積極的な姿勢を見せないのも何となく納得してしまいます。

日本のお金持ち

 私は超高級住宅地に住むいわゆる昔からの地元住民を知っています。近隣の住民には、徒歩で10分もかからないスーパーで買い物をするにも、毛皮のコートなどを着て高級外車に乗って出かけて、買った品物は店員に車まで運ばせる人もいるそうです。こうした感覚の住民が多い環境のもとでは、子どもはつらい経験をするようです。

 

 例えば、家族が国産車に乗っていることを理由にして貧乏人呼ばわりされたり、学校行事の旅行の費用が高額だから行かないと先生に伝えると、お爺ちゃんにもらいなさいなどと子どもは言われたこともあるそうです。


 日本の大金持ちには、こうした表層的な考え方をして社会の矛盾に無頓着なまま生活している人たちも少なくないということを、私は彼の話を聞くまで知りませんでした。アベノミクスが大きな矛盾をはらんでいようとも、これでは自民党が大勝ちするのも不思議ではないような気もしてきました。

2014年12月13日土曜日

若者が羨ましい

 思春期の若者は私たち年配者の想像を絶する成長を短期間に成し遂げるものです。今日は大学のクラブの最終戦があり、技術、体力、精神力そして判断力の面でシーズン開始頃とは異次元のチーム力で圧倒的な勝利を得ました。


 私は選手には直接的にああしろこうしろとは決して言いません。そんなことをチームのトップがすれば現場の指導者たちはやりにくいはずだからです。その代わりに伸び悩んでいる選手、プレーに迷いが出てきている選手、大きなミスを犯した選手などに、精神的に吹っ切れるきっかけになりそうな問いかけをすることにしています。


 そうした選手たちが私の言わば暗示をきっかけにして脱皮して、別人かと見間違えるようなプレーをしてくれることほど嬉しいことはありません。歳を取ると彼らのような成長はできませんが、彼らの成長を見届ける幸せの味は濃くなってきたような気がしています。

猫に呼ばれて

 今週末のアメリカンフットボールの試合に向けてグランドで練習を見ていたら、2週間も姿を見せなかったブログ表紙モデルの黒猫ディーンがひょっこり現れました。練習中でクラブ員がたくさんいるのはお構いなしで、グランドの入り口まで来て大声でニャーニャーと私は呼ばれてしまいました。


 あまりにうるさいので仕方なく練習を離れてお気に入りのベンチのところまで行くと、いつものように抱っこしろとなりました。流石に久しぶりで嬉しかったのか、私の腕の中にすっぽりと丸くなって収まると、ゴロゴロとしきりに喉を鳴らして恍惚状態となり、ときどき私の顔を見上げてはご丁寧にもキスまでしてくれました。

 

 結局は寒い夜空の下でじっとしながら一時間ほどお付き合いをすることになりました。“猫守り”も世話が焼けます。

エッ、大学も恫喝ですか?

 日刊ゲンダイに「自民、大学も恫喝」というような見出しが出ていました。自民党が選挙に関して公平な報道をマスコミに申し入れたことが話題になりましたが、大学にも何らかの働き掛けがあったのでしょうか。


 自民党が大学に口出しして何かについて黙らせようなどと考えるのはあまりにも幼稚過ぎますし、もしそれで大学も権力になびくようなことがあればもはや学問の府としての資格はありません。


 火のないところに煙はたたぬといいますが、こうしたことがスクープの種になるという世相を想うと、社会の劣化が急速に進んでしまったようで恐ろしくなります。

2014年12月12日金曜日

私たちの品格が問われかねない

 人の品格というのは言葉では説明しにくいのですが、どこから見ても品格が感じられる人はいるものです。では礼儀正しい人にいつも品格が感じられるかといえば、必ずしもそうとは言えません。また礼儀は道徳に通じるかというとそういう訳でもありません。ただ、礼儀で片が付かないことは道徳でけりをつけるしかない。これはフランスの哲学者アランの名言です。


 もし今回の総選挙で国民の意思が十分に反映されないまま自民党が300議席を超える空前の大勝利を収めたら、私たちは国民として品格どころか道徳観さえも疑われかねません。その理由は人類が多大な犠牲を払って獲得した選挙権を、私たちの多くが放棄しているばかりでなく、そうした歴史を愚弄しているともいえるからです。


 私たちはひょっとすると過去に犯した過ちを再び繰り返しかねない大馬鹿者になろうとしているのかも知れません。

2014年12月11日木曜日

若さは宝

 若さの特権は柔軟なことですが、いつかはそれを失う時がくるものです。例えばイチロー選手や横綱白鵬の肉体だって永遠ではありません。


 歳を取って困るのが、脳ミソまでが硬くなって頑固になることです。これまでは見逃せたことが許せなくなり、相手の些細なことがひどく気になるようになってきたら黄信号です。そして友達が距離を置くようになってきたら、それこそ赤信号です。


 そんな老化現象も自分ではなかなか気付かないのですから厄介な話です。特効薬はありませんが、若い人たちに混ぜてもらって活動することでしょうか。ボランティアでも習い事でも何でもいいですから、さあ行動しましょう。

2014年12月10日水曜日

してやられた日銀サプライズ?

 日銀の黒田総裁は10月31日に大方の意表を突く金融緩和政策の第二弾を発表しました。しかし、これは何故あれ程までに突然でなければならなかったのか、私にはまったく合点がいきません。


 日経平均の終値を見ると直近の安値は10月17日の14533円であり、黒田総裁の発表のちょうど2週間前でした。その後の二週間は発表前日まで1000円のゆっくりとした上昇となり、発表当日はたった一日で700円以上の棒上げを記録しました。そして総選挙一週間前の10月8日に直近の高値18031円を付けるも、この日の終値は17936円で陰線を引き、今日まで下落を続けて先行きが怪しい展開となっています。


 異次元の金融緩和を更に進める、大量に株を買うなどと日銀総裁が公言すれば株式市場は活況を呈するのは当たり前です。しかし、そのことを発表するのに、どうして一般人の意表を突くような突然でなければならなかったのか理由が見当たりません。確かにそのインパクトは瞬間的には絶大でしょうが、作為に満ちた株価の吊り上げは景気とは無関係な投機相場を生み出し副作用も大きいはずです。


 今回の上昇相場は、どうも事情通の人たちが黒田サプライズ前の二週間にゆっくりと買い上がり、相場の中盤で日銀総裁にアクセルを全開に踏ませて急上昇を演出させ、その後の一週間で売り逃げるというのが実態ではなかったでしょうか。年末相場を大胆に占えば、結局は居心地の良い16500円どころで新年を迎えるのではないでしょうか。

猫の寿命と人の寿命

 私が世話するキャンパスの猫たちの最大の生命の脅威は冬の寒さです。鼻水、クシャミ、目ヤニは危険な三大徴候で、彼らの寿命である満6歳を過ぎる頃からは、そこに食欲不振が加わるとたちまち天国行きとなります。


 一方でわが家の家猫は快適な室内生活を享受していますから、キャンパス猫のような鼻垂らしではありませんし、寿命も悠に十数年に達します。禁酒禁煙で暴飲暴食をせず、適度な運動とストレスフリーなだけではなくて、野良猫にはない快適な住環境があるからでしょう。


 人間でも鼻垂らし小僧がいた時代には人生50年と言われていて、猫年齢ならばちょうど満6歳に相当し、キャンパス猫の寿命と同じです。家猫のように生きれば、きっと人生80年を健康に過ごせるのではないでしょうか。

2014年12月6日土曜日

レディーガガさんのレイプ経験の告白

 レディーガガさんは19歳の時にプロデューサーに強姦される日々だったと告白し、全米で話題になっています。彼女は治療を受けてやっとつらい経験を話すことが出来るようになったと語ったそうです。ガガさんの話を知って、発達障害があったスピルバーグ氏がひどくいじめられた辛い過去を告白したことも思い出しました。


 こうした功をなし名を遂げた世界的なスターが自らのつらい過去を告白するという勇気ある行動は、きっと同じような経験があって、その苦しみと向き合っている多くの人たちの励ましになるはずです。ガガさんにとっては、生きることはある意味ではひどく残酷なことだったはずですが、その地獄を乗り越えて今に輝くガガさんの更なる活躍に期待したいです。

選挙運動でも自民が圧倒

 衆院選が公示されてどこの駅前でも候補者が熱弁を振るっています。前回の総選挙よりも特に目立つのが、自民党候補者の人、物、機動力における圧倒的優位です。よほど潤沢な選挙資金が自民党には集まったのでしょう。


 野党連合の軸になるべき民主党、維新の党も影が薄いです。共産党は精力的にチラシを配って頑張っていますが、人目を憚ってか受け取る人はいません。マスコミのいう無党派層は無関心層であって幽霊も同然です。自民の大勝は間違いなさそうです。

マクドナルが変わった!?

 今日は歯痛に悩まされていたため昼食にはハンバーガーを食べることにして、久しぶりに駅前のマクドナルドに入りました。流石に昼食時でしたからいくつもの行列ができていました。そこには多数の高校生も混ざっていてかつてのような活気も感じられました。


 列に並びながらふと天井を見やると空調が目に入りましたが、その新品のような清潔さには仰天しました。従来ならば排気口は薄黒く汚れているのが常でしたから、目を疑うほどでした。いったん店を離れたのですが、気になってわざわざ戻って入ったトイレの清潔さも隅々まで完璧でした。

 

 こうした状況を見る限りはマクドナルドは生まれ変わる企業努力を本気で始めたのかもしれません。今やマックのない街の風景など考えられません。復活を期待します。

2014年12月5日金曜日

東大生が裸を売る時代が来るのか

 東大生には美貌美脚を種にしてマスコミに自分を売り込む人も出てきたようです。ミス東大などという話題は、古い世代の私にはどうしても違和感を覚えますが、世間的には絶好の話題を提供してくれます。


 世の中には、お金がなくても低賃金で辛抱強く働いて生活している人もいれば、信念の拠り所を見失って魂や肉体を売ったり、嘘をついたり裸になったりする人もいて、それぞれが様々な人生模様を見せてくれます。


 人々のこうした生き方の違いから生じる社会的矛盾や葛藤などを、みなで共有できるような社会を築き上げるために尽くすことが、本当は最高学府で学んだ人たちに期待されているのではないでしょうか。

今後の株式市場の動向を敢えて占う

 不祥事で辞職した前大臣が何の説明もしないまま、涙目でお願い行脚をすれば大量の支持票が集まる現実を見ると、不必要な公共投資で景気を支える自民党の勝利は疑う余地はありません。そんな現状で活況の続く日本の株式市場の動向は衆院選挙後はどうなるのでしょうか。


 今日では、無借金でPBRが1倍未満、時価総額が売上高以下、円安がさらに進行しても業績の先行きが明るい、年間配当利率が実質2%以上の銘柄はほとんどありません。特に市場の過熱感を知るのに役立つ時価総額50億円未満の銘柄群ではもはやバーゲンセールは皆無です。


 つまり、これからも現在の株価水準を維持するためには、1300兆円に上る日本の借金が減少する兆しが見られるとか、実質成長率が2%を超えて異次元の金融緩和が解除されるとか、10兆円を超える年間貿易収支の赤字が黒字に転換するとか、何らかの楽観的な指標の後押しが必要だと思われます。

2014年12月4日木曜日

アルコールの弊害

 我が家の飼い猫は死ぬまで一度もお漏らしをしませんでした。衰弱して骨と皮だけになっても、よろけながらもトイレにいきました。この猫は生後一か月ほどで私に拾われ、私がひと風呂浴びさせると、そばに置いてあった猫用トイレに猛ダッシュしていったことを、今でも鮮明に思い出します。


 では、なぜ人間はお漏らしどころかオネショまでするのでしょうか。その理由は人間がまだお猿さんの仲間で巣を持たない頃のDNAを保持しているからだと説明されています。人類は700万年前に独自に進化を始め、やっと20万年前から洞窟で起居するようになり、家屋を造ったのはたかだか15万年前からのようです。


 私たちのご先祖様は結局はお猿さんと同じようにトイレを持たずに適当なところで排泄を済ませていました。昭和の時代までは、酔っぱらいは所構わず至る所で放尿していました。遠いご先祖様から受け継いだDNAの為せる技なのでしょうが、酔っぱらってやらかすことはだいたい猿同然の行為ですから気を付けましょう。

2014年12月3日水曜日

人生は野球のバッターボックス

 男も満70歳に近づくと友達の訃報や入院話に度々触れることが多くなってきます。私の人物印象から言うと、そういう人たちはおよそ喫煙者や酒飲みであったり、強いストレスと隣り合わせの職業人生であった人が多いような気がします。


 私は人生は野球のバッターボックスのようなものだと考えています。もちろん気持ちで負けていたのでは話になりませんが、余りに打ち気満々で力んでいてもうまくいきません。程よい緊張感と程よいリラックス感で臨むことがバッターボックスだけではなくて、人生でも必要なのではないでしょうか。

2014年12月1日月曜日

人生の大逆転

 テレビで人生の大逆転という話題をやっていました。ノルウエー王子のお妃となった女性は、麻薬歴の噂のある元夫との間に男児を持つシングルマザーで、しかも不良少女だった過去がありました。ふたりの交際が発覚するとマスコミが興味本位に書きたて、国民からも批判の声があがりました。


 王室の評判が下落しようとも、二人の愛を温かく見守った国王夫妻の大きな勇気と温かい人間性、そして国民からの批判をものともせずに愛を貫いた王子の人格にこそ、まさに高潔という形容詞がぴったりです。


 一般家庭でさえ尻込みしそうな結婚相手を受け入れた王室を抱くノルウエーの成熟した社会を羨ましく思うとともに、北欧諸国が寛容と平和の象徴的国家であることが少し分かったような気がしました。

笑い話 アベノミクスの余波

「これ欲しかったんだ。ありがとう!」

「素敵なプレゼント、ありがとう!」

「今年もありがとう!」

「しまった!」

「サンタさん、どうしたの?」

「プレゼントが底を突いちゃった...」

2014年11月29日土曜日

笑い話 猫のじゃんけん

「最初はグーッ。じゃーんけんぽん!」

「相子でしょっ!」

「相子でしょっ!」

「しょっ!」

「しょっ!」

「ダメだ。僕らグーばかりで勝負がつかない。」

学生アンケート調査 薬物は個人の自由か

 関西の4大学によるドラッグに関する新入生アンケート調査で、全体の7%ほどの学生が個人の自由とか一度くらいはと回答したそうです。果たして、ドラッグ使用は個人の問題として片づけられるのか考えてみたいと思います。


 まず一回くらいはという安易な考え方が危険なのは、何かをする場合には最初のバリアーが一番高くて、その後は低くなるばかりであるところにあります。ついつい一回が二回、二回が三回になっていって、行き着くところは依存症という結果になるのがドラッグの恐ろしさです。依存症に陥るともはや自分の力だけでは抜け出すことは不可能です。


 また個人の自由だという考え方は真っ向から完全否定はできません。ドラッグ使用は違法行為ではあっても同時に個人的な行為でもあり、何が悪いと問われても明確な答えを示すことはできません。例えば、違法だからとか、健康を害するからとか、家族が悲しむからとか、社会に迷惑だとかなど言い方はありますが、それでは納得しない人がいても不思議ではありません。


 要するに、自分が自分でなくなる人格崩壊というドラッグの恐ろしさが、個人主義の進展とともに見えにくくなってきているというのが日本の現状であるかもしれません。

2014年11月28日金曜日

レースは文化なり

 ホンダは来シーズンから自動車レースの最高峰のひとつであるF1にエンジン供給という形で復帰します。ホンダが日本企業として初めてF1に参戦したのが1964年でした。1年後に初勝利という大金星を上げましたが、結局は5年間の挑戦で優勝は2回でした。


 ホンダのF1黄金期は二度目の挑戦となる1983~1992年までの10年間でした。特に1988年は16戦中15勝という圧倒的な強さを見せてホンダエンジンの伝説が始まりました。しかし、バブルが崩壊すると通算69勝しながらもさっさと撤退してしまいました。この黄金期にホンダを背負った天才ドライバーがあの故アイルトンセナでした。


 そしてホンダの三度目の挑戦はバブル不況から癒えた2000~2008年の8年間でした。ホンダの再登場はあまり歓迎されていなかったのか、この間には1勝しかできませんでした。そしてアメリカのサブプライムローンの崩壊による金融危機が始まるとまた撤退してしまいました。


 このようにホンダのF1レースからの撤退にはいつも不景気が関係しておりました。ホンダにとってはF1レースはホンダの成長を支えてくれた大切な牧場だったはずですが、都合が悪くなると逃げ出し、都合が付けばまた帰ってくるということを繰り返してきました。これでは外様扱いしかされません。


 豊かな牧場も放置すれば荒れ果てて使い物にならなくなります。ホンダが不在の間も、お金のかかるF1レースを守ったのはやはり不況に喘いでいたはずのヨーロッパの自動車業界でした。今回の挑戦では、F1レースは大切な文化だ、という認識をもって辛抱強く戦ってください。応援してます。

2014年11月27日木曜日

若者の命を食う日本の政治

 新聞の投書欄に長い海外生活から帰った高校生の投書が掲載されていました。そこには帰国してカルチャーショックを受けたことが書かれていました。


 高校生は、カリフォルニア州では公共の場で喫煙することは禁止されているのに、日本では若い人たちが公共の場で普通にタバコを吸っていたことにショックを受けたのです。西欧先進国では公共の場所での喫煙禁止は当たり前ですが、日本では相変わらず放ったらかしです。私はかつて大学を禁煙キャンパスにしようと提案しましたが、学生が減ることを恐れてか賛同者をひとりも得られず、私は学生委員から外されました。


 今日では肺炎と肺の重大な慢性の換気障害が主徴のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が死因の上位にあって、特にCOPDは喫煙が元凶であることははっきりしています。それでも政府が禁煙運動を積極的にしないのは、税収の減少やタバコに関わる利権などを放棄したくないからでしょう。こうして若者がCOPD予備軍に仕立て上げられて将来的には本人は大きな付けを支払わされることになります。


 さらに残念なことは原発事故でもそうですが、病気の人間が増えれば増えるほどGDPへの貢献は大きくなり、政治家たちには‘金になる’ことです。すでに福島第一原発の事故で4兆円を超える賠償金が支払われていますが、これも結局は数字としては経済成長として計算されるのです。タバコを吸わせて若者の命を粗末にするということは、ある意味では政治家にとっては成長戦略であってお金になることなのです。とにかく若い喫煙者は禁煙に取り組んでください。

2014年11月26日水曜日

本当の自分でいられる場所

 小椋桂さんはNHKテレビのインタビュー番組で、自分本来でいられる時間がシンガーソングライターであった、そして銀行員としてはいつもポーズを取って生きていたと語っていました。銀行員という阻害された人間に実際になってみて、阻害されている自分を外から見ながら歌を創造していたそうです。


 阻害されている自分を冷静に眺めるなどということは逃げ場がなければできる芸当ではありません。小椋桂さんのようなプロフェッショナルな逃げ場を持つには才能が必要でしょうが、打ち解けて話ができる人くらいなら、才能に関係なく持つことが出来るのではないでしょうか。

愛日長アマガエル 痴漢と間違えられる!?

 私は通勤列車内で何度か痴漢を発見したことがあります。恐ろしいのは周囲の人たちや被害女性までも痴漢行為に気付いているのに沈黙していることです。私はぶん殴ってやることにしていますが、そんな時の騒動にも周囲は誰も反応しません。もし、私が痴漢から反撃されたらと想像すると恐ろしくなりますが、私たちが行動する勇気を持たねば卑劣な行為を止めさせることはできません。


 私は痴漢行為を実際に目撃してから、自分が痴漢に仕立てあげられるのではないかと恐怖を感じるようになりました。そこで満員の通勤列車内ではいつも吊り革を両手で握った姿勢でいることにしています。最近は電車内を見回してみると、そんな気遣いをしているような人が案外いることに驚かされます。おかしな世の中ですが、私の方がおかしいのでしょうか。

愛日長アマガエル 振り込め詐欺に引っかかる!?

 私は絵画に囲まれているのが好きですし、美術鑑賞は飯より先にしたいくらいですから、時々オークションで作品を落札したりします。先日はかなり高額な応札競争となり、最後には青天井を警戒して途中で諦めましたが、数日後に出品者の名前を語って落札者のキャンセルを伝える勧誘メールが飛び込みました。


 最初は詐欺とは考えずに真摯に交渉に応じていましたが、第六感が働いたというかハッと気が付いて、詐欺だと困るので住所と名前と電話番号、そしてお店のホームページのURLを知りたいと率直なメールを出したら、ピタリと連絡が途絶えてしまいました。結局は振り込め詐欺だったのです。


 私は電話によるなりすまし詐欺には会ったことはありませんが、今回のオークションでキャンセルを語る新種の詐欺には驚きました。幸いにも愛日長アマガエルはニセメールに騙されずに済みました。皆さんもくれぐれもご注意ください。

このチャンスを逃してはならない???

 これは安倍首相がアベノミクスの正当性を訴えて街頭で叫んだ言葉です。しかし、どう考えてみてもおかしな理屈です。もし、首相が本気でアベノミクスは成功している、これを絶対に頓挫させてはならないと信じているのなら、なぜ必要性のない解散に踏み切ったのでしょうか。


 今回の総選挙でも無党派層は眠ったままで動き出しそうにありませんから、自民党が多少は議席数を減らしても大勢は何も変わらないはずです。つまり私たちには何の意味もないであろう総選挙も首相にとっては大きな意味があるとすれば、それは2年の任期が4年になることしか考えられません。


 首相は、ここで何をするために4年間という時間が必要になって焦っているのかは言わないでしょうが、そういう狡猾さがどうしても気になります。

2014年11月25日火曜日

高倉健さんの贅沢

 高倉健(敬称略)が亡くなって映画界やファンからはその死を惜しむ声が絶えません。私の印象では、でしゃばらず、礼節を重んじ、人情を忘れないという日本の現実社会の清涼剤であり続けることが彼の望んだ人生だったのでしょうか。


 デビュー映画の直後に任侠映画シリーズの主役に抜擢されてからは、スター街道を爆進しました。そして老年期を迎えるとお金のためだけに働くという“恥ずかしい存在”になり下がることを拒否しました。望めばいくらでも寄って来たはずのお金にへりくだって生きることに毅然としてノーと言えた人生は、いかなる豪華絢爛たる人生よりも贅沢だったといえるのではないでしょうか。

2014年11月24日月曜日

日本女性の官能美の最高傑作

 新宿中村屋本店が新築されて中村屋サロン美術館が誕生しました。新宿駅に直結するところにあり入場料も300円と極めて良心的です。


 美術館には重要文化財指定の大型ブロンズ像「女」(荻原守衛ー碌山作)が展示されています。このブロンズ像には、戦前タイプの日本女性の肉体を官能的に見せる最高の演出が施されています。ミロのビーナスに代表されるギリシャ彫刻の美の普遍性とは違った趣があって一見に値します。


 「女」のモデルは、顔を少し仰向けにして突き出した顎の隆起が強いアクセントとなっていて平面的な顔の作りをまったく感じさせません。また、仰向けの姿勢のまま腰を引いて胸を突き出しているため、自ずと乳房の存在感が強調されています。そして視線を下げると跪いたモデルの右の大腿部が見る者に迫ってきて、短いはずの下半身をまったく意識させません。


 この彫像は、立像では表現しえない日本女性の官能美を追求したひとつの必然の結果であると言っても過言ではありません。

2014年11月23日日曜日

ハチャメチャな少年

 川崎市立岡本太郎美術館に行きました。生田緑地と言われる緑いっぱいの丘陵地帯の中腹に佇む近代建築の美術館は、森林浴と美術鑑賞には絶好の散策スポットです。


 私は岡本芸術のファンではありませんし、シュールレアリスムの理解者でもありませんから、作品にはあまり期待していませんでした。しかし、実際に多数の力作を目の前にしてみると、その圧倒的な存在感は私の脳みそを爆破するには十分なほどに爆発的でした。彼の作品の爆発力の源は、夫婦の常識を解体したような生き方をする母親との生活に苦悩しつつ、一方では自由奔放な少年時代を過ごせたところにあったのではないでしょうか。

 

 平凡な作品や平凡な生き方は、彼の第二の母国語だったフランス語ではバナール(陳腐な、平凡な)という言葉で片づけられてしまいますが、久しぶりにバナールでない刺激的な時間を持つことが出来ました。

2014年11月22日土曜日

政治に翻弄される私たち

 首相にとっては予定通りの衆院解散で12月14日の総選挙が決まり、すでに街頭では候補予定者の運動が始まっています。しかし、街頭聞き取りで半数を超える国民が?を感じている解散は、現政権の“政治家のための政治家による政治”を象徴しています。

 

 沖縄の知事選挙では普天間飛行場の辺野古移設反対の知事が当選しました。得票率50%を超える35万余票を獲得した重い事実を突き付けられても、官房長官は「法治国家として粛々と(移設)を進めていく」と述べました。政府の政策が有権者の意思とはまったく逆のところにあったのでは法治とは言えません。


 「法」の文字に付く三水辺は水を意味していて、水は低い所を隅々まで潤すことが出来ます。しかし、政治家の独善的なやり方は「法」の精神を裏切るものでしかありません。私たちは聴く耳を持たぬ政治家に翻弄され続ける悲劇を、このあたりでしっかり直視すべきではないでしょうか。

2014年11月21日金曜日

笑い話 キャンパス猫のIQテスト

愛日長アマガエル 「顔を洗う。」

黒猫ディーン    「やってるよ。」

愛日長アマガエル 「毛繕いをする。」

黒猫ディーン    「やってるよ。」

愛日長アマガエル 「オシッコの後始末をする。」

黒猫ディーン    「やってるよ。」

愛日長アマガエル 「エライなあ。じゃー、勉強は?」

黒猫シーン     「やってるよ。」

愛日長アマガエル 「ウソつけ!寝てばかりじゃないか。」

黒猫ディーン    「ボク、ちゃんと学生さんをお手本にしてやってるよ。」

生きるのに疲れる日本の社会

 介護に携わる教え子が感情労働の研修を受けて疑問に思って相談に来ました。接客業の大手企業は、この類の研修に積極的に取り組んでいるようです。しかし、感情労働の強制は燃え尽き症候群を生みやすく、結局は高い離職率の原因にもなります。


 さて感情労働とは何かを説明するには、そこからもっとも遠い存在にあるのが芸術家や僧侶などであり、一番近いのがホテルマン/ウーマンやファーストクラスの客室乗務員などだと言った方が分かりやすいでしょうか。そのためか航空会社の客室乗務員出身者が感情労働セミナーの講師になることもあるようです。


 感情労働には、ああしなければいけない、こうしてはならないなどの厳しい感情規則が前もって設定されています。それに合わせて行動できるように自分の感情をコントロールすることが感情管理であり、そうしながら働くことが感情労働と言えます。


 この感情労働をどうこなすかという深刻な問題は、三次産業の対人サービスに関わる職場では重要なテーマとなり、ホテルや航空会社などの従事者はホスピタリティーという概念に活路を見出そうとしました。この概念は残念ながら学問的な裏付けに乏しい非常に観念的なものですから、結局は感情労働信奉主義に陥ってしまいました。


 一方で看護や教育の分野からはケアリングという概念が提案されて、その可能性について学問的に精力的に研究がなされてきました。ケアリングの概念は、19世紀のドイツ哲学にもさかのぼって理論的構築が進められ、今日では看護や教育の領域を超えた最も重要な人間関係論です。深いところで人間関係を紡ぐ自然アートがケアリングです。


 日本は労働面は言うに及ばず生活面でも感情“労働”が強く要求される疲れる社会です。私が実際にその国の言葉で生活して、ある程度は暮らしの実態を知る国はドイツ、フランス、イギリス、アメリカですが、これらの西欧社会では個人のアイデンティティーが尊重されていますから、社会生活や家庭生活においてまで感情労働を強いられることはあまりありません。


 しかし、私たちは“自分”を抑制しながらいつも周囲のなかに埋没して生きることを期待されていて、もっとも発達した感情労働社会で生活しているといえそうです。職場のみならず地域や家庭における人間関係までもが感情労働的に見られているところに、日本社会の生きにくさがあるのではないでしょうか。

2014年11月20日木曜日

アベこべアベノミクス

 アベノミクスと言われる安倍晋三首相の経済政策は三本の矢で有名です。その中身は、第一の矢は「大規模な金融緩和政策」、第二の矢は「公共事業主体の財政出動」、第三の矢は「民間投資活発化による成長路線」と言えます。


 現場とは無関係にボタンを押すだけで済むのは第一の矢の金融緩和政策です。これは日銀総裁を従順な人に替えれば簡単に実行できます。ですからすぐに実行に移されました。第二の矢の公共事業投資も予算を出しさえすれば、あとは採算お構いなしのお役人仕事ですから簡単です。


 第三の矢だけは、民間企業の投資戦略に絡んできますから容易には動き出しません。特に自己責任の民間企業は愚かではありませんから、新しい需要や市場の創出に確信が得られない限りは新規に設備投資をしようなどとは絶対に考えません。また人口減少高齢化社会のもとでは特に慎重にならざるを得ません。


 こうしてみると第三の矢をないがしろにするあべこべ不況対策が保守政権のやり方でしたが、1200兆円に迫る財政赤字の山という副作用がありました。先の民主党政権はコンクリートから人へのスローガンを掲げて、こうした安易な景気刺激策に頼らずに我慢に我慢を重ねていましたが、熱しやすく冷めやすい性急な国民にはそっぽを向かれて政権を失い挫折しました。


 その契機となったのが皮肉にも東日本大震災時の原発事故への対応の不手際でした。マスコミが結束して行った政府批判の大合唱は、国民に民主党政権への失望感を植え付けるには十分過ぎる効果をもたらしました。戦後のしがらみを抱え込んだ自民党にこの先も託すのか、とにかく勇気を持ってまずは変えてみるのか、もう一度過去を見つめ直して次の総選挙に臨みたいものです。

パリのチョコレート屋のおばあちゃん

 これがチョコレートの正しい食べ方などと言えるものがあるのかどうか知りませんが、私がパリに住んでいた時に聞いた古いチョコレート屋のおばーちゃんの話を紹介します。


 このお店はいわばパリのすずらん通りみたいなところにある間口が3メートル奥行き2メートルほどの小さなもので、お店の塗装もいつ最後にしたのかわからないような佇まいでした。私は周りの高級店とのアンバランスな風情に惹かれて中に入ったら、出てきたおばあちゃんと話が弾んでしまいました。


 彼女の話では、チョコレートには生クリームたっぷりのソフトタイプとそうでないハードタイプの2種類があって、ハードタイプのものは飴のようになめ回して、じわりじわりと湧いてくるカカオの味を楽しむのがいいということでした。一方でソフトタイプのものはチーズのように噛んで、口の中に一気に広がる甘味と滑らかな食感を楽しむのもありだということでした。


 確かに子どもの頃に食べたチョコレートはみな硬くて、塊が口の中で溶け始めるまでは紙を食べているような無粋な感じだったことを思い出します。近頃はチョコレートも高級路線ばかりで超ソフトタイプが主流になっていますが、そうでないクラシックな高級チョコレートも時には楽しんでみてください。

2014年11月19日水曜日

リベンジポルノ

 交際がこじれた相手への嫌がらせのために相手の裸の写真などをネット上に流す行為を罰するリベンジポルノ法が11月19日に成立しました。


 そんなことをすれば、だから嫌われるんだよ、と自分の人間性を疑われるのが落ちなのに、その見識がひっくり返って時には深い恨みになってしまうのが男女仲のこじれの怖さです。いかに親しい異性関係にあったとしても、裸の姿を撮影したいなどという欲求は恋人の尊厳に配慮がない証拠ですから、そういった画像が存在する関係性にはすでに歪んだところがあると言わざるをえません。


 ですからリベンジポルノ事件を防止するには法律によるのではなくて、私たちが見識を持つしかないのです。リベンジポルノ法の実効性は大いに疑問です。

女子アナの内定取り消し

 ある女子アナ希望者が就職の内定を取り消されて話題になっています。報道によれば、取り消しの理由は本人のホステス経歴にあったようですが、ここでまた議論が沸騰してしまいました。内定取り消しを批判的に見る人からは、女子アナはそんなに神聖な存在なのかと疑問の声が上がっています。


 ホステスの経歴の有無と女子アナの能力とはあまり関係がないようには思われますが、女子アナが言わばイメージアイドルとして大切な商品である以上は、採用する側としても都合が悪かったということではないでしょうか。


 私たちにもホステスを見下すような心的傾向がありがちですから、放送局の判断も世間的に見れば仕方がないでしょう。ただ社会的に正義の砦であるべきマスコミが、この程度のことで世間体を気にするようでは大した報道はできそうにありません。日本のマスコミの軽さを象徴するような出来事でした。

本当は首相はやり尽くしたから辞任したい?

 衆院解散は唐突な話として受け取られていますが、手詰まり感が強い状況からすると首相としては潮時でもあったのではないでしょうか。解散は強気の決断のように見えますが、首相の本心としては、やりたいことはやってしまったから半ば辞めたいということもありそうです。


 首相の至上命令は、まずは財政改革ではなくて、とにかくアベノミクスをぶちあげて経済を少しでも上向かせて憲法改正の道筋を立てることにあったはずです。誤算は、アベノミクスで浮かれている世の中の勢いに乗じても憲法改正には手が付けられなかったことでしょうか。表面的には積極的な女性登用をアピールしつつ、実は極めて右寄り色の強い女性閣僚をずらりと並べても憲法改正には手が届きませんでした。


 それでも集団的自衛権の行使については国民に十分な議論をさせずに可能にしたことは首相の勝利でした。もう一つの大きな成果は選挙公約に謳われていなかった特定秘密保護法の制定でした。いかに保守的な新聞社やテレビ局とはいえ、言論の自由を脅かしかねない秘密保護法案に対していつものように安易な自民党寄りの報道をすれば良識を問われますから、味方に置いておきたいマスコミの事情を慮ってか選挙公約から外しておいたのは首相の作戦勝ちでした。


 こうしてみると政権を奪取するとタイミングを無視して即座に大規模な金融緩和を断行させたのは、実は経済再生というよりは戦争のできる国への回帰が目的であったように思われてなりません。本来ならばまずは思い切った規制緩和を断行して新しい成長分野の芽を育ててから、タイミングを見計らって切り札である金融緩和を実施して設備投資を促すことも可能であったはずです。それを敢えて“アベこべ”にやったところに、ついに行き詰った安倍政権の本質があったと見ぬくべきではないでしょうか。


 本来ならばアベノミクスの3本の矢の順序は逆であるべきだったのですが、それを言う人はいませんでした。私たちは政府やマスコミや経済専門家にまんまと騙されていたのではないでしょうか。

2014年11月18日火曜日

総選挙を前にどうもおかしい東電株の動き

 最近の東電株の動きが尋常ではありません。10月末から信用取引の売り残つまり空売りが急増してとうとう1700万株に積み上がりました。こんなに売りが出れば株価は下落すべきところ、逆に100円上昇して350円から450円になりました。通常の売り残は多くて500万株の水準ですから、常識では理解できない売り残の多さです。

 

 これってひょっとすると与党筋の選挙資金稼ぎの仕業ではないでしょうか。大踏み上げ相場に発展するのか、結局は売り筋が目論む大暴落が始まるのか、しばらくは東電株から目が離せません。ただ進まない廃炉作業に関する絶望的な東電発表を見越した事情通の空売りだとは信じたくありませんが、とにかく薄気味悪い大量の売り残の存在です。

今年のザカーオブザイヤーはこれで決まり!

 トヨタ自動車は12月15日に水素を燃料にして走る燃料電池車を市販すると発表しました。世界初登場の燃料電池車はきっと絶大な反響を呼び、そのうちに注文して1年待っても入手できないくらいの人気になるはずです。値段は723万円ですが国から200万円の補助金が支給されますので、実質523万円です。絶対に安い!


 他の自動車会社の追随を許さないトヨタの燃料電池車は「ミライ」と命名されました。青空や青い海や青い地球をイメージするブルーで仕上げられた車体は所有する者の知性を感じさせるに十分なデザインです。もうポルシェもフェラーリもランボルギーニも相手にはなりません。時間があったら是非試乗に行ってみてください。

笑い話 役人根性

黒猫ディーン 「えらく元気がないねー。」

アベノミクス  「親父に言われた通りにしたのに行き詰っちゃって...」

黒猫ディーン 「それでどうするの?」

アベノミクス  「総選挙をするんだって。」

黒猫ディーン 「じゃ、君は負けたら退散するんだ。」

アベノミクス  「大丈夫。天下り先が決まってるから。」

黒猫ディーン 「!!!」

2014年11月15日土曜日

個別指導は孤別学習で成果は上がらない

 近くに個別指導塾が開設されて半年が経ちました。覗いてみると壁に向けて学習机がズラリと並べられ、それぞれが隣の机と仕切りで区切られています。まばらだった塾生の数は次第に増えてきました。受験生の個々のニーズに丁寧に対応してくれることを期待して個別学習に人気があるのでしょうが、幻想に過ぎません。


 しかし、学習とは知識を蓄積したり技能を身につけて太り続けることではなくて、自分や周囲そして相互の関係性が変化していくことであるとするのが最近の学習理論の視点です。つまり他者との関係性が全くない個別学習塾のやり方とは180度方向性が違った考え方が教育学の分野では主流なのです。


 そこである高校では楽しいグループ研究を取り入れて、グループごとに独自の研究テーマを決めて関連資料を集め、仲間と議論を深め、そしてレポートとしてまとめ上げて発表する授業を始めました。効果は抜群で、その高校は県内でも有数の進学校に変身したそうです。今日の学習理論を巧みに取り入れて学習効果を上げた実例です。

 

 個別指導は確実に勉強時間だけは確保できるという安心感はありますが、他者とのコミュニケーションがまったくないストレスの多い孤独学習を強いる弊害があります。学習塾には多様な方法が束ねられた学びの場を提供する工夫が求められそうです。

2014年11月14日金曜日

猫は風邪を引くと簡単に死んじゃいます

 今日はいつもやんちゃなジェームズが鼻水を垂らして待っていました。大好きな魚の缶詰を与えても食べませんでした。


 家猫が風邪を引くことはまずありませんが、外で生活する猫たちには冬は命を落としやすい最も険な季節です、中でも風邪にかかるとアッという間にあの世行きになりかねず、世話をする者は神経を使います。


 黒猫ディーンのように誰にでも抱っこをせがむような猫ならば、食欲がなければすぐに入院という手がありますが、普通のノラ猫の場合には警戒心が強くて保護はできません。ですから毎日の食事で体力を付けて頑張ってもらうしかありません。


 炬燵で丸くなっていられる家猫とは違って、キャンパスの猫たちにはもっとも辛い季節がやってきました。

2014年11月13日木曜日

総選挙 私たちがCHANGE!できない理由

 衆議院の解散はすでに既成事実になってきた感がありますが、私たちは何度選挙をやってもCHANGEできそうにありません。その理由は理屈では物事を推し進められない国民性によるのかも知れません。


 クレージーキャッツの台詞に「分かっちゃいるけど止められない」というのがありました。理屈は分かるけど世の中はそんなに単純には片づけられないよ、という意味だと思います。これが大人の常識になっているのが私たちの現実です。


 つまり、私たちが大人になるということは、本来ならば時には常識を打ち破る勇気と良識を持って行動できるようになることのはずですが、実際には自分を現実の都合に合わせる‘社会性’を身に付けることになってしまっています。


 官僚は保身に邁進し、有権者は日常から飛び出そうとせず、政治家は理想を語らない社会にCHANGE!はできないでしょう。

2014年11月11日火曜日

年内総選挙!?

 突然に降って湧いたような話ですが、マスコミでは年内に総選挙があるのではないかと話題になっています。もしそうなったら政府はアベノミクスの先行きは絶望的なものとなる可能性が大きいと読んでいると私は考えます。首相は憶測にすぎないとAPEC会議の会見で突き放しましたが、額面通りに受け取るわけにはいきません。


 今日では景気が完全には浮揚しないまま日銀も次第に打つ手がなくなりつつあり、福島の原発事故処理も行き詰まりを見せ始めているなかで、来年になれば消費税上げ、集団的自衛権そしてTPPの問題などが具体化することになります。もしその最中に景気回復に失敗して経済的な破綻が現実化すれば、流石に自民党の過半数は危うくなろうというものです。


 今では産業界も自民党支持で固まっており、建設業界は絶好調の景気状態でもちろん与党指示であり、国民も半数以上が自民党支持、そして公明党はもちろん自民党と共闘体制を取るでしょうから、今が最も自民党にとっては安全な時期であるとも言えそうです。私は99%年内総選挙ありと考えますが、その時はまさに日本経済危うしの黄信号点灯です。但し株式市場は活況を呈して、自民党勝利で年末に日経平均18000円を少し超えるのではないでしょうか。

2014年11月10日月曜日

スケート羽生選手の強行出場

 2014年ソチ冬季五輪の金メダリスト羽生結弦選手が、フィギュアスケートグランプリシリーズ中国杯大会の直前練習中に、他の選手と衝突して負傷してしまいました。激しい衝突の様子から出場が危ぶまれましたが、幸いにも無事に演技を終えられて第2位の成績を残しました。


 羽生選手の演技は夕刻のゴールデンタイムに日本に実況中継されることになっており、そのことを本人は強く意識していたはずです。もし出場を取り止めれば、彼を支援するテレビ局やスポンサーに対して甚大な迷惑をかけ、視聴者も落胆するでしょう。また金メダリストとなってからはお金の稼げるプロ選手としてスケート界を背負っているプライドもあったでしょう。


 羽生選手はそんな状況から動けるならば演技をしたいと決断したに違いありません。彼の強行出場については、体の痛みと心の動揺を抑え込んで必死に頑張る姿に感動したと語るファンもいれば、脳震盪のケースも考えられて危険な行為だったと警告する専門家もいます。羽生選手の話では衝撃がみぞおちに入って動けなかったというのが本当のところのようです。

 

 今やスポーツがビッグビジネスの種になっていて、そこでは感動的なドラマ仕立てが好まれるようです。今回のことに限らず、私たちは案外巧みなマスコミの演出に踊らされているのかもしれません。そんな中で東京オリンピックムードに乗じて1000億円の強化予算を準備して、一人の強化選手に平均1億円なんて甘やかし過ぎではありませんか!

 

 こういうメダルかノーメダルの答えしかでない特定選手の強化に大枚を果たすのではなくて、もっと裾野からスポーツ人口を増やすために市民レベルからのスポーツ振興に活用すべきだと思います。急がば回れです。

2014年11月9日日曜日

お別れのキス?

 我が家の14歳の猫がお盆の頃から急に痩せてきて先日亡くなりました。この猫は診察台に乗せられると恐怖と緊張からか肉球がじっとりと汗ばんでしまうほど臆病者でした。


 私たちはそんな性格を考慮して治療を無理強いせずに、ずっと寄り添ってあげることに専念しました。そして息を引き取る1週間ほど前に、添い寝していた家内に突然「ニャー」とひと声をかけてキスしてくれたそうです。これが残念ながら最後の鳴き声になりました。

 

 動物にも死期の認識はあるのかどうかわかりませんが、最後までトイレに立ちあがって一度もお漏らしをせず、苦しくてもそんな素振りも一切見せず、毅然として立派に生を全うした猫に尊厳死という言葉を実感として教えられました。

2014年11月8日土曜日

原発事故 最終的な責任は国にある

 鹿児島県の川内原発の再稼働は県知事が同意して大きく前進しました。原子力規制委員会が設定する原発の安全基準に関しては、委員長は規制基準を満たしたからと言って安全とは言えないと語ったようです。原発稼働は純粋な経済行為であり、安全基準もその文脈内にあるのですから、科学者としてまっとうな発言です。


 原発の再稼働は、電力会社が事故の可能性を自覚しながらも、確かな意志をもって経済行為として決定するものです。ですから本来ならば事故が発生した場合には電力会社がすべての責任を負うべきです。地元自治体も経済的な利益を求めて同意するのですから、理屈からすれば自力で事故災害に対処すべきです。しかし、原子力賠償法(第3条)は甚大な事故についてはそうは言っておりません。


 問題は、東電福島第一原発事故が起きて分かったように、国家の存立さえもが脅かされかねない緊急事態になった場合には、国家の支援なくしては事故対策は立ち行かなくなることです。つまり原発の安全基準の裏には、想定外の巨大原発事故が発生した場合には、国が対処するという暗黙の了解が隠されているのです。


 原発の地元はお金が欲しい、与党は電力会社の票が欲しい、電力会社は国の権力と税金に頼りたい、原発企業や専門家は既得権益を維持したい。関係者が安易な原発依存を続けてきたのは、事故対策に国民の血税を当てにしているからです。鹿児島県知事が最終的な責任は“国”にあると言い放ちましたが、官僚出身の知事には“国”を“国民”に置き換えて考えてみる良識はないのでしょう。

2世議員と地元民の市民意識の低さ

 自民党の小渕優子議員は関連政治団体の政治資金収支報告書の問題で辞任に追い込まれました。本人は東京で生まれも育って群馬の選挙区とは直接的な縁はないのに、父親の地盤看板を安易に引き継いだ2世議員の矛盾の一端がうかがえる事件といえそうです。


 私たち日本国籍を有する人間をひとくくりにするには国民という言葉があります。国民というのはいわば国家主体の上から目線の意味合いが付きまといます。ですから我々が国家に与えられている権利は国民の権利といい、国家から号令がかかったものは国民運動と言うのが普通です。そうしてみると国民というのは文字通りに国家があってこその民ということになりそうです。


 一方で市民というのは私たちが国家から独立して政治的主体として主張する国家構成員として語られる場合に使われるようです。例えば我々が国家に対して何かを主体的に働きかけていく場合には市民運動と言いますが、一般的には国民運動とは言いません。また国家を優先する保守系政治家が私たちに呼びかけるには市民のみなさんとは言いません。


 今回の小渕優子議員の辞任劇を見ると、2世議員の本質は地元民優先で国民不在であることがよく分かりますが、残念ながらこの地元の有権者の多くが現代の市民の資格に値しないことが最大の問題ではないでしょうか。

2014年11月5日水曜日

栃木県で犬の大量遺棄死骸

 栃木県で大量の成犬の死骸が遺棄されているのが発見されて騒動になっています。おそらくペットショップで成犬になって売れ残った犬を殺処分したあと、産業廃棄物に出す費用を惜しんだ関係者が捨てたものではないでしょうか。


 日本では犬や猫をペットショップで購入するのが一般的ですが、3か月も過ぎれば子犬や子猫ではなくなってしまって商品として売れなくなります。これら成犬や成猫になってしまったペットたちは水も食べ物も与えられずに衰弱死させられたりして、結局は産業廃棄物として葬り去られることも考えられます。今回の事件はこうしたペットビジネスの矛盾に関連したものかもしれません。


 ペット動物たちの惨状が放置されているのは先進国として恥ずかしいことですが、どこかで政治家が業界と絡んでいるのか、行政が積極的に動こうとする気配はあまりありません。どうしてもペットが欲しくなったら、ペットショップではなくて保健所に行って、ガス室送りの運命にある可愛い命を是非とも救ってあげてください。お願いします。

2014年11月4日火曜日

日本の下町の魅力を消すな

 アメリカやヨーロッパの大都市を訪れて目の当たりにするのが貧民街の惨状です。そこでは不衛生な環境と荒れ放題の建物はもちろんのことですが、特に目立つのが治安の悪さです。そんなところに旅行者が不用意に立ち入ると犯罪に巻き込まれかねません。


 東京の下町でも狭い通路が迷路のようにつながっていて、終戦直後の建物が密集している場所はまだまだ残っています。そういった地域では日中でも薄暗くてうら寂しい感じはしますが、身の危険を感じるようなことはありません。そこが日本の下町の魅力と言えるのではないでしょうか。例えば月島界隈などには近代的な超高層建物が林立するすぐそばで昭和初期の懐かしい雰囲気を残す区画が生き残っています。


 最近は日本でも貧困に苦しむ人々が増えてきていますが、貧しくとも人情味豊かな安全な下町の存在は日本の良識の砦です。

2014年11月3日月曜日

日本の保守派の人たちがはまる落とし穴

 フジテレビなどのキャスターとして知られた竹村健一氏が著した「私も原子力が怖かった」(サイマル出版)を読み直してみると、竹村氏ほど多くの情報源を持っている人でも東電福島第一原発事故の可能性を意識的に排除していたことが分かります。特に気になるのが、合理的な根拠を示すべきところを日本人の美徳で片づけてしまっていることです。これは保守的な人たちのもっとも陥りやすい落とし穴ではないでしょうか。


 教育勅語がまだ世の中を律していた時代には、日本は世界的に立派な国、日本人は世界に誇れる優秀な国民などという思い上がりが社会を染め上げていました。庶民はそこに強い疑念を抱きながらも、軍政下の統制社会では何とも声を上げることはできませんでした。


 竹村氏は次のように信じていました。「核燃料は....封入されている。その外側を「原子炉圧力容器」と呼ばれる大きく頑丈な鋼鉄の容器で包み、さらにその外側を「格納容器」という大きな鋼鉄の入れものですっぽり囲み、そのまた外側を厚いコンクリートの「遮へい壁」が外部と遮断している。死の灰が、これらのあらゆる防壁を突き抜けて、外部にばらまかれることなど考えられない。」(p.34)


 そして「また、安全性確保は、日本がどの国よりも厳しく優れているという。それは、日本人の国民性と合わせて、“核アレルギー”なるがゆえの慎重さによるものだろう。」(p.47)と結論しています。竹村氏の真骨頂ともいえそうな仕上げ方ですが余りにも観念的過ぎます。今、竹村健一氏は原発について何を考えているのでしょうか。

恩師の言葉 生活保護があるさ

 私が尊敬する恩師に薬害裁判で被害者グループの裁判費用を自宅を担保に入れて支援した先生がいます。患者さんたちに、訴訟に負けたら自宅は没収されますよと言われたら、先生は生活保護があるからいいよと答えたと聞いています。私の恩師はいつも自分の人生を賭けて真剣に人と接していたことがうかがわれます。


 吉本隆明、山本哲士の対談集「教育 学校 思想」で、山本氏は、対関係のなかに相手であれ自分であれ「死んではいけない」という観念が入り込んだならもうダメだ(p.101)と語っています。私は、自分が可愛くて山本氏の言うダメな人間関係のなかで事を済ませることのないように、いつも恩師の言葉を戒めにしています。

2014年11月2日日曜日

原発のない社会 余裕があったらトヨタFCVを買おう

 トヨタは水素を燃料にして走るエンジンのない自動車FCVを市販します。一台1億円とも言われていた価格を700万円の水準まで低下させた技術力と情熱は敬服に値します。


 水素は電気を使ってガソリンや天然ガスから製造することが可能ですが、それでは炭酸ガスが発生しますし効率もよくありません。また水を電気分解しても作れますが、これも貴重な火力発電による電気を消費するのでは効率的には感心しません。


 また原発は安全上の理由から出力を調整できませんから、夜間に電気需要が急減すると大量に余剰電気が発生します。そこで原発の余った夜間電気を使って河の水をダムに引き揚げて電気を間接的に蓄えていました。人類はこれまで電気を大量に貯蔵する方法を知らなかっために、このように非常に効率の悪いことをするしかありませんでした。


 原発に固執する電力会社は太陽光発電や風力発電で生まれる電気を厄介者扱いしていますが、自然の恵みから生まれた電気で水素を作り、これを圧縮してボンベで消費地に運べば効率の良いエネルギー生産が可能となります。最近注目されている大容量の蓄電池も不要です。現にカナダでは余っている水力発電で水素を生産して日本に売り込もうとしているようです。


 このように水素は電気の塊と考えることが出来ますから、水素エネルギー社会の到来はクリーンで平和な再生可能エネルギー時代の幕開けと言えるはずです。余談ですが、トヨタFCVをレース用にチューンしたら、ポルシェもフェラーリもランボルギーニも目じゃないですよ!とにかく凄いんです。

単身赴任はパワハラである

 自宅からは通勤できない遠隔地に転勤を命じられて、親の介護や子どもの教育の問題から泣く泣く単身赴任という選択を強いられるサラリーマンは稀ではありません。


 外国に単身赴任して何年も頑張っているお父さんを子どもがドッキリ訪問して泣かせるテレビ番組があります。お父さんと子どもの感激の対面シーンは、一生でいちばん一緒に生活したい時期に離れ離れに暮らす、お父さんや子どもの深い悲しみや葛藤を覗き見るようで、私はいつも複雑な気持ちになります。


 せっかく念願の新居を購入して、いざ家族の幸せな家庭生活をと願ったとたんに転勤を命ぜられて単身赴任というケースを、私はこれまでに何人も見ています。こうした非情な人事は、故意にそうした時期を狙ったのではないにしても、社員が会社への忠誠度を試されているようでパワハラの印象をぬぐいきれません。単身赴任をなくすことはできないものでしょうか。

2014年11月1日土曜日

永田町・霞が関を原発被災地に移転し、バイリンガル自由特区を

 財政破綻が懸念される地方自治体へのテコ入れ策として、政府は地方創成に来年度は1兆円の予算を付けて必死です。そのために観光立国案などが有力視されていますが国民があっと驚くような妙案はありません。


 そこですっかり立ち消えになっている首都機能移転計画を復活させて、最有力候補地だった那須に近い放射能汚染に苦しむ原発被災地に移転するというのはどうでしょう。これで福島第一原発周辺地区には一挙に数十万人都市が生まれるはずで、食料品も地産地消にすれば福島県の農業も間違いなく復活します。そして週末には政治家や官僚のみなさんには悪いですが事故サイトで作業してもらいます。


 国会や官庁の移転で永田町や霞ヶ関界隈は空き地となり、大規模な民間主導での都心再開発が可能になります。外国の大使館や領事館も多くは移転するでしょうから、そうなれば赤坂・青山や六本木地区の一等地でも新規に住宅地が大量供給されます。


 具体的に計算してみますと約1㎢の空き地が供給されそうで、土地代は5兆円になります。土地の容積率を1200%に設定すれば一戸当たり100㎡として12万戸の住居が建設できる勘定です。土地の払い下げ価格と建物の建設費を含めると総額10兆円規模のプロジェクトです。そしてこの地域を思いっきり規制緩和するとともに日本語と英語のバイリンガル特区にします。


 都心のど真ん中にこんな地域ができたら、そこからどんな文化やビジネス風土が醸成されるか興味は尽きません。これこそ日本の構造改革につながるのではないでしょうか。

2014年10月30日木曜日

酒飲み新記録樹立後に死亡

 フランスはパリのバーで行われた酒飲み競争で50代の男性が新記録を打ち立てたまではよかったものの、帰宅後に救急車で病院に運ばれて心臓発作で亡くなりました。


 人間の身体は飲んだアルコールを貯蔵しておくことはできません。また個人的にアルコールの分解能力は一定に決まっています。ですから、過剰摂取されたアルコールはそのまま体内をぐるぐるまわりしていろいろな悪さをします。


 大量飲酒で意識朦朧となってたとえ病院に運ばれても、体内のアルコール量を医学的に短時間で減らす方法はありません。今回のようなケースを救う有効な手立てはなかったはずです。深酒は自慢になりません。

笑い話 金庫番の役割

「先生は何も悪くありません。」

「すべてあなたがやったことだと。」

「そうです。一切指示されたことはありません。」

「じゃー、あなたが先生に指示していたんだ。」

2014年10月29日水曜日

今日の道徳教育の怖さ

 今日の日本の道徳教育は戦前の教育勅語の焼き直しのような内容のもので、とても現代社会に相応しいとは言えません。


 もとより教育勅語は明治時代から敗戦時まで国民の道徳規範の根源でした。天皇制を絶対視する皇国史観の鋳型から鋳造され、社会変革を許さない発展性のない強直した価値観が国民に強制されました。人間の尊厳は完全に無視されて個人は普通名詞化され、国民は臣民としてひとくくりにされて語られるしかありませんでした。


 当時の教育にスッポリと欠落していたのが人権教育でした。人権を認めるということは国民ひとりひとりが名前のある固有名詞で語られることを意味します。具体的な例で言えば、私は愛日長アマガエルであり、私なりの固有の価値観を持った人間としてアイデンティティを認められねばならないということです。


 このような視点が尊重されて個人がそれぞれに幸せになるためには、個人と社会と国家との間に存在する矛盾が調整される余地が準備されていなければならず、それは取りも直さず国家が社会の変革に寛容であるということが絶対条件です。


 こうした論理を理解する最も重要なキーワードが人権であり、私たちが認識すべきは人権の重要性です。戦前教育の最大の過ちは人権無視の社会で道徳ばかりがもてはやされたことと言えるでしょう。戦後教育は同じ過ちを再び繰り返していないでしょうか。教育者は意識的に人権教育を避けていないか胸に手を当てて考えてみてください。

2014年10月27日月曜日

今日の危険ドラッグの危うさ

 最近の危険ドラッグによる事件報道に触れると、従来からの薬物依存とは違った大変に忌々しい問題になりつつある感じがしてなりません。その理由を日本の歴史的な背景に触れながら説明したいと思います。


 薬物で代表的なものは麻薬です。その中でも阿片は中東地域では古代から知られていて吸煙されていました。お隣の中国で依存症を起こす吸煙が始まったのは17世紀中葉頃だったと言われます。日本では薬の原料として江戸時代の和薬種六箇条(1722)に記され、幕府の監視の下で正式に国内流通することになりました。


 明治政府は阿片流入による社会の混乱から西欧先進国の植民地化するのを警戒して特に阿片吸煙を厳しく取り締まりました。まず阿片の国家管理を従来より一層強化するとともに不正販売は死罪に処することにしました。一方で輸入を減らすために国内増産にあの手この手を尽くしましたが結局は生産量は停滞しました。


 明治政府の目論見は見事に外れ、阿片の国内大増産政策は失敗に終わりました。おかげで阿片の横流しの起きる余地はなくて、不幸中の幸いというか国家管理の水漏れを防ぐことになりました。そして大正・昭和の戦争時代となると阿片は軍部の厳しい管理統制下に置かれて不正流通の余地はありませんでした。こうして日本国内で阿片禍は起こりませんでした。


 しかしながら、危険ドラッグについては製造拠点の把握は難しくて野放し状態にあり、販売にはインターネットが利用されて統制が難しく、すべてが後追いの対策になってしまいます。こうして終わりのないモグラたたき状態となり、危険ドラッグの流通量は増え続けることになるでしょう。厳罰で対処するしかないのかもしれません。

お手伝いさんと家庭教育

 お手伝いさんが家にいて何でもしてもらえるのは必ずしも教育上は悪いこととは言えなさそうです。私の知るある家庭では、奥様に付いていつも二人のお手伝いさんが働いていますが、お子さんはみな立派に成長して活躍しています。


 一方で両親が共に高収入で非常に多忙なため、家のことはすべてお手伝いさん任せの家庭があります。お手伝いさんはまさに使用人で人格のない奴隷のように扱われています。家族間の接触は希薄で会話も団らんもありませんから、二人のお子さんは何をするにもお金を与えられるだけで育ってきました。結局は人を見下す習慣と荒いお金使いが身についてしまいました。


 私はこうしたケースに長らく接して感じたのは、子どもが家庭内であからさまな差別意識のある環境で育つと、子どももそういう見方が自然に身に沁みついて人間を差別的にしか見られない人間になるということです。大人は心したいものです。

2014年10月23日木曜日

セクハラは万死に値する

 セクハラといえば通常は男性が女性に対して行う性的暴力行為であり、嫌がらせの域を超えた犯罪です。特に学校はその特性から無言のうちに上下関係が生じやすい空間と言え、中でも大学では教員の地位は権威の根拠ですから、案外セクハラの危険度は高いといえます。

 学生の立場からすると、教員の指導は本来ならば職業的誠意そのもののはずですが、そこにセクハラ行為の意図が含まれていたとしても、なかなかはっきりとした実体として見えてこないかぎりは告発も拒否もできません。つまり学生は自衛手段の施しようがないのですから、教員は重大な義務を負っていることを肝に銘じなければなりません。

2014年10月22日水曜日

日本ハム 大谷選手が年俸1億円突破か

 二刀流で活躍するに本ハム大谷翔平選手は、投手では11勝し、打者としても一流の結果を残して無事に今シーズンを終えました。日本シリーズには進めませんでしたが、クライマックスシリーズでは2試合に登板して奮闘しました。


 私は二刀流は選手生命を短くするという考えから反対でしたが、他の選手の倍くらいの練習量をこなして負担の重さをものともせずに今シーズンを乗り切ってしまいました。しかし、流石にクライマックスシリーズ第五戦の登板では前日の野手出場の疲労からか調子は良くありませんでした。この事実をみるとやはり二刀流の負担は重すぎるような気がしてなりません。


 ただ、大谷選手はどちらかと言えば投手を主にして野手としては従の役割を与えられながら起用されていますから、私が想像した両方に目いっぱいではないところに監督の深い配慮がうかがえます。私が疑問視していた二刀流から次第に打者専業にシフトしていくのも一つのやり方かと思います。来シーズンは年俸1億円突破で一流選手の仲間入りです。

松島元法相のうちわ騒動から

 松島みどり議員が選挙区で政策資料として配った‘うちわ’が公職選挙法違反に該当するのではないかと国会で議論が沸騰しています。国民としてはつまらないことを話している暇があったら景気対策でも考えて欲しいところですが、この話はこのまま終わりにしてはなりません。


 うちわと言われても財産的価値はないから問題ないだろうというのが松島議員の主張のようです。また、他にもやはりうちわを配布した国会議員もいるようですから、こんなことで自分だけが辞任に追い込まれるのは納得しかねるという気持ちもあるのでしょう。このあたりまではよくわかります。


 しかし、日本は法治国家です。法務大臣は法務行政面でのトップの地位にあり、法に対して最高の責任を背負っています。また法は私たち一般人の常識を代弁するものですから、私たちがどう見てもうちわにしか見えないとしたら、やはりうちわとしてこの話は進めるしかありません。そして松島議員は潔く審判を仰ぐしかないのではないでしょうか。


 今回のうちわ騒動で見えてくるのは、国家の要職にある人たちの潔悪さです。せっかく権力の座に就いたのにこんな話で失職してたまるかという執念も分からないわけではありません。しかしです。こうした問題で大切なのはむしろ結論に至るプロセスであり、当事者がどこまで真摯に対応するかが問われていることを私たちは見逃してはなりません。

2014年10月21日火曜日

プロ野球 脱水で倒れる練習なんてありですか

 楽天二軍キャンプでノック練習中に選手が倒れて心臓マッサージを受けたそうです。プロ野球の世界でこんなことが起きたとは信じたくありません。原因が脱水というのですからなおさら驚きです。


 私は大学のスポーツクラブの責任者を長年務めています。私たち指導者が最も恐れるのは選手の負傷と健康障害です。アマスポーツでは勝負も確かに大切ですが、選手の安全なくしてはいかなる勝利も喜びの源にはなりません。


 一方でプロスポーツはビジネスですから勝負最優先であることは否定しませんが、プロならばアマの手本になるような最高のプレーはもちろんのこと、最高のチームマネジメントを見せてもらいたいものです。今回の楽天の話は余りにもお粗末すぎます。来年の楽天は大丈夫かな。

2014年10月20日月曜日

会話が溢れる街づくり

  おもてなしとサービスはまったく違います。サービスはマニュアル化して均一な商品にすることが出来ますが、おもてなしはマニュアル化できません。例えば友人を自宅に招いて歓待するのはおもてなしになりますが、サービスではありません。


 私の家の近くにはお金持ち用のスーパー、普通のスーパー、低価格が売り物のスーパーといわばワンセット揃っています。私は買う品物によって3種類のスーパーを使い分けています。例えば野菜を購入する時には安売りスーパーに行きます。今日はそこでピーマンが詰め放題で100円でした。見栄を張って余裕をもって差し出しところ、もっと詰められますよ!と若いレジ係の女性に優しく言われて嬉しくなり、もう二ついただいてしまいました。


 お金持ちご用達のスーパーではレジ係は礼儀正しく厳しく訓練されているのか絶対にこういう思いがけない会話による触れ合いは期待できません。すきのないサービスが徹底されていて個人的な無駄口は一切禁止されているのでしょう。まさに立派なサービスの典型ですが、レジ係の人柄が見えない没個性的な対応には冷たさがあります。

 

 どちらが良いのか分かりませんが、日常の生活で買い物をしてもレジではお金のやり取りだけでまったく会話がないのも寂しいことです。お年寄りが出歩くきっかけになるような買い物が楽しくなる会話が溢れる街つくりが望まれます。

2014年10月19日日曜日

飲むコラーゲン販売に?

 新聞の折り込み広告に飲むコラーゲンの宣伝が入ってきました。コラーゲンはタンパク質ですから、いくら飲んでも直接的には体内のコラーゲンの補給には繋がりません。


 会社はとても注意深くて、お肌との関係を曖昧にして「毎日にハリがでます」などと奇妙な表現になっています。どちらにしても広告の高純度コラーゲンを飲もうが、高級な牛肉を食べようが、人間の身体はまったく区別してくれません。

 

 ここで大切なのは食べた食物中のタンパク質に含まれる20種類のアミノ酸の割合(アミノ酸スコア)です。こうしたことを知らない人たちの無知に乗じてコラーゲンを売り込もうなんて詐欺まがいの商法といえないでしょうか。

2014年10月18日土曜日

白地に赤の日の丸っておかしくない?

 私は見えているつもりでも実際には見えていないことをテーマにして講義をする時には、いつも美空ひばりさんの「真っ赤な太陽」をスマホを使って聴いてもらってから始めます。


 日本ではこどもたちは何の躊躇もなく太陽を赤く描きます。もし太陽が高く真南に達したときに真っ赤に燃えていたら、世紀末ではないかと大騒ぎになるはずです。そうしてみると日の丸が赤いのもおかしなことですが、どうして白地に赤なのかまったく疑問が持たれることはありません。


 このように私たちが見ているものは案外当てにならないことを自覚することが大学生の資質として大切だと思い、授業中ですが美空ひばりさんにご登場願っている次第です。

受験生のみなさんへ

 大学の学園祭シーズンになりました。学園祭は本来ならば勉学の成果をグループでまとめて発表する場所のはずですが、現実には日頃に溜まった青春のエネルギーを発散してうっぷんを晴らすお祭りになっています。


 催し事でもっとも目立つのが食べ物を提供する模擬店で、次がバンド演奏会やミスコンとなり、残りはグループ発表が少々というコンテンツになっています。自分たちの主張をまとめてアピールするという自主性・積極性が感じられないのは、やはりキャンパスの教育力に問題があるのではないでしょうか。

 受験生やその両親にとってはよそ行きの厚化粧のようなオープンキャンパスよりは、学生さんの生きた様子を知るためにはとても良い機会だと思いますから、是非とも志望校の学園祭に足を運んでみてください。

2014年10月17日金曜日

日本観光の魅力は何だろうか

 京都がある旅行雑誌に世界一の観光都市に選ばれました。評価の根拠は、京都の街の清潔さ、治安の良さ、寺社や名所が多いというところのようです。日常生活に密着した落ち着いた古い佇まいが残る京都の面目躍如といったところでしょう。京都には毎年5000万人以上(宿泊者数1300万人)の観光客が訪れますが、残念ながら外国人は100万人を少し超える程度です。


 世界の観光都市パリには毎年1550万人以上の外国人観光客が訪れます。パリの人気スポットは、ノートルダム寺院、サクレクール寺院、エッフェル塔、ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿、ポンピドゥー芸術センターなどです。レピーター率は98%です。一方で東京の外国人観光客数は556万人です。レピーター率は45%くらいでしょう。人気スポットは新宿、渋谷、銀座、東京・丸の内、浅草、秋葉原といった繁華街が上位です。


  こうしてみると外国人観光客にとっての日本の魅力とは、日本の名所・旧跡などという前に、まずは身の危険を感じずにどこでも気楽に歩き回れる安全で清潔な街の存在であり、そこに適当に東洋的異国情緒があるというところでしょうか。

2014年10月16日木曜日

米研究チーム お酒のがぶ飲みは心臓によくない

 朝日新聞電子版によりますとお酒の弱い人は心臓疾患にもかかりやすいことを米スタンフォード大学の研究チームが明らかにしたようです。お酒が強くてもがぶ飲みすれば、お酒に弱い人と同じ肉体的負担になることは当然ですから、深酒は心臓に良くないのは明白です。


 お酒に弱い人も強い人も、がぶ飲みを何回も繰り返しているうちに、心臓へのダメージは不可逆的なものとなります。そうしたことが今回の米チームによってやっと明らかにされたということでしょう。とにかく禁酒とは言いませんが節酒に努めましょう。8月31日のブログも参考になさってください。

2014年10月15日水曜日

猫は立派なハンターです

 私たち人間はヘビやムカデやトカゲに遭遇すると恐怖に慄きますが、よく考えてみると彼らにしても安住の地を突然に脅かされる恐怖感の程は人間以上かもしれません。


 こうした場合に興味深いのは私たちを見たニシキヘビやトカゲやムカデは一目散に逃げ出します。一方でマムシは私たちを毒牙でやっつけよう攻撃姿勢を見せながら退散します。恐らく彼らは猫を見ると外敵として同じ反応をするはずですから、猫の生息地にはヘビやトカゲやムカデは住み着かなくなります。ちなみに私は真夏でも竹藪の中に猫の餌やりで入り込みますが、一度もヘビなどに遭遇したことはありません。


 我が家には二匹の猫がいます。両者はまったく性格が違い、一匹は昆虫系のゴキブリ・クモハンターで、もう一匹は長いもの系のムカデ・ヘビハンターです。長いもの系の方は深夜でも物音を聞きつけると突然ムックリ起き出してムカデを取り押さえてくれます。ヘビやムカデやクモの嫌いな人には猫の飼育をお勧めします。

2014年10月14日火曜日

ベンツとポルシェ

 ドイツでは高級車のベンツやポルシェのプラグインハイブリッド車が議論の的になっています。こうした超高級車でもモーターだけで30㌔走行できる性能があれば、電気自動車としての特典が得られることが問題視されていようです。


 プラグインハイブリッドのベンツS500は400馬力超で5.2秒で時速100㌔に達するモンスターマシンです。こうしたガソリン食いのスーパーカーでも電気自動車の枠内に認定されると、バスレーンを走行できたり、公共の駐車場が無料になったりすることに対して反発が広がっているのです。


 本来ならば環境対策の推進のための飴のはずであった各種特典を逆手に取ったようなスーパーカー商法はあまりスーパーではありません。

2014年10月13日月曜日

インターネットオークションの落とし穴

 私は美術品が大好きですのでインターネットのオークションで絵画鑑賞をしています。出品に応札することもありますが、詐欺まがいの出品者には注意が必要です。


 絵画の真贋の判断はインターネットの場合にはすべての運を天に任せるしかありません。オークション主催者は規制をしていますが、結局はいたちごっこであまり効果は望めません。例えば商売仲間同士で入札を繰り返して値を吊り上げたり、仲間に高値で落札させておいてキャンセルされたといって二番手の人に購入を迫る手口もあります。


 インターネット用語では、「真筆保証」と「肉筆保証」の違いくらいは理解しておく必要があります。「真筆」とは作者が判明していて作品が本物と‘思われる’ものという意味です。「肉筆保証」というのは印刷ではないという意味でしかなくて、作者の作品であることを保証しておりません。


 こんなわけでインターネットオークションにはいろいろな落とし穴があって、軽い気持ちで応札すると痛い目にあいそうですが、それでも楽しみが尽きないのは、そこには手軽さがあるからといえそうです。

2014年10月12日日曜日

笑い話 褒め言葉の功罪

「あれっ?カツラかぶったの?」

「そうですけど...」

「凄く立派だね。よく似合ってるよー。」

「気にしてるのに、そんな露骨な褒め方はないだろ!」

幸福へのお釣りに感謝しよう

 喜びや悲しみの感情を持つのは人間の特権です。私たちは嬉しければ自然に笑みを浮かべ、悲しければやはり自然に涙をこぼします。また人間は死の観念を持つことができるゆえに時間という制限を認識して生きることが出来ます。


 例えばネコは死期が近づくと水や食べ物をほとんど口にしようとしないでジッと物陰に身を潜めています。恐らくネコには死の観念はないでしょうから、これは本能的な行動に過ぎないと思われます。体調が悪くて辛く苦しい時は、動けば回復が遅れること、また自分を狙う敵の動物にも見つかりやすいことを遺伝子は理解しているのでしょう。


 人間は死の観念を持つがゆえに、恐ろしい死の訪れを認識すると肉体的に苦しければ悶え、痛ければ呻いて苦痛を感情的に和らげようとします。ネコも最期が近づけば肉体的に辛く苦しいはずですが、近づく死は分からないために声も出さずにじっと臥して身を隠して回復を待ちます。


 良く考えてみると、こうした死の観念や笑いや涙での感情表現を持ったがゆえに人間は豊かな人生を送ることができるとも考えられます。ですから最期を迎えて悶え苦しむのは、これまでに授かった幸福へのお釣りのお返しと考えれば少しは苦痛は和らぐのではないでしょうか。

2014年10月10日金曜日

アスベスト(石綿)の恐ろしさ

 最高裁第一小法廷は大阪・泉南地域のアスベスト禍訴訟では、排気装置の設置義務違反を認めて国に賠償責任を課する判決を下しました。地裁から高裁そして最高裁と訴訟が進むうちに、国や企業に有利な判決が下されるというのが私の印象ですから、今回の判決には驚きました。


 アスベストによる肺がんや中皮腫などの健康被害の危険性についてはすでに1950年代に科学的に確認されていました。これを受けて遅くとも1960年代には各種予防対策が整備されるべきでしたが、残念ながら1980年代になるまで法的にも医学的にも有効な対策は始まりませんでした。


 私たちにとっては、小学校などの実験室で使用したアルコールランプの上に置く金網に塗られた白い漆喰様の石綿が身近な存在でした。最も危険な粉じんとなって飛散しやすい吹き付け材は1975年まで大量に製造されていました。この吹き付け石綿はビルの天井や屋根下そして鉄骨柱などに安価で長寿命で豊富な断熱材として広範囲に使用されました。


 アスベストは非常に危険なサイレントキラーのひとつで、呼吸器に入り込んだら30年以上経過してから肺がんなどの発生を引き起こします。いわゆる肺がんの一種ともいえる中皮腫は、アスベストに特異的で早期発見が難しいうえに有効な治療法もありません。


 特に造船所で働いていたり近くに生活していた人たち、アスベスト断熱材吹き付け職人、アスベスト含有の建材製造に携わっていた人たちなど、職業上でアスベストを身近に扱っていた人たちやその家族は、是非とも毎年健康診断を受けて経過観察を怠らないようにしてください。

朝ごはんのすすめ 朝食100円!

 私たちの学食では毎朝8時から9時30分まで100円で朝食を取ることができます。丼ごはん、みそ汁、ミニサラダ、ハンバーグと白身魚フライにほうじ茶が付いています。学生さんが規則正しく生活できるように、早寝早起き運動の一環として行われている‘朝ごはん’のすすめです。


 朝食を抜くと脳がエネルギー不足を起こすというキャッチコピーがあります。脳はエネルギーを蓄えられず、血液で運ばれてくる糖分をもらわなければなりません。だから朝食でしっかりエネルギー補給をしないと脳は働けなくなるという解釈です。でも待ってください。肉体は生存のために最大の適応をしているはずですから、1日や2日の絶食で脳がエンストを起こすはずはありません。


 週末断食という健康法があります。金曜日の夕食から日曜日まで朝昼晩の食事を約200キロカロリーに制限して週末を過ごそうというものです。このようなプチ断食で頭が働かなくなったという話は聞いたことがありません。また高僧の長期にわたる断食でも脳がエンストを起こすなどということはなさそうです。


 こう考えてくると、朝食は規則正しい生活のための一日で一番大切な儀式のようなものだといえそうです。この忙しい現代生活のもとでは家族で揃って朝食を摂るのは難しいはずですが、週末だけでも一緒に食べて家庭の大切な日常を確かめたいものです。

2014年10月9日木曜日

マクドナルドは立ち直れるか

 日本マクドナルドは平成14年12月期の連結業績予想で純損益が170億円になることを発表しました。これほどの業績低迷を予想した人は少なかったはずです。今日の若者に嫌中・嫌韓意識が強い環境の中で中国の鶏肉問題が発生して、悪影響が増幅された結果でしょう。


 マクドナルドは1971年7月に銀座に第一号店が開店してからは破竹の出店ラッシュが続きました。箸を使わないで手に持ってそのままかぶりつく西欧スタイルが受け入れられて、どこの駅に降り立っても必ずマックの看板が見つかるほどの駅前の原風景になりました。


 もう30年程前になりますが、私はイタリアのマクドナルド第一号店がローマに開店するのを偶然にも目撃しました。日本のマクドナルド店とは趣の違ったヨーロッパ調のシックな内装とサラダなども提供する斬新なメニューにヨーロッパ進出への意気込みを感じました。


 ハンバーガーがジャンクフードの代名詞のように言われながらもマクドナルドにはナウいイメージしかありませんでした。いつ頃からマイナスイメージが付きまとうようになったのか定かではありませんが、このまま衰退の一途を辿っていくのか気になるところです。

2014年10月8日水曜日

根性だけでは勝てない

 東京オリンピックが開催されてから50年が経ちました。日本のスポーツ界は根性だけの猛練習で大会に臨み、大松監督率いる女子バレーボールでは金メダルを獲得しました。国民はこれで熱狂の渦に包まれました。一方で毎日1万メートル以上の距離を超える地獄の猛練習をしながらも、水泳では男子競泳800メートルの銅メダルが最高でした。


 バレーボールは技術と体力の戦いです。水泳もやはり技術と体力の勝負ですが、さらに加えて水の抵抗との戦いでもあります。水着の素材ひとつでまったく別世界のスピードの泳ぎになるくらいですから、水に対して優しく泳ぐことも考えなければなりません。そこに当時の水泳界の指導者は思いが及ばなかったのです。

 

 太平洋戦争もやはり根性論で片づけようとして多くの国民の命と生活を犠牲にしてしまいました。私たちは案外根性論に同調しがちですが、根性一本やりの話には気を付けたいです。

2014年10月7日火曜日

自由の翼

 香港の2017年行政長官選挙の政府方針に反発した学生たちが活発な抗議デモを繰り広げました。日本の1960年代に見られたような光景は深刻な事態ながら、学生運動の盛んな時代に育った私は懐かしさを感じます。日本の大学では立て看板さえ見なくなりました。


 香港の大学生はほとんどが英語と中国語のバイリンガル環境で育っているはずで、彼らの英語能力からすれば大学卒業後はグローバル企業や欧米に渡って職を得ることは難しいことではないでしょう。香港の幼少時からの充実した英語教育はイギリス統治下にあったのですから当然と言えば当然です。


 一方で日本では、日本人としてのアイデンティティーの確立が危ぶまれるなどと主張して、小学生からの英語教育に反対する語学の専門家や教育者などは少なくありません。しかし、バイリンガル、トリリンガルの言語環境で育っても何の支障も出ていない事例は世界にはいくらでもあります。問題は予算をケチって英語教育に必要なバイリンガル環境を整備しないことにあります。


 今日の日本ではどんなに優秀な学生さんでも英語力がなければ周りに気を使いながら無難に生きていくしかありません。デモに参加して警察にマークされようものなら出世競争で不利になりかねません。他方で香港の学生さんが学生運動に抑制がないのは、社会の民主化が切実な問題であるとともに、グローバルに生きられる英語力があるからではないでしょうか。


 とにかく英語力を身に付けることは、世界に羽ばたいて生きていくための大切な‘自由の翼’を持つことになるのではないかと、香港の学生デモを見て感じました。

2014年10月6日月曜日

パリ凱旋門賞

 先日の日曜日に日本を代表する3頭の駿馬が凱旋門賞レースに出走しました。日本では圧倒的な強さを見せるのに、結局は最高でも6着という結果に終わりました。

 

 日本の馬が不本意なレースしかできなかったのは、90年の歴史上でヨーロッパ調教馬以外は一度も勝利したことのないレースの伝統の壁を甘く見たからかもしれません。フランスは世界に冠たる凱旋門賞レースの歴史を死に物狂いで守ろうとしたのか、レース前日にわざわざ9頭の出走登録をしました。

 

 これらの馬が出走すれば、日本馬の前を走って敢えて厚い壁を作ってくるであろうことは想像に難くないのですが、日本馬は事前にお互いに助け合う戦略を練ろうとはしませんでした。結局はみな日本と同じレースの展開を選んで惨敗しました。


 3頭とも今を時めくサンデーサイレンスを親に持つ世界的な名馬の誉れ高き駿馬です。1頭が先行逃げ切り、次の1頭が好位差し、そして3頭目が追い込みという三者三様のレース展開で臨んでいたら圧倒的な脚力で2連覇したトレブにひと泡吹かせていたかもしれません。日本人的な消極さが残念で仕方がありません。

学歴社会の功罪

 学歴社会というと聞こえは悪いですが、悪いことばかりではありません。家庭がたとえ貧困であっても、階層が低くても、いわゆる有名な学校を出ていれば学歴に見合った出世チャンスを得られるからです。しかし、現代社会ではもはやそうはいきません。


 例えば政治家の世界では能力や学歴は国会議員や総理大臣になる有力根拠にはなりません。重要なのは世襲です。ちなみに政治家の世襲率を衆院議員(480人、2009年)でみると全体では33.8%だそうで、政党別では自民党40.8%、民主党23.0%、公明党6.5%のようです。


 歴代の内閣総理大臣をバブル崩壊後の1990年以降でみてみますと、政界とは無縁の家庭環境から首相のポストに着いたのは15名中5名しかいません。このように特定の地縁血縁関係がしっかりと日本の既得権益を囲い込んでいるのですから、とても構造改革などは期待できそうにはありません。

2014年10月5日日曜日

ネコからの感謝状

 今日もキャンパスに住み着いたネコたちは何事もなく平和に生活しています。太っちょの黒猫クマモンは正門から本館に通じる坂の中腹で一日中寝そべっていて通行の邪魔なのに悪びれる様子は全くありません。行き交う学生さんが次々にケータイカメラを向けると、マツコ・デラックスも顔負けの腹出しポーズを取って自慢げです。


 そのほかのネコたちもそれぞれにテリトリーを確保して、ひなたぼっこをしながら学生さんたちを眺めている風景は穏やかそのものです。学生さんにはネコが嫌いな人も少なくないでしょうが、ネコたちがこれまで一度も悪戯やいじめを受けたことがないのは私たちのキャンパスの誇りです。

400年の工事と400年の知恵

 当初の予算1000億円が3000億円になりそうなのが新国立競技場の建設費です。八ツ場ダムの例を見ても、決めたら止められないのと予算の見積もりが甘過ぎるのが公共事業の特徴です。


 現在推進されている江戸川区のスーパー堤防の計画は400年後の完成です。これは海面上昇や異常気象の影響、そして首都直下型地震による地盤沈下を充分に考慮していませんから、無用の長物になる可能性は極めて大きいでしょう。そのうえにスーパー堤防は完成しなければただの瓦礫の山に過ぎず、何の役にも立ちません。


 こんな馬鹿げた計画が公共事業として真面目に推進されていることが不思議ですが、では未曾有の集中豪雨が来たらどうするかと言われると答えられません。しかし、私たちが世代をつないで考えたら400年もしないうちにスーパー堤防案よりはマシなアイデアが浮かぶのではないでしょうか。

2014年10月4日土曜日

欧米人に絶対に受けない日本の食べ物

 私たち日本人にはアンコはもっとも身近な食べ物のひとつです。アンパン、大福、たい焼き、羊羹、あんみつなど枚挙にいとまがありません。そんなアンコですが、私の経験では欧米人には絶対に受けません。もしアンコを食べさせて喜んでくれたら、それはまさに変な外人さんです。


 どうしてアンコがだめなのかはよく分かりませんが、豆を甘くして食べるという習慣がまったくないからでしょう。日本人にしてみれば、白い熱々のご飯にバターと砂糖をたっぷりかけてお茶漬け風にして食べるようなものと言えるでしょう。ただし、ご飯に牛乳と砂糖を加えて固めのお粥風にしたデザートがフランスにはありますが、私は大好きでした。

スポーツビジネスに毒された私たち

 スポーツは私たちが思うほど純粋なものではなくなり、巨大なショービジネスになってしまいました。錦織選手の全米オープン準優勝で彼にウエアを提供するユニクロ株が急騰したり、ドーピングとのいたちごっこが続いたり、引退選手がタレントに転身したりしているのは、スポーツは金なりの時代性の一端を示すものです。


 スポーツの魅力とは身体と精神の素朴な真っ向勝負が展開されるところにありますが、もはやそういう論理は通用しなくなってしまいました。もっと強く速く、もっと華麗に、そしてもっと多くの観客動員をというのが今日のスポーツ界の流れですから、黙々と練習に励み、観客など来るはずもない試合でひたすら戦うという古典的なスポーツ精神はもはや流行りません。


 私たちは一流のスポーツイベントにばかり感動や興奮を求めて余りにも他力本願過ぎるのではないでしょうか。本来ならば感動と興奮というのはもっと身近な生活の中に自己と密着した形であるもののはずではないでしょうか。

公務員ランナー川内優輝選手の重い言葉

 アジア大会の男子マラソンでは初マラソンのハサン マフブーブ選手が厳しい競り合いに勝って優勝しました。川内選手は金メダルが取れなければ来年の世界選手権は目指さないと公言して臨んだ大一番でしたが、力不足は誰の目にも歴然としていました。


 私が評価している川内選手の凄さはマラソン力ではなくて成熟した自立精神にあります。実業団選手の恵まれた環境を知りつつ愚痴ひとつこぼさずに勝負に挑んでいる真摯な姿は、私たちの心を大いに躍らせるものがあります。


 彼は大会後のインタビューで自分はもちろんのこと銀メダルの松村康平選手も力不足であったと語っていました。もちろんこのコメントは、陸連関係者などには余計なことと感じられたはずです。実際に陸連の宗猛男氏は、最低限の走りはしたと二人を擁護するようなコメントを残していますが、対外向けの組織擁護の発言に過ぎません。


 もはや日本のマラソン界には2時間2分時代の世界で戦える選手は今のところ見当たりません。水泳などでは世界記録を狙える選手が続出している現実を見ると、マラソン界の衰退は気になります。実業団頼みの現状に甘えの構造があるのかもしれません。

2014年10月3日金曜日

笑い話 クマの迷い

「オーイ、栗がたくさん落ちてるぞ!」

「!」

「みんな、早くおいでよ!」

「!!」

「美味しそうな栗がこんなにあるぞ!」

「!!!」

笑い話 仲直り?

犬「うーっ、寒いなあ。」

猿「うん、寒いねー。」

犬「じゃ、俺の小屋に入れよ。」

御嶽山噴火 運命を分けた10分間

 御嶽山の水蒸気噴火で地鳴りが始まってから爆発までおよそ10分間がありました。報道によれば痛ましい犠牲者の方々が発見された場所は頂上から数百メートル圏内に集中しています。もし、地鳴りに異常を察知して近くの山荘に避難していたらと思うと残念でなりません。


 死亡が確認された犠牲者の方々47名のうち46名は損傷死だそうです。噴石の直撃を受けた結果でしょう。今後は自分が目指す山がどんな山なのか、火山であれば過去の噴火の様子などを自ら調べておこうと思います。返す返すも御嶽山が火山で噴火する可能性があることを登山者に周知されていなかったことが残念でなりません。


 火山の地鳴りなどに連動して警報音を発するサイレン装置を設置できないものなのでしょうか。犠牲者の方々のご冥福を祈ります。

2014年10月1日水曜日

一大事!とうとう1ドル110円!

 米国時間でいうと、9月中に1ドル110円というのが現実になってしまいました。これまでは安すぎたドルのポジション修正と見ることも可能でしたが、これからは心理的には本当の円安の進行といえるでしょう。


 今日では円安で貿易収支の黒字が膨らむどころか、むしろ赤字幅が拡大してしまいます。財務省発表の貿易収支統計を見ると、2011年から赤字状態が継続しており、その赤字額は増加の一途です。日本が円安に強かった時代は過去のことで、今では円安の歯止め役を担える国内要素が見当たらないのは大問題です。

2014年9月30日火曜日

どっちの性格が長生きか

 我が家には老ネコが2匹います。メスは16歳、オスは14歳になります。


 メスの性格はクヨクヨせず、相手の気持ちには無頓着ながら、何にでも興味深々で探究心旺盛です。意地悪されても直ぐに忘れてケロッとしていて根に持ちません。食欲も旺盛で食べるも出すもモリモリです。


 オスの方はいつも相手の様子をうかがいながら生きています。虫の居所が悪いと周囲に当たったり、意地の悪い行動を取ったりします。毎日の日課が判で押したように決まっていて融通が利きません。食欲にも波があり便秘がちです。


 さて最近はメスの方が私たちと寝るようになり、これまでいつも一緒だったオスは居間で夜を過ごしていました。するとオスは食欲が急に無くなり、朝晩にヨーグルトしか食べなくなってやせ細ってしまい心配でした。


 ひょっとするとメスに私たちとの寝場所を取られて落胆しているのかと思い、久しぶりにオスの方と寝たところ、今朝は食欲が出て固形餌まで平らげてしまいました。やはりメスに私たちを盗られたと気にしていたのです。


 どちらが幸福な生き方かは見方は分かれるでしょうが、事実が示しているように長生きするのはメスの性格に軍配があがりそうです。

2014年9月29日月曜日

笑い話 物騒過ぎる話

「日本は国連安全保障理事会常任理事国入り競争に勝たねばなりません。」

「それは無理な話です。国連常任理事国には歴史的に戦勝国がなるのですから。」

「だから我が国は勝たねばならないのです。」

体重増は頭まで重くはしない

 大相撲では力士の体重増加が顕著ですが、昨日の横綱白鵬と逸ノ城の取り組みをみると、体重に頼りすぎぬ相撲があることを改めて認識させられました。


 横綱白鵬の体重は157㌔で、逸ノ城の体重は199㌔ですから、何と42㌔の体重差があります。横綱白鵬は立ち会いで左上手を取り、逸ノ城には右上手しか与えませんでした。つまり両者が組み合った状態では、白鵬から見て右へのモーメントを生みやすい状況にありました。


 そこで白鵬は右手で少し起こし気味に押しを仕掛けて、それに逸ノ城が反応する力を投げの回転力に利用して一瞬で転がしてしまいました。白鵬が使った力といえば、立ち会いで受け止めるためと、相手の力を使って転がすためのものしかありませんでした。


 横綱白鵬が42㌔の体重差をものともせずに克服した源は、白鵬の頭ノウと技ノウでした。

2014年9月28日日曜日

高齢者ビジネス

 ニセの投資話に乗せられて大金を騙し取られるお年寄りは後を絶ちません。しかし、証券マンがお金持ちの高齢者を甘い言葉で危なっかしい投資話に誘って大損をさせたというのは問題にされません。話が架空であるか、実物が伴うかの相違はありますが、悪意の程度からすると如何ほどの違いがあるのでしょうか。


 死ぬまでには到底使いきれないはずの大金を抱えていながら、素人であることも忘れて利殖に走る高齢者の自滅行為に同情は禁物ですが、そういうお年寄りを利用して立身出世を考えるエリート証券営業マンというのは、ある意味ではニセ電話詐欺師より怖い存在といえるかもしれません。

大切なものはお金に変えてはならない

 これは東大理学部数学科を卒業して経済学の道に進み、幅広い社会活動にも活躍された故宇沢弘文さんの言葉です。天才らしく数々の逸話にも事欠かず、例えば大学の講義時間にはまったく無頓着で度々大遅刻だったと言われます。今日のように祭日でも平日扱いで講義がなされる窮屈な時代には、そのおおらかさは想像できません。


 ところで宇沢さんの言葉を思い起こしてみると、大切なものというのはいろいろあることに気が付きます。難しいのは文化、教育、家庭環境等によって大切なものは違ってくるでしょうし、時代や国家の違いによっても異なってきます。しかし、一番大切なのは命で、これには誰も異論を挟む余地はないでしょう。その命を支える土台が、空気や水などの自然環境であり、教育や医療などの社会的資源です。


 宇沢さんは、これらを社会的共通資本という言葉を使って説明していますが、これらを金儲けの道具にしてはならないというのが宇沢経済学の神髄であったと思います。私たちは、このことを宇沢さんの死とともに忘れてしまってはなりません。

2014年9月27日土曜日

日本の大学は私語の楽園か

 最近は大学のオープンキャンパスが盛んに開催されます。大学側は、キャンパスの自慢の施設を見学してもらったり、先生などが直接に大学の特徴や教育の実績について説明したりして、大学の具体的イメージを伝えようと努力しています。しかし、オープンキャンパスからは限られた情報しか得られず、生きた動的なエネルギーは感じ取れません。


 アメリカならば入学した大学の教育に不満ならすぐにでも転校できますが、日本ではそうはいきません。日本の大学制度には数々の見えざる障壁があり、結局は入学したら不本意ながらも我慢してそのまま卒業するしかないようになっています。もし入学後の転校が容易になれば、日本の大学は護送船団方式から解放されて個々にレベルアップすることは間違いありません。


 今日では入学前の大切な選別のための重要な手掛かりとなるのが主にオープンキャンパスやホームページ情報そしてパンフレットなどですが、残念ながら現場で実践されている教育のエネルギーを掴み取ることはできません。それでも簡単にキャンパスの教育エネルギーを知ることのできる場所が一か所あります。


 それが図書館です。それも週末や休暇中であれば絶好の指標になります。定期試験期間だけではなくて常に図書館が学生で埋まり、私語のない静粛な環境が整っていれば、まず講義が私語の楽園となり談話室の様相を呈しているようなことはありません。週末のオープンキャンパスでは図書館に直行しましょう。それだけで十分です。

2014年9月26日金曜日

ネコで解決!?三鷹市で毒グモ騒ぎ

 三鷹市の公園で毒グモのセアカゴケグモが発見され、地域ではひと騒動となっています。この毒グモは暗くて暖かい低いところが好きなようです。放置された自転車、自動車や自販機などの下、マンホールなどで繁殖するようです。刺されてもほとんど死ぬことはないようですが、痛みと不快感は侮れません。


 地面を這いながら移動するクモに強い関心を示すのがネコです。ですからネコが棲息する場所にはクモはいませんし、クモの巣などは見かけません。

足入れ婚の勧め...か

  自分がご主人との結婚生活で大変に苦労したから、まずは同棲してからと言われて疑似結婚をスタートした女性がいると聞いて、私の昔のドイツ時代を思い出しました。


  それは私が23歳の時だったと思います。ドイツ人の女子学生と市電の中で話をしていたら、結婚が話題になりました。彼女が自分は結婚前に同棲してうまくいくか確かめたいと言うのを聞いて私はびっくりしました。当時のドイツはすでに離婚するケースが多いから、結婚して別れるくらいならまずはお試し後にということでした。


 そんな考え方が日本でも一般化し、いわゆる足入れ婚がそのうちに奇異でなくなるとは思ってもみませんでしたが、もうとっくにそんな時代になっていたのです。光陰矢のごとし。

笑い話 やっぱりかみ合わない

大統領 「日本への留学生希望者が倍増しました。」

首相  「大統領、日本が注目されているのは大変に光栄です。」

大統領 「はい、日本の右傾化に関心が高まっていますからね。」

2014年9月25日木曜日

日本の研修生制度 毎日12時間拘束で手取り月10万円

 研修学生として来日して研修中だという若者たちに会いました。日曜日は休日ですが、毎日の拘束時間は12時間に及ぶそうです。それで手取りが10万円といいます。


 向上心のある礼儀正しい若者がせっかく日本に来てくれているのに、これでは研修制度に疑問を持ちかねません。研修期間を終えて祖国に帰っても、日本の思い出はほろ苦いものでしかないでしょう。


 若者が喜んで繰り返し再来日してくれる制度にしないと、他国の研修制度と比較されて将来的には先細りになるのは目に見えています。ましてや日本に永住したいと希望する若者など出てくるはずもありません。


 企業の負担は20万円を超えるといわれる外国人の研修制度ですが、天下り団体などの中間搾取が重なって最終的に研修生の手取りが10万円になるというのは、日本のお役人天国を象徴しているように思われてなりません。日本は欧米人でない外国人には厳しい社会です。

クラッシュこそ最高の解決策

 これは、ある本を読んでいて目についた言葉です。とにかく行けるところまで行ってしまう。後は分からない。そんな意味なのでしょう。


 私の友人の知り合いに300億円も借金を抱えていながら立派な生活を続けている人がいるそうです。どうしてそんなことが可能なのか私には分かりませんが、秘密は銀行というところの体質にありそうです。


 海外旅行になると、健全な生活をしている友人がビジネスクラスで、その知人はファーストクラスだそうです。そのうえに融資元の銀行の支店長がわざわざ空港まで見送りに来てくれるというのですから驚きです。


 巨額の銀行融資が焦げ付けば、その時の支店長は首が飛ぶか、出世街道から真っ先に外れるかのどちらかでしょう。そんな割に合わないことにならないように、そのまま焦げ付き融資を次の支店長に丸投げする手腕こそが銀行では大切なのでしょうか。


 そしていつか経済クラッシュが来てくれれば、誰も咎められることなく円くおさまってハッピーエンドということになるのでしょう。日本国の1000兆円を超える借金もそういう形で解決されるのかと思うと、政府が返済する気がなさそうなのも合点がいきます。

お金持ちの所有欲の不思議

 昨日はある有力不動産屋さんとゆっくり話をすることができました。郊外では駅からバス便が必要な不動産物件は売れないそうです。都内屈指の近郊超高級住宅地と言われる地域でも、坪単価が200万円を下回ったそうです。良さそうなのは都心の超一等地だけなのでしょう。


 悲惨な孤独死も珍しいことではなくなり、異臭やハエの発生で隣人が異常に気がつくそうです。中には数億単位の資産を持ちながら、まったく身寄りがなくて、結局は資産は国庫に入ってしまうケースもあるといいます。


 振り込め詐欺などでも数千万円から2億円もの現金を騙し取られたお年寄りがいます。高齢者の資産が有効に使われることなく、詐欺や国庫納入という形で行方がわからなくなってしまうのは、あまりにももったいないことではないでしょうか。

 使うことより持っていることに価値を感じているお金持ちも多いのでしょうが、これは貧民街のど真ん中に住みながら、毎日貧乏人の生活を眼下に眺めて自己満足にしたっているようなものです。

 所有欲はほどほどにして、社会に貢献しながら幸福をつかむ使い方はいくらでもあるはずです。不動産屋さんの話を聞いて、そういうお金の使い方を考えることのできる教育が日本では足りない気がしました。


2014年9月24日水曜日

平和な生き方

 誰にも嫌な人、嫌いな人はあるはずです。そんな人が毎日近くに住んでいると考えただけでもストレスの原因になりますが、どうしたらいいのでしょうか。


 私の場合には、そういう人の自分にはない長所をみて気長に付き合うことにしています。私の隣人にもどうしてもうまくいかない男性がいます。私が集会で何かを提案すると必ず難癖を付けてきて事が先に進みません。そんな隣人にも良いところはあって、とにかく細かくて理屈好きなことは天下一品です。付き合わないようにすれば済めばいいのですが、そうもいきません。。


 私は彼に会うと必ず声を出して挨拶してきました。無理に話をするよりは簡単です。これまで20年以上も返事が返ってこなくて無視され続けてきましたが、流石に相手は年老いて疲れてきたのか最近は会釈をしてくれるようになりました。こうした努力は個人間だけではなくて国家間でも世の中を平和に保つためには必要なのではないでしょうか。アメリカの空爆開始を知って考えたことです。

格差社会の教育

 世の中にはすごい女性がいるものです。世界的なリーダー育成を夢見て14億円もの寄付金を集めてインターナショナルスクールを設立してしまったのです。アメリカの超エリート学校並みの授業料+寮費で年間350万円だそうです。学校から奨学金を得たとしてもおよそ200万円の費用になるでしょうから、とても普通のサラリーマン家庭では負担できません。


 少し話の筋から外れて専門的なことになりますが、階級と階層という言葉があります。簡単に言えば階級とは近代の格差社会に使われたもので、階層とは現代社会の格差を意味する用語です。使い分けを分かりやすくするには、かつて学生運動が盛んであった1960年代には階級闘争という言葉が頻繁に使われましたが、今日の階層社会では一般的に階層闘争はないことを思い起こせばいいでしょう。


 さて階層と学力の正の相関関係を指摘する学術論文は少なからずあり、今日では低い階層に埋もれてしまうとどうしてもそこから這い上がれないのが実態です。つまり今日の日本では絶対的な貧困はほぼ克服されているとしても、階層がますます固定化されていくとともに、上下の階層差も拡大しているのが大きな問題だといえるでしょう。このような格差社会を是正していくためには例えば教育は何ができるのでしょうか。


 確かに有能な指導者の育成は一つの定見ではあるでしょうが、これだけ高額の授業料を支払える‘階層’は決まっています。学校が子どもたちに階層というバリアーを超えた自由空間を提供できればいいのですが、実際には私立学校の隆盛に見られるように、そのバリアーは学校ではますます高く厚くなってきています。特定の階層からの子どもたちの純粋培養という現代の呪縛から、このインターナショナルスクールがどこまで解き放たれるか温かく見守りたいと思います。

2014年9月22日月曜日

アッパレ!東大野球部80連敗

 東大野球部が80連敗目を喫して自己の連敗記録を更新中です。ちょっと昔なら立教大学に時々勝つことができましたが、今では立教もおいそれとは負けてくれません。東京六大学で大学を挙げて特別にチームを補強していないのは東大だけですから、プロ級の選手がいない東大が勝てないのも当然です。


 私の東大時代の恩師に立教大学に非常勤講師に行っていた先生がいます。生粋の江戸っ子で短気で大の巨人ファンでした。先生は巨人が負けた翌日は不機嫌で取り付く島もなく、学生に当たることもしばしばでした。その先生は在学中の長嶋選手を教えたことが何よりも自慢の種で、いろいろと長嶋選手の学生時代のことを聞かされたものです。当時の立教では優秀な野球選手が入学してきました。どうも長嶋選手在学時代のあとしばらくしてチーム補強を止めたらしく、そのことに私の恩師はひどく不満そうな口ぶりだったことを記憶しています。


 東大野球部の80連敗は大学記録の金字塔です。もしこれが並みの大学のことであったなら、とっくに野球部は消滅しているはずなのに、東大野球部は負けても負けても潰れません。この選手たちの自主性というか挑戦意欲というのが東大生の強さなのではないでしょうか。私たちが見習いたいところです。

2014年9月21日日曜日

笑い話 大都会の身勝手

「原発は安全です。」

「でも、福島第一原発事故が起きましたよね。」

「だから安全だと証明されたのです。」

「そんなバカな!原発4基が爆発して、みんなメルトダウンしたんですよ。」

「それでも東京は助かったじゃないですか。」

敬称なしで呼ばれる人間になろう

 私たちは人の名前を呼ぶときに通常は敬称を付けますが、それが有名人となると一般的には敬称が省かれます。引退した長嶋さんや王さんも現役時代には、ナガシマ、オウと呼ばれて声援を送られました。歴史に名前を残した人物の名前にも教科書は敬称を与えていません。


 こうしてみると私たちが社会で功をなし名誉を与えられるということは無敬称で呼び捨てにされるようになることでもあります。つまりは名前は私たちを個人として特定するために与えられるものですが、その人物の名前が有名になって誰もが知るようになると固有名詞の役割は不要になりますから、名前が普通名詞化して敬称が省かれるようになるということでしょう。


 このように理屈はややこしいですが、自分の得意な領域で人々から敬称なしで呼ばれるようになったら一流人になった証だと思います。

2014年9月20日土曜日

NHKもとうとう民間コマーシャルの後押しか

 NHKには微妙な変化が起こっているような気がしてなりません。例えば相撲中継では、これまで懸賞金を出す企業の懸賞旗が土俵を一周し始めるとカメラの位置が自然に遠くなり、土俵上の両力士のしこ名が映し出されると、懸賞旗の企業名は画面の大きな文字に覆われてしまい判読できないようになっていました。


 しかし、今場所は企業の懸賞旗がはっきりと見えるようにカメラの位置が土俵に近くなりましたし、画面に出る両力士のしこ名の文字の間からは企業名がしっかりと読み取れるようになりました。この変化は懸賞金を出す企業の利益を慮ってのことかもしれませんが、NHKが企業の宣伝を意識して積極的に後押しするようになったことが気になります。

先生が入院の高校生にタバコの差し入れですか!

 私の知人はすでに40年間以上も喫煙しています。今でもれっきとしたヘビースモーカーで毎日40本を吸っています。喫煙を始めたのは高校生の時代だそうで、私が禁煙をいくら勧めても一向にその気はないようです。


 彼が高校時代に盲腸炎を起こして入院して手術した際に担任の先生がお見舞いに来てくれました。その時のお見舞いの品がタバコだったというのですから驚きです。病室の他の患者さんたちも仰天しながらも、みんなでベランダに出て一緒に喫煙したそうです。


 こんなことが現在の話であれば見舞い行った担任の先生は即刻にクビでしょうが、40年以上の昔はまだまだおおらかな時代だったのです。昭和の時代の懐かしい思い出話でした。

2014年9月19日金曜日

愛日長アマガエル イグ ノーベル賞候補!?

 私は午前5時に生ゴミを出します。近隣にはカラスがカーカー鳴いていて、生ゴミ袋をたびたび食い荒らされる家が多いのに我が家は一度もやられたことはありません。その理由が分かりませんでしたが、どうも生ゴミの内容にヒントがあると思うようになりました。


 我が家の生ゴミの秘密はネコの排泄物です。我が家には2匹の老猫がいて、その排泄物は生ゴミとして出します。その猫の糞の臭気がカラスを嫌がらせて近寄らせないのではないでしょうか。もしそうならば世紀の大発見だと思います。

日本の捕鯨事情

 日本の捕鯨への国際的な風当たりが強く、先日もIWC総会では日本に不利な決議がなされました。それに従うならば調査捕鯨は早くても2016年からしか実施できなくなりました。政府はIWCの国際決議に従わず、調査捕鯨を強行する意向のようです。


 調査捕鯨とはいえ年間約1300頭のクジラを捕獲し、結局は捕えられたクジラは食用肉になって販売されます。ところが鯨肉の味は癖が強くて肉質も固いためか、市場に放出されてもあまり消費されないまま在庫ばかりが積みあがっています。


 また食育教育の一環として小学生の給食材料にも利用されたこともあるようです。しかし、大食漢の鯨は海洋汚染の影響をもろに受けていて、鯨肉の水銀含有量の高さは議論の多いところです。少なくとも学校給食の食材として利用するのは控えるべきではないでしょうか。


 今回の国際決議にもまったく耳を傾けずに批判の強い調査捕鯨を中止しようとしないのは、捕鯨業界や関係者などの既得権擁護という国内事情があるのかもしれません。

2014年9月18日木曜日

笑い話 紋切型の限界

「どうして原発を再稼働したいのですか。」

「そこにあるからです。」

「じゃ、どうして靖国神社に行くのですか。」

「当たり前でしょう。そこにあるからです。」

「じゃー、中国や韓国に行かないのは?」

「.....」

2014年9月17日水曜日

2020東京オリンピック後のグルーミーな日本の姿を想像してみよう

 不動産関係者は東京オリンピックが開催される2020年までは、現在の比較的強気の不動産環境は続くと言いますが、その後の話はさっぱり聞こえてきません。そこで大会後の日本の社会状況を描いてみたいと思います。


 日本の推計人口(総務省平成24年)は現在よりも1千万人以上が減少して1.16億人となります。これは東京都の住民がほぼ全員いなくなるのと同じインパクトをもっています。1960年頃と比べると14歳以下の子どもは半分の1200万人となり、65歳以上の高齢者は3700万人で10倍に増え、そのうえ当時は国民の70%が働いていたのに、半数が働かないことになります。


 つまり高度経済成長時代と比較して、子どもはどんどん減って年寄りは増えるばかりの悪循環に陥っているはずです。労働者の供給は完全に先細り状態となり、税を取り立てやすい労働人口の割合がますます減少するのですから、現在でさえ危うい国の財政状態が好転するとは思われません。まさにサラリーマンの税負担と貧富の差の極大化の様相を呈しているのが10年後の日本だといえるのではないでしょうか。

2014年9月16日火曜日

どこにいった?滝川クリステルさんの合掌ジェスチャー

 2020年オリンピック招致演説で見せたタレントの滝川クリステルさんのお願い猫風の合掌スタイルが一時は大変な話題になり、日本の ‘おもてなし’ の心の象徴的表現法のようにもてはやされました。しかし、今やあの賞賛的熱狂はすっかりなくなってしまいました。

 

 私はへそ曲がりですから、日本人には奇妙過ぎる合掌スタイルに最初から疑問をもっていました。あの仕草は、終わり良ければすべて良し、後は野となれ山となれ方式の典型的な無責任な魂胆があって思いつきのように演出された感じで、日本人の心のあり方を表現する伝統的なところを少しも受け継いではいなかったのが忘れられた理由ではないでしょうか。

2014年9月15日月曜日

アイドルは恋愛禁止?!

 芸能界ではアイドル女性の異性交際はご法度のようで、実際に異性問題で裁判になった例もあるようですから驚きです。確かに大学のスポーツクラブの寮生活でもアルコールを禁止することはあります。若者の成長の糧になり日常生活上必要な行為を禁止することはできませんが、アルコールは嗜好品ですから寮生活での暴力騒動防止のための禁酒は許容範囲内にあるのではないでしょうか。


 しかし、アイドルに恋愛を禁止するというのは、私にはどうにも合点がいきません。異性の友人を持つことは良くも悪くも人間的成長に役立つもので、それを禁止するほどの理由は少なくともビジネス上は見当たりません。そんな不合理が通用している芸能界にとっては若者はお金儲けの道具であり種でしかないのでしょう。

2014年9月14日日曜日

日本の技術は欧米の焼き直しに過ぎない

 東京電力福島第一原発事故に関して政府事故・検証委員会による吉田調書が公開されました。それを受けて多くの専門家がコメントを残しています。


 なかでも私が最も注目したのは、非常用電源装置を水密構造にしなかったことへの後悔の念に満ちた発言があったことです。その専門家はアメリカの基準をそのまま日本に持ち込み、津波による水没の危険性を考えていなかったことをひどく悔んでいました。


 原発は発生した熱量の3分の2という莫大なエネルギー量を海か河川に捨てなければ爆発してしまいます。つまり原子炉の冷却装置の安全性は原発の生命維持装置であり、そこに脆弱性があっては、原発の安全性は保証できません。巨大津波から発電所を守るには莫大な費用が必要になるとしても、非常用電源だけなら安価にできたはずでした。


 東電の会議では14m級津波の危険性が話し合われたことがあるようですが、原発の採算性を理由に何ら具体的対策には至りませんでした。発電所全体を守るという意識が強すぎたせいか、非常用電源だけでもという発想に思いが及ばなかったのは痛恨の極みです。ひょっとしたら今回の事故は防げていたのかもしれないのですから。

 

 一般的には日本の技術は欧米技術の焼き直しに過ぎず、そういう安易な技術体系の綻びが福島第一原発事故のような大惨事に結びつきかねないことを、私たちは肝に命じなければなりません。また吉田氏がひどく悔いているように、原子力技術者は思い込みが強すぎて頭が柔軟に回らないようです。そうでなければ原発のような危険なものを日本全国に建造しようなどとは思いません。厄介な人たちです。

オルセー美術館展を見てパリを想う

 国立新美術館で開催されているオルセー美術館展に行ってきました。パリに住んで暇があれば美術館や画廊巡りをしていた頃の世界最高の芸術に触れて心躍った日々を思い出しました。


 今回の展示会は圧倒的な作品数を誇っていましたが、恐らくはパリで鑑賞できる芸術作品の100分の1にも満たないだろうと思われます。そんな世界の芸術作品の宝庫である芸術の都パリは、平和な都市として今後も歴史を歩んでほしいと願わざるをえません。


 パリにあって東京に欠けているのは、歴史の重みと文化の力ではないか、と美術館を後にして六本木や赤坂界隈を歩きながら考えたら、最近とみにきな臭くなってきた日本の将来が気になり出しました。

2014年9月13日土曜日

低迷マックと好調スタバの違いを考える

 業績低迷のマクドナルドと絶好調のスターバックスの明暗を分けている本当の理由は私には分かりません。しかし、客として両者を見た場合には、まずは店内スタッフの印象がまったく違います。実態はともかく、マクドナルドの場合はアルバイトスタッフでスターバックスの場合は専従スタッフという感じがします。


 また私が注目するのはスターバックスにはトイレが店舗ビルの共同トイレ利用というスタイルが主流のような気がすることです。一流ビル内の豪華な内装のトイレは定期的に清掃されて衛生管理もピカイチですから、店舗スタッフへの余計な負担にならなくて済みます。スターバックスの一種のリスクマネジメントの上手さなのでしょうか。


 こうした些細なことの違いが長期的にはサービスの質の低下となって顕在化し、結局は業績の低迷につながってしまうのかもしれません。

2014年9月12日金曜日

鎖につながれたトイレの洗剤

 都心の超一等地のある高層ビルのトイレに入ったら、洗面所に置かれている洗剤の容器が鎖につながれていました。それである病院事務長との会話を思い出しました。


 最近では病院の外来患者用トイレのトイレットペーパーが度々おなくなるのは当たり前で、汚物入れや清掃用のバケツにいたるまであらゆる備品が紛失するそうです。驚くべきは女性用の方がひどいと歎かれたことでした。


 確かに横断歩道を渡っているのに強引に侵入してくる乗用車のドライバーを見るとほぼ例外なく女性です。またスーパーでビニール袋を大量に引っぱがして持ち去るのも女性の記憶しかありません。


 こういったモラル面での女性の変化は、ミーミー時代にあって女性が慎ましさを捨てて男性並に現実的になってきたからなのでしょうか。


 

2014年9月11日木曜日

中国人民元が強い

 昨年末の高値を境に日本円に対してレートを下げ続けてきた人民元の出直りが力強いです。日本円に対して過去の最高値を更新し、米ドルと快調に並走していわば独歩高を演じています。このあたりの変化の理由が気になりますが、この円安効果で中国資本が日本に流入してきてメシア的存在になってくれるか見ものです。もしそうなれば都心の一等地の不動産価格はまだ上昇する可能性がありそうですが、さて...

女性政治家は母のイメージを破壊しないでほしい

 一部の保守系の女性政治家の言動を見ていると、何となく女性の優しいイメージに真っ向から対立する戦争のにおいがしてなりません。女性はマザー テレサのように優しさの象徴であって欲しいと思うのは男の勝手でしょうか。


 政府内にあって秘密保護法案の成立や靖国神社参拝そして原発再稼働などのリーダー役はいずれも女性国会議員です。女性がこうした議論の多い分野で積極的な役割を演じようとしていることにはとても強い違和感を感じます。

 

 北欧では女性国会議員の活躍は目覚ましく、日本では全体の1割にも満たないところ、あちらでは4割ほどを占めております。こうした女性の政界への進出は自由や平等や平和を大切にする政治姿勢にブレを少なくし、国民が比較的安心して生活できる政治風土を生み出しているようです。

 

 BOYZ Ⅱ MENの「A song for mama」はお母さんを歌った名曲ですが、女性が彼らの歌う母のイメージを壊さない存在でありつづければ、今日のように戦争が近づいてくることはないのではないでしょうか。

2014年9月10日水曜日

円安の進行下での東証の行方を予測する

 東証の先行きを占うにはユニクロの株価を指標にするとよさそうです。最近のユニクロ株は、32000円の水準に近づくと戻り歩調となり、35000円が射程圏内に入ると押し戻されるというボックス相場を続けています。ただ高値の水準を切り下げてきていて、そろそろ32000円維持も危ないかと思っていたら、絶妙のタイミングで社長の売上高2.5兆円目標発言が飛び出しました。

 

 社長コメントでは、2017年8月期に売上高を現在のおよそ2.5倍の2.5兆円にして、営業利益4000億円を目指したいということのようです。2014年8月期の営業利益と比較すると約2.7倍に相当します。1株純利益は現在の735円から2020円になる計算です。ここから予想される3年後の配当金額からユニクロ株はどのくらいの水準が期待できるかを考えてみました。

 

 今日の配当性向と同じ条件で計算すれば2017年の年間配当金は824円と推定されます。これを2.5%の配当利回りで考えると株価は約32000円が妥当だと考えられ、今日のユニクロ株の安値水準に相当します。現在の株価水準を安いとみるか高いと見るかは意見が分かれるところですが、伸びきった株価は悪材料に影響されやすいということを忘れてはなりません。

 

 私の予測では過去の高値超えは至難の業でしょうが、28000円を大きく下回ることもないと考えます。つまり現在の状況では32000前後で買って33000円を超えてきたら売るか、34000円を超えたら空売りして32000円あたりで買い戻すという投資を繰り返すことも一策でしょう。ただし、売買には最低でも320万円以上の資金が必要ですから、投資銘柄としてはリスク面からはどうなのでしょうか。


 このように東証の指標的銘柄のユニクロ株が先行きは頭打ちになると考えると、今後の他の銘柄への投資も選別感をもってしなければなりません。万が一にも米ドルが9月中に110円水準に乗ってくるようだと、これは一大事で日本経済危うしですが、ADR関連銘柄に関しては円安分だけ上昇しても不思議ではありません。ユニクロ株でいえば35000円の上値が38000円どころになるという計算も成り立ちます。

振り込め詐欺と家庭環境

 振り込め詐欺の電話での詐欺師の第一声は「もしもし、オレだけど」で始まるようですが、親子間とはいえこんな挨拶言葉抜きの会話が私には不思議でなりません。親子間で礼儀の通った会話がないところが、こういった犯罪に巻き込まれる落とし穴ではないでしょうか。


 私が見たフランスでは家族そろって食事をすることは稀なことではありません。そんなときのテーブルを囲んでの会話にもちゃんとした礼儀と作法が備わっていることに気が付きます。家族間とはいえバターを取ってもらうと「メルシ」、サラダを取ってもらってもやっぱり「メルシ」です。

 

 テレビを見ていたらある老夫婦の食事風景が映し出されていました。夫は昔から横を向いて食事をするのが習慣になっているようで、妻は美味しいもありがとうも言ってもらったことがないと語っていました。こうしたコミュニケーションのない殺伐とした食事風景が普通に家庭にもあるとしたら、そんな家族状況が詐欺師たちの付け入る隙を与えているのかもしれません。

2014年9月9日火曜日

松本人志怒る

 マイナビニュース報道によれば、タレント松本人志が父親が亡くなってすぐに母親のところに記者が取材に来たことについて怒りをあらわにしたようです。彼の怒りは私生活の大切な部分にまで土足で踏み込むような記者の節度の無さに向けられたようです。この騒動を種にしてタレントビジネスとマスコミとの関係を考えてみたいと思います。


 まず私は松本人志は好きではありません。理由が個人的過ぎますが、下品な笑いの種が多いことと笑い方に品がないからです。私は笑い方にも品格があることに気づいたのは、40年以上前にあるドイツ人に指摘された時でした。彼がある人の笑い方をありったけの抑揚を込めてドレッキヒ(怒汚い)と表現した時の驚きは、いまだに忘れることはできません。松本人志の笑い方はまさにそのものズバリと言えます。


 品のなさを売り物にするのもタレントの才能のうちと言われればそれまでですが、家庭の憩いの場に入り込んで言いたい放題、やりたい放題の無節操にもう少し抑制を利かせて欲しいと思うのは私だけでしょうか。彼が自分の私生活にも配慮しろと記者をゲス呼ばわりして怒る気持ちも分かりますが、どっちもどっちです。下品に生きるということは、それはすなわち下品な世界の一員であることの認識を持つ必要があります。彼にはそれが欠けているように思われます。

マクドナルドの不振の理由

 かつては飛ぶ鳥を落とす勢いで成長していたマクドナルドがいくら新企画を打ち出しても業績が上向かず、業績不振に苦しんでいます。私がマックのサービスに疑問を持ち始めたのは数年前のことです。


 あるお店ではレジをする人が、小銭を触った手を洗いもしないでハンバーガーを作っていました。これには辟易して本社に連絡しましたが、改善されることはありませんでした。またトイレの不衛生が目立つ店がたびたび見られるようになったのもがその頃でした。これらの店舗はすでに閉店して牛丼店やたのハンバーガー店になっています。


 こうしたスタッフの質の低下は、前社長がフランチャイズ化を急激に推し進めたために店員の社内教育が徹底できなくなったせいではないかと思っております。業績を上げるには店舗数を増やすのがもっとも手っ取り早い方法ですが、そこには副作用もあるはずです。まさにその副作用のせいで今やマクドナルドは苦しんでいるといえないでしょうか。

2014年9月7日日曜日

笑い話 デング熱

「何か人間社会が騒々しいなあ。」

「俺たちが病気をばらまいたって言ってるぞ。」

「それはスジ違いだろ。」

「日本に持ち込んだのは人間の方だぞ。」

「人間社会はヒトスジ縄じゃいかないようだな。」

「それじゃスジが何本もあるネッタイアカイエカに任せるか。」

財閥は永遠なりか

 三菱財閥の創始者岩崎弥太郎(1835~1885)の弟岩崎弥之助(1851~1908)は1890年に沼地だった現在の丸の内界隈の土地を買い取って開発に乗り出しました。弥之助は父の死で日本に呼び返されていますが、1872年にアメリカに留学しております。恐らく彼の留学は坂本竜馬と親交のあった弥太郎の勧めがあったからでしょう。

 

ところで天皇家は1869年に京都から東京に転居していますから、弥太郎が皇居近くに土地を入手したのはそれから約20年後でした。それでも東京の本格的な人口増加は20世紀に入ってからでしたから、まだ沼地であったのも不思議ではありません。

 

 1914年に東京駅が開業してからは二度にわたって悲惨な世界大戦がありました。第二次世界大戦では東京駅や丸の内界隈も被災しました。それでも戦後は目覚ましい発展を遂げて日本のビジネス街の押しも押されぬ中心地になっています。

 

 戦後69年が経過したというのに戦争で負った心の傷を背負ったままの人達も少なくありません。近年の丸の内の発展ぶりをみると日本の経済力を実感しますが、血塗られた悲惨な戦争の爪痕がまったく感じられない風景を前にすると複雑な気持ちです。

2014年9月6日土曜日

大人になるということ

 精神的なプレッシャーで眠れない夜を経験することは人生においては決して無駄ではありません。そういう経験を何度か積むと、自分の人生の先行きはまったく見当がつかないながらも、ただ精一杯努力するしかないことを理解するようになるものです。


 こうした場合に都合のよい言い訳を見つけて何もしないで逃げるか、どうでもいいと投げやりになって無為に過ごすか、それともなすべきことを必死にこなすかでは、それぞれの結果がどれも同じであったとしても、精神的な成長度は違います。


 窮地に陥りながらも精一杯努力した人は、同じような境遇にある人に自信を持って自分の経験を伝えて勇気を与えられるはずです。つまりほんの少しのことながら人助けができるのは、人間として一人前である立派な証ではないでしょうか。

街路樹は切り倒してしまえ

 大井ふ頭中央海浜公園には広大な緑地が広がっております。この時期には公園の豊かな緑が歩行者に安らぎを提供してくれます。しかし、周囲の道路にずらりと植えられている街路樹の方は全てツルンツルンに剪定されていて哀れな姿をさらけ出しています。この光景を前にして行政の仕事の非効率なことを考える人はいないでしょうが、私は怒りを禁じえません。


 私がフランスに住んでいた時に見渡す限り広がる畑の中の一本道をドライブしたことがありました。運転をする友人のフランス人に、人通りのない平野を貫く道路にどうして立派な街路樹が植わっているのか尋ねたところ、遠征する兵士に日陰を与えるためでナポレオン時代の名残りだということでした。


 日本の街路樹は残念ながら緑化業者の利権の巣窟です。一度植えてしまえば業者はずっと剪定料金を定期的に得ることができます。そういった街路樹の裏事情までは覗き見しようとする人はいませんから、行政は無責任で業者はやりたい放題です。税金の無駄遣いの象徴であることも街路樹を見たら一度でもいいから思い起こしてください。

2014年9月5日金曜日

デング熱のことをもっと知ろう

 代々木公園の蚊が媒介してデング熱患者が多数発見され、現場から採取した蚊からデング熱ウイルスも検出されて、当の公園は閉鎖されました。デング熱ウイルスには4つの亜系があり、そのあたりも分析しないと今回の流行の原因究明には繋がらないでしょう。またこれらに重複感染すると重症化の頻度が高まることも知らねばなりません。


 マスコミ報道で気になるのは明治神宮の取り上げ方です。最初は明治神宮の名前も出ていましたが、最近は代々木公園周辺という扱いに変わってきました。隣接する明治神宮の蚊の採取も絶対に必要です。明治天皇をまつる神社に気兼ねしてかアンタッチャブルであるところが非科学的であまりにも日本的です。

 今こそ都内全域で防疫対策を徹底しないと、これからは夏場にデング熱大流行が繰り返されるようになり、冬季のインフルエンザと同様に経済的損失は甚大なものになりかねません。また今回の流行が同一タイプのウイルスによるものであるならば、他のウイルスタイプの侵入を阻止する努力を惜しんではなりません。

2014年9月4日木曜日

尾木ママも怒り心頭

 今年の全国軟式野球高校大会準決勝の中京対崇徳の対戦は、3日間45回の試合では決着が付かず、5日目に入ってやっと延長50回2-0で中京が勝利しました。その日の2時間後には決勝戦が行われたというのですから仰天ものです。

 私は大学のスポーツクラブの責任者をもう40年近く務めていますが、幸いにも私の好きなアメリカンフットボールには延長戦はありません。野球は9回で勝負をつけるべきところ、例えばプロ野球では12回までの延長戦で終わりと決まっています。スポーツは確かに勝負事ではありますが、決闘のように生死を決しなければならないわけではありません。

 勝負にこだわり過ぎると、試合があくまでもGAMEに過ぎないことを忘れてしまいがちです。スポーツ指導者は試合の勝負と選手の健康の重要性の両方を冷静に考量できなければなりません。非常識な延長50回の試合に尾木ママは怒り心頭だと報道されていますが、同感です。

2014年9月3日水曜日

日本の奨学金制度は学費貸付制度でしかない

 集団的自衛権の行使の危険性がささやかれるこの頃です。もしそうなっても前線での若い戦闘員不足が危惧される自衛隊はどうするのか注視していましたが、考えた結果が貧困層の若者の取り込みのようです。つい先ごろ大学在学中に借りた奨学金の返還に苦しむ若者を防衛省でインターンシップをさせて就業の手助けをしようというアイデアが経済界の人から提案されました。


 アメリカでも一定期間の兵役に服すれば軍が奨学金を肩代わりする制度があり、貧困層の若者が軍隊に流れる傾向がありますが、日米では奨学金事情がまったく違いますから、同列に議論するわけにはいきません。特にアメリカでは大学などが独自の大規模な奨学金制度を運営しており、経済的に恵まれない若者でも大学進学の機会は日本よりずっと大きいからです。


 日本の政府の奨学金制度は学費貸付制度であり、純粋な奨学金制度ではありませんから、大学を出ると返還義務を課されます。そのために近頃では大学を卒業しても仕事がなかったり、契約社員で低賃金であったりして返還不能状態に陥る若者が増えてきています。その状況に目を付けて、返還すべき奨学金を人質にして足らない自衛隊員を募るというのはどうでしょうか。こういう単純な発想が近頃は多すぎるのが気になります。

大変だ!ドルが105円を超えてきた

 8月21日に円・ドルの関係が変わったかもしれないと書きましたが、その後10日間過ぎて当面の心理的な壁と思われた105円を超えてきました。案外容易に突破したところをみると、やはりもはや円安傾向はしばらく止まらないと言えそうな気がします。


 この流れに機敏に反応したのが株式市場でした。例えば、今朝の住友金属鉱山は一気に60円近く上昇しました。成行買いが35万株以上集まったところに、成り行き売りは10万株しか出てこなかったため、にらみ合いが続いてしばらく値が付きませんでした。やっと3分後に1645円で始まり、何と59円高でした。円安効果が買い材料になったのでしょうか。


 今後はドルがどこまで上がるのか注目の的になった感がありますが、日本経済の先行きが大いに心配です。

2014年9月2日火曜日

温暖化の行き着くところとは?

 今年の日本は豪雨に大型台風そして日照不足などに見舞われて異常気象の連続でした。東京でも一週間に渡ってまともな晴天日はありませんでした。地球の温暖化とは従来からの生活パターンが通用しなくなるという意味であることを再認識させられました。


 現在のところ警鐘を鳴らす科学者は出てきていませんが、私が長らく危惧していたことが人知れずに進行していることを確認する年でもありました。それが地球温暖化においてもっとも恐ろしい出来事をもたらす深海の水温上昇です。


 深海底にはシャーベット状になった氷水のなかにメタンが大量に貯蔵されて眠っています。このメタン含有率の高い氷水はメタンハイドレートといいますが、この物質が海水温上昇によって溶け出すと、地球温暖化の最終章となります。こうなると地球の平均気温が非常に短い期間に一気に何度も上昇してしまうともいわれます。


 地球の平均気温の上昇が過去10年間止まっていることから、温暖化否定論者は地球の温暖化は間違いであったと語っていましたが、その間にも地球の温暖化は深海底にまで影響が及んで、終末に刻々と近づいていたのです。恐ろしい話です。

2014年8月31日日曜日

子どもに新聞を読めというのはおかしい

 子どもたちに新聞を読ませようといわれますが、それは果たして好ましいことなのでしょうか。新聞が、社会の良識の砦として中立の立場を保ち、事の核心を外さずにありのままを報道し、しっかりと批評するのであれば、私はむげに異論を挟みません。しかし、そんなことは理想でしかないマスコミの現実を直視すべきです。


 子どもに読ませるのは新聞ではなくて児童文学や純文学系の短編小説などが望ましいと、私は思っています。子どもたちに必要なのは知識ではなくて、想像力を磨き、豊かな感性と自由闊達な創造力を育むことです。そのためには新聞は決して適切な教材ではありません。むしろそれぞれの新聞色に染まってしまう恐れがあります。十分な判断力がない子どもに新聞を読ませることには大いに疑問を感じます。

東電福島第一原発吉田調書を読んで

 東電福島第一原発の元所長吉田昌郎氏から政府の事故調査・検証委員会が事故当時の状況を聞いた聴取結果書、いわゆる吉田調書と呼ばれるものの全容が明らかになりました。


 新聞報道の内容を読んでみた私の印象は、結局は吉田氏も原発推進派の一員であって、原子力村の限界を超えられなかったということです。その主だった根拠は、「われわれのイメージは東日本壊滅。」と語っていながらも、津波対策において貞観津波水準のものを仮想的には考慮できても、ビジネスとして費用対効果を考えると具体的根拠がなくてはできないと答えていることです。


 原発がいったん甚大な事故を起こせば‘東日本壊滅’の被害もあろうというのに、必要な安全対策に費用対効果というビジネス的発想が入り込むと見切り発車でいくしかないというのが、彼の本音なのでしょう。しかし、これからはそのような見切り発車は許されないことを私たちは認識しなければなりません。

私は死刑制度には反対します

 東京新聞(2014.8.30夕刊)に、ある殺人事件の被害者の遺族のひとりが「まだ死刑と決めないでほしい」との趣旨の上申書を最高裁に提出したと報道されています。


 その人は裁判への被害者参加制度を利用して一審の法廷に立ち、被告の死刑を望むと陳述しました。その人はその後に被告の出身地を訪問して、その家族や元同級生などと交流を持ってみて、彼を思う人もたくさんいることに気付いて迷いが大きくなったと語っているようです(記事引用)。


 私の尊敬していたある最高裁判事も退職後になって反対を表明して精力的に活動しましたが、私はもとから反対してきました。死刑には決して凶悪犯罪の抑止効果はありません、と私は信じています。考えてみてください。お前死刑になるぞ!と暴漢を怒鳴りつける人がいますか。

お酒の暴飲は自殺行為に等しい

 イスラム諸国の平均寿命では男女差が比較的小さいことはすでにブログで触れました。それは主に生活習慣に関係し、特にアルコールフリーの社会であることが大きいと思われてなりません。ただし、残念なことですがイスラム諸国でも喫煙は禁止されていません。


 アルコールの暴飲は、フリーラジカルという細胞損傷を起こす危険な物質を大量に発生させます。あまり認識されていないのがアルコールは体内に貯蔵することができないことです。処理能力を超えても体は無理に無理を重ねて分解しなければなりませんから、結果的に代謝系、神経系そして循環器系などに甚大な悪影響を及ぼします。度重なるアルコールの暴飲による肉体の損傷は次第に蓄積されていって健康障害として具体的に表れてくるはずです。


 イスラム諸国で男女の平均寿命の差が比較的小さいのは、飲酒が宗教上禁止されていることと関係しているように思われてなりません。お酒は止められない人が多いはずですが、まずは記憶が飛んだり二日酔いになるほどのバカ飲みだけは戒めたいものです。

2014年8月30日土曜日

何でNHKでタモリなのだろうか

 土曜日の午後7時半から、NHKで「巨大災害 異常気象の謎に迫る」という番組がありました。そこで女性司会者のお相手をしたのがタモリでした。悪く言えば民放の人気番組を降りたタレントがNHKに横滑りしたと感じました。


 娯楽番組でなくて内容の濃い科学番組なのに、何故出演料の高そうなタモリなのか理解に苦しむ起用でした。タモリはこの番組で特別に重要な役割をするわけでもなく、気の利いたコメントを発する場面があるわけでもなく、ただの顔役としてほんのちょっぴりコメントするだけでほとんど用無しの印象を持ちました。


 最近は民放のタレントのNHKへの進出が目立ってきましたが、わざわざ彼らを起用する理由がどこにあるのか考えてしまいます。人気タレントに高額な出演料を支払うよりは、調査報道にしっかり予算を組んでほしいものです。

ニャンニャー?住宅ローンを借りると猫の貸し出しあり!

 AFP=時事によると、ロシアの最大手銀行であるズベルクバンクで、住宅ローンを借り入れるとネコの貸し出しの特典が得られるそうです。ロシアではネコは嫌われ者ではなくて幸運を運んできてくれる動物のようです。


 14世紀に大流行したペストでヨーロッパの人口は1/3にまで減少したと言われます。ペストは18世紀までユーラシア大陸で何度も流行して人々は恐怖の渦に巻き込まれました。人間は感染したネズミについたノミに食われて発病しました。人間にペストが流行する前にはネズミが大量死するので、ネズミとペストの関係は昔から知られていたと言われます。


 ネズミを駆除するのにもっとも有効なのがネコの飼育でした。ネコは愛玩動物というよりは、農家の納屋や穀物倉庫だけではなくて美術館や博物館にも出入りしてネズミを捕える大役を与えられていました。そしてネコはその大役を申し分なく果たしていました。

 

 こうした歴史的背景からロシアではネコは愛されているのでしょうか。ひょっとすると欧米の動物愛護の奥深い歴史も、そんな史実と密接な関連性があるのかもしれません。ネコはネズミ捕りの名手でエラインダゾ!

TIME誌のアイスバケットチャレンジ分析を参考にしよう

 バケツに入った氷水を豪快にぶっかぶるチャリティー活動が、従来からの募金活動の非効率性をブッ飛ばしてしまった感があります。決して新発想ではないアイスバケットチャレンジが、今回のALS対策の寄付金集めにおいてなぜ大成功したのかをTIME誌が分析しています。以下に分かりやすくまとめてみます。


 1.組織ぐるみでテコ入れする

 2.誰にでも楽しくできる

 3.意匠を凝らして視覚的に訴えられる

 4.寄付がオンラインで簡単にできる

 5.メッセージに持続性がある


 セレブが蝶ネクタイをしてチャリティーパーティーを開くとか、赤い羽根の共同募金のように時期を決めてみんなで寄付金を募ったりしても、どれもこれも単発的で持続性に欠けていました。そのような募金活動の欠点を巧妙に補って革命を起こしたのがアイスバケットチャレンジだといえそうです。


 特にネットを使って誰もが有名人と同じように簡単に参加できること、ルールが簡単で自分なりに楽しくできること、そして集まる募金額がすぐに分かって目標に近づいていくという分かりやすさが受けたのでしょう。


 TIMEの分析を読んでみると、身の回りにある何でもないものにチョットした工夫を凝らすだけで大化けする種が、私たちの身近には案外たくさんあるのかもしれません。特にあなたの存在感を...

2014年8月28日木曜日

貧困と肥満の関係

 私の友人が久しぶりにアメリカを訪問して肥満者が多いのが気になったと言っておりました。アメリカでは30%以上の国民が肥満であるとされます。私たちの常識からすると貧困と飢餓は相関関係が強いと思いがちですが、先進国ではむしろ貧困は肥満に結びつきやすいようです。


 所得格差の大小を示す指標にジニ係数というのがあります。これは0から1までの数値を示し、社会の所得格差が小さければ小さいほど0に近い値となります。例えば日本のジニ係数はバブル直前で0.30でしたが、その後は着実に増加してきて近年では0.33くらいと思われます。


 アメリカの場合には、1975年頃が現在の日本と同じくらいでしたが、日本のバブル直前で0.34となり、2005年には0.38になってきています。アメリカでは時の政府の考え方の相違によって多少の上下変化はありますが、所得格差は拡大し続けています。



 肥満の定義はBMIという指標があり、この値が30以上になると統計上の肥満グループの仲間入りです。計算式は、BMI=体重㎏÷身長m÷身長mとなります。身長が170㎝で65㎏の場合は、65÷1.7÷1.7=22.5です。BMIが30になるには、この人の体重が86㎏であることになります。


 とにかく先進国における肥満者の増加は、特に食生活の乱れ、いわゆるジャンクフードと言われる揚げ物、脂肪分の多い肉類、炭酸飲料、スナック菓子などの多摂取にあるようですが、私は孤食にも原因があるのではないかと思っています。

2014年8月27日水曜日

笑い話 布教は永遠なり

「老化をやっつけよう!」

「それは神の御心に反します。」

「どうして?」

「永遠なのは神様だけです。」

「私は神様を信じませんから。」

「あなた様のようなお方がいらっしゃるから、私も失業しなくて済みます。アーメン。」

2014年8月26日火曜日

自宅のリモコンが突然すべて作動せず

 今朝起床してパソコンを起動してコードレスのマウスやキーボードを使用したら、パソコンは全く反応しませんでした。それから冷房を入れようと思ってリモコンを使ったらクーラーは無反応でした。


 修理屋さんが午後になってきてくれたら、あら不思議、リモコンもクーラーも正常に作動してくれました。そして夕方に帰宅してもしやと思ってパソコンをコードレスで操作したら、まったく問題ありませんでした。これはいったい昨夜のうちにどんな異常なことが我が家に起きたのかわかりませんが、何か強力な電磁波がどこかから飛んできたのではないかと疑っています。

2014年8月25日月曜日

笑い話 犯罪交渉人

「王手!」

「待った!」

「ダメだよ、何度待ったをしたら気が済むんだ。」

「ゴメン。つい仕事の癖が出ちゃって。」

2014年8月24日日曜日

死の恐怖の経験は一生消えない

 私がドイツの大学で学んでいた時に大学の学生会館の古びたエレベーターで死の恐怖を味わったことがありました。今はどうかわかりませんが、当時はまだ揺れてゴトゴトと音を立てながら上下する木製のエレベータが利用されていました。


 それに乗った時に地上階で降りることを忘れてしまい、表示のされていない地下に下りていくことになってしまいました。慌てて床に手を掛けて逃げ出そうかとも思いましたが、とても間に合いそうにありませんでしたから、腹を決めてじっとしていました。すると地下に到達したエレベータは再び上昇して何事もなかったかのように地上階に再び戻ってきてくれて九死に一生を得た心地でした。


 この時に味わった死の恐怖は40年以上経った今日でも時々よみがえることがあります。常に死の恐怖下にある戦争の体験ほど残酷なものはありません。死の恐怖など経験することなく生きられる平和な社会であって欲しいと願うばかりです。

2014年8月23日土曜日

日米の寄付文化の違い アイス バケット チャレンジ

 筋委縮性側索硬化症研究の応援のためのチャリティーイベントで氷水を一気にぶっかぶるのが流行していて、最近ではブッシュ元大統領やマー君も参加したそうです。ここでついでに日本の寄付金制度の矛盾について考えてみるのもいいのではないでしょうか。


 日本では基本的には都道府県や市町村そして学校や一部の特定団体に寄付金を提供しなければ税の優遇措置は受けられませんし、そのうえたいした優遇にもなりません。アメリカの場合には寄付金は多種多様な組織や団体に提供することができますし、税法上の制限も極めて寛大です。


 こうしたいわゆる寄付文化の違いから、日本の寄付金総額は年間で約7000億円、アメリカでは約25兆円と何と35倍もの開きがあります。アメリカの国家予算は日本のおよそ4倍ですから、集まる寄付金総額の差はGDPや国家予算の違いからでは説明不能です。


 日本は、社会保障などを受けた後のほうが受ける前より子どもの貧困率が高いという、先進国では例をみない不思議な国です。国や自治体の政策が有効に機能していれば、いわゆる所得の再分配後の子どもの貧困率はむしろ低下すべきところ、逆に上がっているということは政治が本来の役割を果たしていないことを意味しています。


 こうした非効率な政策しか打てない国や自治体に寄付金を出すなどという野暮なことは止めにしたいところですが、勝手なことをしようとすれば税金で大半を取られてしまいます。寄付者の貴重な善意の寄付金が無駄遣いされて終わりというのが日本の現実であることを、氷水のぶっかけイベントを機に考えてみたいものです。

2014年8月22日金曜日

最近抱きしめられたことはありますか

 日本では挨拶で相手を抱きしめたり手を握り合う習慣はありませんが、欧米では日常的に相手を抱きしめて軽くキスします。挨拶の抱擁は自然な仕草ではありますが、嫌っている人を抱きしめるのは相当の抵抗感があり、私の経験ではなかなか自然にはできません。どうしても動作にぎこちなさが出ますから、結局しないほうがましということになるのです。

 

 人間の温もりは生きている証ですから、抱きしめられて相手の体温に触れることは大きな癒しとなります。歳を取ってくるとすっかりそういう行為とは縁遠くなりますが、孫や身近に孤独な人がいたら時にはしっかりと抱きしめてあげてください。老若男女に関わらずとにかく抱擁できる人がいることは幸せなことだと思います。

笑い話 アベノミクス

 「大変だ!首相の放った第三の矢が飛んできたぞ!」

 「危ない!気をつけろ!」

 「オーッ、当たったぞ!」

 「建設会社の看板だ!やっぱり...」

2014年8月21日木曜日

やはりドル/円の関係は大きく変わった...か

 私は7月31日のブログで世界経済の流れが変わった気がすると書きましたが、どうも円安の様相がはっきりしてきたように思われてなりません。実は私は8月8日にドルを101円51銭で買い注文を入れていました。翌日にはドルはちょうどそこまで値下がりしましたが残念ながら購入できませんでした。


 その後は利上げ発表が予想より早いのではないかとの観測が広がり、ドルは強い相場展開となり今朝は103円を大きく超えてきております。一時は100円の水準を下回るかと懸念されましたが、どうもそういう可能性よりも110円に迫る可能性の方が高くなってきた気がします。当面は1月の高値105円をもたもたせずにすんなり超えられるかどうかが注目されます。

2014年8月20日水曜日

笑い話 肝試し

「ふーっ!やっと帰って来られた。」

「全身びっしょりじゃないか。」

「うん。怖くて行きも帰りも全速力で走ってきたからな。」

「シャツよりズボンの方が随分と濡れてるぞ。」

「ゴメン。余りの恐怖に途中で漏らしちまって。」

笑い話 アナと雪の女王

ありのままの姿見せるのよ~!

ありのままの自分になるの~!

.....

少しも寒くないわ~!


黒猫ディーン「僕なんか、生まれてからずっとありのままの姿で素っ裸。でも、やっぱり寒いぞ。」

妄想であって欲しい

 日本国の借金はすでに1000兆円を超えて、GDP比ではおよそ2.4倍です。こんなに巨額な国家の負債は20世紀では第一次世界大戦の敗戦国ドイツが背負った戦争債務(GDP比約20倍)を除いて例を見ません。これはおよそ40分の1に減額されましたが、ドイツは不景気を脱することができず、結局は戦争に走ってしまいました。つまり、歴史の教訓として日本国の債務は常識的には完済などできない状態にあると言えます。


 ならば解決のための秘策はあるかと問われれば、平和的な方法はないと言わざるをえないでしょう。ではどうするか。それはやはり戦争を始めて国家が強権を振るい、かつてのようにやりたい放題をすることです。こんな恐ろしいことを口外するのは憚られますが、考えてみれば、中国や韓国との領有権問題などは立派な口実になります。また歴史的認識の問題は国民を感情的に扇動するには絶好の材料でもあります。


 お国のためにといって締め付けを強めれば直ぐに黙ってしまうのが私たちの国民性です。日本国の国債を買い込んでいる人達も、例えば日中が突如戦争状態になって償還停止で紙切れ同然となったとしても、お国のためという雰囲気になってしまえば文句は言えないでしょう。国債保有者は日本人がほとんどのようですから、外国から非難されることもありません。


 戦争とはいっても敵国の本土まで攻め入るような全面戦争は考えられません。例えば尖閣諸島の海域での部分的かつ散発的な戦いで始まり、すぐに国連の安保理事会での停戦勧告も出るでしょうが、常任理事国ではない日本は受け入れないはずです。そんな状況でにらみ合いが継続するうちに経済的な大混乱がもたらされるものの、むしろ軍拡競争には拍車がかかって混迷を深めるというのが、私の想像するものです。


 私たちにとって戦争はおぞましいものですが、それでも安全圏にいて戦争を他人事のように傍観を決め込んでいる人たちは必ずいるものです。第二次世界大戦でそういった環境にあった人たちを私は直接知っていますが、彼らは私に決して戦争の話には触れようとしませんでした。私たちが平和を望むのであれば、こんな割に合わない話は妄想で終わらせたいものです。

2014年8月18日月曜日

笑い話 考え過ぎ???

農園主 「今年のスイカは格別です。」

首相  「私は食べません。」

農園主 「私が精魂込めて育てました。是非。」

首相  「食べません!」

農園主 「スイカはお嫌いですか?」

首相  「赤いから大嫌いです。」

有名ケーキ店でケーキ談義

 都心を歩いていたら、美味しそうなケーキ屋さんにサバランのケーキが店頭に出ていました。今日ではサバランは絶滅危惧種ですから、めったにお目にかかることはありません。残りは2個だけという危機一髪の邂逅でした。早速、お店に入ってよく見ると驚いたことに生地がパンでできていました。


 サバランのブリオシュ生地にはリキュールを浸み込ませてありますから、下手すると陳列中にお粥のようにグニュグニュになってしまって長持ちしません。ですからサバランの生地を作るにはかなりの手間暇を掛けねばなりません。そういうわけで今日ではわざわざサバランを作るケーキ屋さんはなくなってしまいました。


 しかしです。サバランを作らないなどというのは一流ケーキ職人としては沽券に係わることですから、一流店の証としては絶対に外せない商品です。そんなわけで生地をパン生地にするというのは一種の裏ワザながらよく考えたものだと感心しました。店長さんは、案外根強い人気があってやはり外せないからと語っていました。


 私はパン生地のサバランでは違和感がありましたので、二つ買って帰ろうと思っていましたが、家内用に一つだけにしました。店長さん、ケチってゴメンナサイ。

戦前のアメリカとドイツ

 海外生活は人生観に様々な影響を与えるものです。日米開戦に反対だった山本五十六連合艦隊司令長官ややはり反対派で硫黄島で玉砕した栗林忠道陸軍中将はアメリカの生活、積極的な戦争支持派でA級戦犯として処刑された東条英機陸軍大将はドイツの生活の経験者でした。


 森鴎外も陸軍軍医として、当時では世界最高水準の医学を誇ったドイツに留学しました。彼はドイツ医学の大御所コッホに師事したことがあり、大きな影響を受けたと思われます。そのためか脚気対策に有効だった麦飯食を受け入れらず、結局は帝国陸軍は甚大な人的損害を被りました。


 私には、森鴎外と同じような精神的傾向がやはりドイツに赴任していた東条英機陸軍大将にもあったように思われてなりません。彼が一億玉砕を叫びながら無謀な戦争継続に固執したのは、当時のドイツ的な権威主義に強く影響された結果ではないでしょうか。


 今日でもドイツ語では大学医学部教授をHerr Doktor Professor と三つの敬称を連ねて呼びますが、アメリカ、イギリスそしてフランスではDoctorやMonsieurを付けるだけです。こうした違いはドイツ法と英米法の相違にも表れているようで、ドイツは国家の定めた法律に基づく法治主義を取り、米英仏は自由主義や民主主義との親和性が強い法の支配国家です。


 東郷英機陸軍大将が、いわば民意優先の米英仏などに赴任していたら、ひょっとすると日本の運命は少しは違っていたかもしれません。国家優先の政治風土が再び表面化してきている今日の日本の政治状況が心配です。

2014年8月16日土曜日

笑い話 初盆2

「オーイ、いま帰ったぞ!」

「ひぇー、お爺ちゃんが出た!」

「お盆だからなー。」

「お爺ちゃん、お土産!」

「閻魔様に有り金剥がされちまって...ゴメン。」

「ドケチだったからやっぱり地獄堕ちか...」

笑い話 初盆1

「明日はお爺ちゃんが帰ってくるお盆だわ。」

「本当っ?待ち遠しいなあ!」

「偉いわねー。お爺ちゃんのこと忘れないでいてくれて。」

「ううん、今年のお年玉まだもらってないからね。」

若い頃からの寝たきり予防法

 私が知るお年寄りで寝たきりの状態になって亡くなったのは、若い頃から車生活から離れられなかった人達が圧倒的に多いです。これはどうも偶然の関係ではなさそうな気がしてなりません。


 昔は自家用車は一級のステータスシンボルでした。私の知人は女性を誘うときは友人の乗る外車を借りて出かけたくらいですから、中でも高級外車の効果はいろいろな点で絶大でした。


 タバコと同様にいったん習慣化すると離れられないのが車のようですが、人生最後の数年間を自己の尊厳を失わないで生きるためにも早く車生活から離脱したいものです。私の経験からすると3㌔を40分くらいのペースで毎日の運動として歩くとよさそうです。

2014年8月14日木曜日

国会議員の秘書の仕事は株式投資?

 先日、大学のある元教員から変な話を聞きました。ゼミの出身者で国会議員の秘書をやっている卒業生に会った時、株式投資による金儲けが日常業務化していて嫌になってきたと愚痴をこぼして帰って行ったそうです。


 その話の真偽のほどは分かりませんが、国会議員が金もうけに走って株式投資をするというのは、余程うまい話の筋を持っているのではないかと思ってしまいます。かつての民主党政権時代の首相の株式投資音痴も困りますが、国会議員の株式投資はインサイダー取引に当たらないのでしょうか。

笑い話 パンダ外交の意味

 「確か田中角栄、周恩来両元首相のもとで戦後の日中の国交が回復したんだよな。」


 「うん、戦後の歴史認識や尖閣諸島の領有権など、難しい話は白黒付けずに棚上げし、次世代の英知に期待しようと...」


「なるほど。それでパンダを送ってきたんだ。」

笑い話 縫いぐるみ

「ミッキーとミニーが一緒になって団体交渉に参加するらしい!」

「どうして?」

「お小遣いよこせ、だって。」

「この炎天下じゃアルバイト学生もタイヘンだからね。」

戦争世代の悔恨

 昨日は3人の戦争世代のお年寄りと昼食を楽しみました。戦時中はそれぞれに違った家庭環境にありながらも、犠牲になった特攻隊の少年たちの話になるとみな涙を抑え切れない様子でした。


 一人は戦争前にドイツ留学した父親を持ち、もう一人は父親が学者でした。二人の父親はともに日本は負けると日ごろから語っていたそうです。また太平洋戦争を率いた山本五十六連合艦隊司令長官はアメリカのハーバード大学に留学しておりました。彼も欧米諸国の文明力を知り尽くしていて日本は負けると考えていたようです。山本五十六司令長官は悲運にも1943年に戦死しました。

 

 海軍の神風特攻隊が組織されて悲劇の突撃が始まったのは、山本五十六司令長官の死後1年半が経過してからでした。戦争世代のお年寄りが悔やむのは、もし山本五十六司令長官がもう少し長く生きていたら、幼い少年たちの尊い命を戦地に散らすことも、ペリリュー島から沖縄本島まで続いた凄惨な戦いも、東京大空襲も、そして原爆の悲劇さえもなかったかもしれないと思われてならないことのようでした。

2014年8月12日火曜日

蓮舫議員はどこに行っちゃったんだろ?

 民主党政権時代に、その溌剌とした発言で世間の人気者であった蓮舫議員はすっかり音沙汰がなくなりました。


 露骨な蓮舫議員隠しがマスコミで徹底されているとは思われませんが、民主党の人気低迷の原因はここら辺りの作戦が下手なせいもあるのではないでしょうか。


 蓮舫議員の有名な一句に、ノーベル賞受賞者を前にして、スパコンの開発で「2位ではいけないのですか。」と億しないで言い放ったものがあります。


 理研のSTAP細胞騒動を見ていると、一番でいたい本当の理由は研究費の獲得のためだったような気がしてきました。

今後の不動産価格 都心のオフィス空室率がまた増加に転じた?

 2012年と比べると大幅に改善した都心のオフィス空室率は、最近になって再び増加に転じる気配があるそうです。都心のマンションの成約率も相変わらず活況を呈していて、業者の買い取りチラシが一昨年の不況が嘘のように頻繁にポストに投げ込まれます。


 みんなが急激に値上がりするのを見て慌て出したせいか、低価格の中古マンションは品薄状態になっているようで、業者は物件の仕入れに苦労しているとこぼしています。それでも売る物件がなければ商売あがったりですから、ある程度は高値を承知で買い取っているというのが現状でしょう。


 特に中国の人たちの買い意欲が旺盛なようで、彼らに馴染みのある新宿や池袋の低価格マンションは売れ行きが特に好調なようです。2年前に比べれば30%近く値上がりした価格でも売れているようで、これまでとは異なる根強い需要が感じられます。


 

 私がパリに生活していた時にパリ13区で大規模な再開発が進み、30階建ての庶民用マンションが林立するようになりました。私がいたのは約50㎡ほどで1200万円くらいの物件でしたが、そこには中国系の人たちが定住するようになって瞬く間に一大チャイナタウンが生まれました。彼らのバイタリティーと資本力には驚嘆したものです。


 今後の不動産市況がどうなるかは読み切れませんが、再び価格が下落すればアジア系の人たちの旺盛な購入意欲に頼るしかないというのが実情ではないでしょうか。

2014年8月10日日曜日

猫とトラとライオンと

 猫は餌を得るために群れで共同作戦を取ったりはしませんし、餌を見つけても他者に知らせたり、分け合って食べようなどとは露ほどにも考えません。つまり猫には仲間意識とか共同体意識などが欠けています。

 

 ある日、黒猫ディーンがぐったりしていた時に、私がキャリーバッグに入れて獣医さんのところに連れて行こうと走り出したら、それを目撃した弟が心配そうに追いかけて来ました。私はこの出来事を経験して猫にも強い家族意識だけはあることを確信しました。

 

 猫の家族意識には発展性があって飼い主も猫一家に入れてもらえます。そうなると、餌くれ、ドアを開けろ、外に出せ、一緒に寝ようなどとニャーニャーとせがまれます。ただ猫には自分の欲求が満たされても、その喜びを飼い主と共有しようなどという気持ちは微塵もありません。

 

 同じネコ科のトラやライオンには強い共同体意識があって共同作戦を展開して獲物を狙います。では、なぜ猫は共同体意識を持つようにならなかったのでしょうか。それは恐らく猫が大型化しなかったために食べ物の確保に困らなかったからだと思います。

 

 猫が自己中で感謝の念を持たなくてもかまいません。このまま進化しないで平和な動物のままでいてくれることを願っています。軍隊も同じで肥大化すると結局はろくなことをしません。8月15日を前にしての私の述懐です。

2014年8月8日金曜日

従軍慰安婦論争

 朝日新聞が自社の従軍慰安婦報道が誤報であったとを認めたことで、これまで朝日新聞の姿勢を苦々しく思っていた人たちは大いに溜飲を下げたはずです。


 大阪市の橋下市長の従軍慰安婦に関する発言の姿勢は保守的な人たちの本音を代弁しているとも言えますし、国家ぐるみとか組織ぐるみであったかどうかは別として、軍隊の性的暴力はいつの時代にも過去の戦争にはつきものであったことも、誰も敢えて否定はしないでしょう。


 人間社会には戦争のみならず、いろいろと不条理なことがあるのを認めるとしても、民主主義国家に生きる私たちは、そんな不条理を少しでも減らせるように微力を尽くし協力し合う必要があります。私が従軍慰安婦論争で残念に思うのは、言葉の投げ合いに終始していて感性の交流が不足していることです。

2014年8月7日木曜日

甲子園野球の怪

 日本の夏の風物詩のひとつが高校野球の甲子園大会です。この猛暑の炎天下で泥まみれになって戦う甲子園球児の活躍と頑張りには私たちが忘れかけているものを彷彿とさせてくれます。それにしてもです。あの戦時中の軍隊型行進を21世紀を担ってもらうべき若者に強制しているのはいったい誰なんでしょうか。


 私の40年近い大学スポーツの指導経験からすると、スポーツ選手というのは命令されたことはとことん一生懸命に実行しようとしますが、目先のことに集中しすぎて大局的に物事を見ることは苦手な方です。ですから甲子園球児が声を上げて軍隊型行進に反対しないのは分かりますが、甲子園大会に関係している教師たちが疑問を持たないのが不思議でなりません。

2014年8月6日水曜日

若者に自衛官募集案内状送付を開始

 全国の満18歳者を対象に自衛官募集案内状が送付されたようです。平均年齢35.6歳の超高齢化の進んだ自衛隊には、最前線で勇猛に戦える屈強な兵士はほとんどいません。現状では従来のような災害救助活動には対応できても、とても米軍に加担していつ終わるとも分からない戦闘に加わることなど可能でしょうか。


 いかに武器の高度化やシステム化が進んでも、すわ海外派兵ともなれば真っ先に紛争地域に送られるのは満20歳前後の若者と決まっています。しかし、今日の自衛隊では満20歳前後の若い兵員は隊員の1割もいませんから、万が一にも戦闘が長引けば交代要員の手当てさえ困難です。


 政府は集団的自衛権の行使を容認することを決定しましたが、国民的合意なくして強引に推し進めた結果の焦りから、今回の自衛官募集案内状の送付が行われたのでしょうか。まさか将来の徴兵制導入を見据えての召集令状発送の予行演習ではないことを祈るばかりです。

2014年8月5日火曜日

STAP細胞 理化学研究所笹井芳樹氏の悲劇

 理研の笹井氏が自殺され、STAP細胞疑惑を説明できる最重要人物が亡くなってしまいました。世界的に知られる有能な科学者をひとり失ったことは残念でなりませんが、誰も笹井氏に手を差し伸べる人はいなかったのかと思うとやり切れません。


 多くの疑問点が指摘されるSTAP細胞説の研究は、その詳細と事実関係が明らかにされないまま、状況的にはこれで完全に振り出しに戻ったといえます。科学の世界には誤りがあっても仕方のないことですが、それは誤りではなくて残念ながら偽りに近かったということなのか、笹井氏の痛ましい死を悼みつつ考えてしまいました。

アメリカの有名大学と日本の有名大学の違い

 有名大学と言えば、アメリカでは私立大学ですが、日本では旧帝国大学の国立大学です。これら有名国立大学は定員割れと無縁とはいえ、赤字が続く国家財政のもとでは予算の削減と経費の節約を余儀なくされていて、年間約70万円の授業料は貴重な収入源です。


 有名大学におけるアメリカと日本の大きな相違は何と言っても資金力が挙げられます。アメリカの有名大学では何兆円という単位の桁違いの資金力を有しているところがいくつもあって、これを運用して得た利益を惜しみなく大学運営に還元しています。例えばハーバード大学は数兆円の資金を運用して先端研究や貧しい学生の授業料(約350万円/年)免除などに充てています。大学院生になると生活費さえ支給してもらうことも可能です。



 一方日本では東大といえども数百億円の独自資金などというのは夢のまた夢の話です。私立大学を含めて日本中をくまなく探しても、ハーバード大学の資金力の100分の1程度の大学さえ見当たりません。これでは日本で英語教育がしっかり行われるようになると、将来的には優秀な学生はみなアメリカに行ってしまうでしょう。そうなるとまさに日本の知性の空洞化が始まります。私たちがあまり気付いていない大問題です。

2014年8月4日月曜日

お役人根性には勝てない

 多くの教育機関の経営は少子化の波に抗しきれずに定員割れが続いています。そんな状況にあっても経営陣は具体的な改革に積極的に取り組もうとはしません。その理由は教育機関は破綻しないというのがかつての原発の安全神話と同様に常識化しているからでしょう。

 

 誰かが潰れますよと叫んでも学内では違和感をもって受け取られるだけで、経営陣の経営立て直しのための常套句は新入生数の大幅アップとキャンパスの魅力化のようです。抜本的な改革に身が入らないのは、無責任というよりは困ったら行政が何とかしてくれるであろうという、明治以来のお上頼みの思想に原因がありそうです。


 学校はつぶれない、大企業もつぶれないなどと安心しきっていると、これからの国際競争のもとでは思わぬしっぺ返しを食らう可能性があります。では借金まみれの国や地方自治体はつぶれないのかと心配にはなりますが、実際に借金を負担するのは国民なのですから、取り立て役のお役人にとってはあまり深刻なことではありません。

 

 国民としてはお役人根性にはどうにも勝ち目はないわけですから、お役所の作る借金と無駄使いは決して減りそうにありません。

2014年8月3日日曜日

笑い話 無粋者

「エナセーブは進化する。」

「ホトトギスあの山越えて...」

「エナセーブは進化する。」


オーイ、ホトトギスはあの山越えていってどうなったんだ?

2014年8月2日土曜日

東電元会長の嘘の意味するもの

 東京第五検察審査会は東電元会長は高さ14㍍の津波が襲ってくる可能性があることを知っていたと結論しました。もしそうであれば福島第一原発の事故は日本の社会の在り方に対して大きな警告を発していることになります。


 東電の会長職は政府の閣僚さえも黙らせるほどの力を持つ地位であり、民間人としては最高位の権力の座であると言えます。また元会長はカミソリの異名を与えられていたように、その地位に上り詰める人は意欲、体力、記憶力、思考力、判断力などで卓越した能力を備えているはずです。


 元会長を輩出した東大の入試もまさにこのような能力を検定するもので、いわゆる秀才とはこうした能力に傑出した人と言えるでしょう。残念ながら、この種の秀才は福島第一原発の絶望的な事故を防ぐどころか、むしろ地獄への道を突進させる推進力にしかなりませんでした。何故ならばこうした能力はテクノロジーの限界を克服できないロボット的能力だからです。


 福島第一原発の事故は、私たちの社会がテクノロジー優位であって、フィロソフィーとは縁遠い共同体であることを暴いた残酷な出来事でした。私たちが元会長の限界を超えてロボット以上になるにはどうしたらいいのか真剣に考えなければなりません。

2014年8月1日金曜日

笑い話 猛暑日

「暑ーい!」

「暑いねー!」

「当たり前だろ!」

やっぱり出た!触るだけの美肌術

 今日の東京新聞朝刊第23面に、指で引っ張るだけの美肌術の全面広告(整膚学園本部&NPO法人整膚美肌褥瘡予防協会)が出ています。仰天の内容ですが、私のブログ(2014.4.30 ‘頬の大きなシミが消えた’)の経験からすると納得するところがあります。


宣伝文句は

 「指で皮膚を引っ張る」

 95%の方が明日から変わります!

ということのようです。私のブログを読んで自分流で実施してみてください。

すき家は復活するだろう

 劣悪な労働環境で知られる牛丼チェーン‘すき家’の第三者委員会が、経営母体のゼンショウホールディングズには大変厳しい内容の調査報告書を提出しました。


 この調査報告書は決して‘すき家’だけのものにしてはなりません。日本の企業には大なり小なり‘すき家’風の労働環境のもとで強引な経営をしているところが少なくないと思われるからです。

 

 とにかく、ここまでオープンに厳しく批判されても、社長が雲隠れしないで報道陣に対応したのは再出発への強い決意の表われだと思いたいです。


 社長は、会社の利益だけを守るのではなくて、今度こそ真面目に仕事をする多くの社員の生活を守ってあげてください。厳しい労働環境で働く人々のためにも‘すき家’の復活を期待します。

2014年7月31日木曜日

世界経済 昨日は歴史的転換日になるか

 昨日7月30日に米ドルは円に対して久しぶりに103円の水準を付けました。今年に入って3度目ですが、13週移動平均線が26週移動平均線を上に突き抜けて長い陽線で終わったのは初めてです。


 米のGDPの成長率は4%に達すると予測され、これもドル高支持の強い要因でしょう。今日のドルの動き次第では世界経済の大きな転換点になりそうな気配を感じますが、果たして年末にはどうなっているか見ものです。

2014年7月30日水曜日

それでも再稼働をしますか

 原子力規制委員会は原発の重大事故の場合には作業員の被曝線量を100ミリシーベルトから500ミリシーベルトに引き上げようとしています。


 原発の再稼働が強行されて再び重大事故が起きた場合には、福島の場合のように作業員に死者が出ないと考えるのは楽天的過ぎます。ですから許容される被曝線量の上限値を上げたいのは当然でしょう。


 ただ重大事故時の決死隊の作業員には死の覚悟が求められるべきで、被曝線量に上限値が設定されていることなどナンセンスです。原発事故を終息させるためには多くの国民が死なねばならない場合もあるという認識が必要なのです。


 つまり原発というのは、いったん重大事故が起きたら、多くの人たちに死んでくれと言わなければならないという前提があって初めて成り立つテクノロジーなのです。その証拠に国際放射線防護委員会は救命活動に携わる作業員には上限値を設けていません。当たり前のことです。


 少なくとも原発の再稼働に賛成する人たちには、自分たちの都合を優先して、こうした残酷な認識を共有しなければならない社会のままでいいのかを、私は厳しく問いたいです。

2014年7月29日火曜日

欧米と日本の落書き事情

 最近は駅や大学などのトイレに入っても落書きにお目にかかることはすっかりなくなりました。かつての大学のトイレは学生運動の立て看板の要約版、駅のトイレはエログロの世界と決まっていましたが、今ではその面影はまったくありません。


 私が住んでいたヨーロッパやアメリカの塀や建物の外壁には大規模な落書きは至るところにありましたし、今でもあるでしょうが、不思議なことにトイレではあまり見かけませんでした。日本はトイレにあって戸外で少なく、欧米では戸外に多くてトイレに少ない理由は分かりませんが、何となく気になります。

カジノ産業誘致は正解か

 日本経済再生本部の成長戦略ではカジノが目玉政策のひとつです。自治体にはカジノ誘致に走る前にもう少し地道に地域復興のために知恵を働かせてもらいたいものです。特にカジノ産業は地場産業ではなくて国際ビジネスであることを忘れてはなりません。


 典型的な失敗例が、国際競争に負けてブームが去って財政難に陥っている米国のアトランティックシティーです。広告塔フランクシナトラやハリウッドのセレブを活用して地域復興に成功したラスベガスのような例もありますが、そのラスベガスはもちろん、マカオそしてモナコなどと国際競争して生き延びていくのは至難の業でしょう。


 ここで都心の高級マンションの上層階にホテルと同居するカジノ店を想像してみるといいでしょう。そういうマンションに家族とともに生活したいかと問われれば答えは明らかにノーです。カジノ産業は、人間の本能的性向を商売に利用するビジネスともいえ、極端な言い方ですが行政ぐるみの合法的売春ともいえそうです。


 厳しい国際競争にさらされて、外国人客を呼び込むために結局は高級売春と一体化させて生き延びているカジノ都市もあります。そうなるともはやカジノ街は売春街と化すこと請け合いです。これでは吉原の現代版といっても過言ではないでしょう。

2014年7月28日月曜日

危ない言葉のすり替え

 政治の世界では問題の本質に触れることを避ける言葉のすり替えが流行しています。国民を説得するのは無理と知ると論理性ではなくて強引に数の力で押し切ろうとする雰囲気もあります。それに抵抗すると権力を笠に着て恫喝をしてきます。


 例を挙げれば、集団的自衛権、積極的平和主義です。現行憲法の改正は国民が同意しないであろうと読んでか、筋違いの積極的平和主義という言葉を持ち出してきました。その本来の意味は、武力に頼らず可能な限り貧困や格差などを減らしながら、社会を善意に満ちた世界にして平和を実現しようとする考え方で、首相が用いる意味とはまったく正反対なものです。


 原発の新規制基準というのもかつては安全基準といわれておりました。しかし福島の事故を経験してさすがに安全というのはおこがましいと考えたのか、新基準と呼ばれるようになりました。しかし、それで事態が改善されて原発事故を確実に防げるわけでもありません。


 こうした言葉のすり替えで問題の本質に触れることを避けてばかりいると、結局は社会が虚構に充ちた疑似世界となってしまいます。すると現実との間にできるかい離から矛盾が矛盾を呼び、最終的には社会が崩壊します。太平洋戦争がその典型です。

2014年7月27日日曜日

玄米のおかげ

 歳を取ってきて消化器の機能が低下してきたのか便秘気味になってきました。玄米食が良いと聞いて早速玄米を購入して食してみました。2日間で抜群の効果が表れ、これまで玄米の良さに気が付かなかったことが悔やまれてなりません。


 玄米を美味しくいただくには、就寝前に炊飯器に記されている玄米用の水の量の1.5倍を加えて玄米をセットします。そして7時に炊き上がるようにしておけばすべてOK。こうすれば高価な特別な玄米を購入する必要はまったくありません。


 朝晩に茶碗一杯を食べれば翌日から快調です。快食快便快眠のためにまずは玄米食をお試しください。

2014年7月26日土曜日

笑い話 整形手術の時代

「あらっ、お久しぶり!」

「えっ?あなたは...」

「いやだー、私よ、私。」

「えーっ、信じられない!」

「でも、あなた全然変わってないわね!」

「あら、やだ。それってお互い様でしょ。」

2014年7月25日金曜日

売れないロールスロイスの話

 ある週刊誌の見出しを見ると、あるタレントが売りに出したロールスロイスを7000万円から4000万円に値下げしても買い手がつかないと書かれています。今はどうか知りませんが、私が住んでいた頃のロンドンではロールスロイスは街の当たり前の風景でした。


 日本のバブル期には都内でもロールスロイスをたびたび見かけましたが、ロンドンと違って所有者が自分でドライブしておりました。馭者の繰る馬車代わり感覚のロールスロイスはお抱え運転手に運転させて後部座席にふんぞり返って乗っていないと様になりませんから、何だか本人がマイカー感覚で使っているのには違和感を感じたものです。


 日本でもお抱え運転手に運転させる高級車はトヨタのセンチュリーと決まっているようですが、中古で出たものを運転している若者などを見かけることがあります。そんな時には奇妙な感覚を持つのはちぐはぐな取り合わのせいだと思います。


 このエコの時代に都内でロールスロイスに乗って様になるのはどんな人なのか、大幅値下げしても売れない話を知って考えてしまいました。

2014年7月24日木曜日

日本のネコとフランスのネコ

 ネコ好きで知られていた藤田嗣治画伯(1886~1968)は、‘あちらの猫は、どんな猫でもちっとも人を怖がらず、平気で向こうから寄って来るが、日本の猫は呼んでもやって来る様子もない。これはどうも面白くない。’(藤田嗣治画文集 猫の本、講談社)と語っています。


 私がパリなどフランスにいた時にはネコに出会った記憶はありません。大西洋岸の港町にもしばらく生活していましたが、やはりネコを見たことはありませんでした。藤田画伯の文章は第二次世界大戦の真っただ中の1942年のものです。その頃はパリにはネコがたくさんいたのでしょう。


 彼はフランスで見かけたネコたちは野良猫を含めてみな器量よしだとも書いています。つまり町の人たちに愛されて生活していたのでしょう。大戦の真っただ中でもパリの住民は粋だったんですね。

お互いに気楽にお世話になろう

 我が家の近くで一人住まいのお年寄りが室内で転んで腰椎を骨折しましたが、大事に至らず2ヶ月ほどで回復しました。しかし療養中は動くと強い痛みがあって日常生活がままならず、これが大きな精神的ストレスの原因となり、認知症の初期症状も出てしまいました。


 そのために一か月ほど老人ホームに入所しましたが、施設で死ぬ不安にさいなまれてか認知症の症状がさらに進行してしまいました。結局は親の様子を心配した家族が1か月で施設を退去させて自宅生活ができるようにあらゆる手立てを施しました。しかし、何とか日常生活に戻れたのは私たち隣人の手助けがあったからでした。


 私たちの支援は物理的なものでしたが、当のお年寄りにとっては大きな精神的な支えにもなったようで、独居の不安が薄れて認知症の改善にも絶大な効果をもたらしました。地域住民の助け合いの習慣がなくなっていく弊害を補っているのがお金の掛かる介護保険制度や有料老人ホームなどですが、お年寄りの幸福とは直結しないことを再認識した出来事でした。

2014年7月22日火曜日

笑い話 おませな子

「ママ、私はどこから来たの?」

「コウノトリが運んできてくれたのよ。」

「なーんだ。コウノトリさんもセックスするんだ。」

「!!!」

笑い話 点数に辛い先生

「オイッ、オレのサンダルがなくなってるぞ!」

「この下駄でいらしたはずですが...」

「サンダルで来た!俺は昔からゲタ履かせる奴は嫌いなんだ!」

2014年7月21日月曜日

原発事故に懲罰的賠償支払い義務の導入をしよう

 新聞報道(東京新聞朝刊、7月21日)によれば、米国フロリダ州裁判所では米大手たばこ会社に対して約2兆4000億円の懲罰的賠償支払いを命ずる評決が下されたといわれます。タバコとがんの疫学的関連性は否定しがたいものであり、喫煙者に死者が出るのは分かっていて販売するのですから、犠牲者の損害賠償請求はあながち非常識な言いがかりとはいえません。


 東電福島第一原発の事故以後についても、原発が再度重大事故を起こしたら、歴代の首相、東電幹部、そして原発の地元政治家は連帯して懲罰的損害賠償金の支払い義務を負うという仕組みを作るべきではないでしょうか。もちろん、この義務は本人死亡後も相続されるとすれば逃げ道はなくなります。


 東日本大震災以後の原発再稼働への動きは強引過ぎます。自己都合ばかりを優先して無責任で懲りない人たちの暴走を防ぐには懲罰的賠償責任を負わせるしかないでしょう。

ワールドカップの敗北

 NHKのインタビューで吉田麻也選手は‘いつもはできることができなかった’と語っていました。


 しかし、ワールドカップの試合でいつも出来ることが出来なかったというのは、要するにワールドカップ級の実力がなかったということではないでしょうか。


 ビジネスに走り過ぎた感のある日本チームは、真摯にスポーツの原点に立ち戻って再出発しなければ、未来はないのではないでしょうか。

NHKは民放タレントを使わないでほしい

 近頃特に気になるのがNHKの番組に他の民放局などで活躍するタレントが大挙流れ込んでいることです。自前の人材で済むことを何故わざわざ民放タレントに依存しようとするのか私には理解できません。


 定められた予算内で賢く報道するには有能なNHK職員の力を活用しない手はありません。タレントは番組をリードしているように見えてはいても、力不足・勉強不足は否めず、結局はNHKの共演者に助け船を出してもらっているのが実情です。


 民放の有名タレントに頼って視聴率を上げたい意図があるのかもしれませんが、NHKの実力からしたらそんな姑息なことをしなくても、十分に内容で勝負できるはずです。

2014年7月20日日曜日

change.org っていったい何なんですか

 私は犬猫殺処分ゼロを期待して change.org のキャンペーンに賛同してネット署名をしました。しかし、その後はゼロ問題については何の音沙汰もないのに次々にいろいろなキャンペーンがメールで送りつけられてきます。私が質問をしてもまったく反応はありません。


 インターネットを利用して、ああしよう、こうしようとキャンペーンを打って賛同者の数集めをしてサイトの価値を高めようとするだけで、具体的に何がしたいのかよく分かりません。まさか主宰者等が次回の選挙に打って出るなどということにならないことを願っています。

2014年7月19日土曜日

サッカー日本代表チーム 国産監督ではダメか?

 私には日本代表サッカーチームの監督がいまだに外国人であるというのが不思議でなりません。オシム氏やザッケローニ氏に不満だったというのではなくて、発展途上の日本チームとはいえチーム育成に信念と工夫がないのが気になるのです。

 

 ブラジルワールドカップの試合では、大久保選手がハーフタイム時にザッケローニ監督のところに話をしに行ったそうです。こうした緊迫した状況での会話には、日頃からのコミュニケーションの積み重ねという脈絡が大切ですし、私の経験からは通訳を介してのものでは真意はほとんど伝わりません。

 

 今回のワールドカップの日本代表チームには、どう贔屓目に見ても決勝戦に相応しいような十分な実力を備えた選手はひとりもいませんでした。それでも優勝などと大口を叩く一部の選手が企業CMに引っ張りだこであったのは、日本でもサッカーがお金になる一級のスポーツに育った証だったと思います。

 

 ワールドカップの大敗を契機にして、企業からのお金を求めてビジネスに流れ過ぎることなく長期的な視点で日本サッカーの育成を考えてもらいたいところです。

2014年7月18日金曜日

マザーテレサと鴨長明

 サライ2013年3月号にドナルド キーンさんの「方丈記」のお話しが掲載されていました。特に私の興味を引いたのは鴨長明が方丈記を執筆した方丈の庵(いおり)の復元写真です。


 一切の装飾性を廃した簡素な部屋の作りは不思議にもマザー テレサの部屋に通じるものを直感しました。私の感じですから大きな誤解かもしれません。しかしこの誤解を根拠に両者について私の持論を述べます。


 私は中学時代に「方丈記」と出会いました。何か自分の人生観がそこにあるように思われ居心地の良さを感じました。これでは私は大した出世人間にはならないなとはっきりと自覚しました。そして私の人生は当時の直感通りになりました。


 さて鴨長明とマザー テレサの世界を対比させて人の生き方について考えてみます。鴨長明は世の中から一定の距離を持って厭世感のなかで精神生活に浸っていました。一方でマザー テレサは社会の掃きダメのような世界に身を投じて積極的に社会の矛盾に挑戦しました。

 

 ふたりは質素を旨として信念をもって社会と対峙しました。両者の時代背景は大きく相違しますが、それぞれがひとつの挑戦的人生の典型であったと思います。私たちはマザー テレサと鴨長明を結んだ座標軸の上でどのあたりで人生を歩んでいるのでしょうか。

少女誘拐と都会の死角

 私は案外お節介な性格なのか、自宅周辺に不審者や不審車を見つけると必ず声を掛けます。私はそのためにある事件の犯人と遭遇したことがありました。


 ある隣家の軒下に身を潜めるようにしてケータイを見ながら暗くなるのを待っていた男がいました。私が声を掛けると、彼は無言で立ち去ろうとしましたが、私は追いかけてもう付近には来ないように厳しく伝えました。その後に新聞報道で彼が凶悪犯であることを知って仰天しました。もし私が声を掛けていなかったらきっとまた恐ろしい事件を起こしていたでしょう。


 岡山の少女行方不明事件でも何度も不審車が目撃されていたようです。もし現場周辺にも私のようなお節介な住民がいて、不審者にしつこく声を掛けていたら、顔を知られた男は警戒して現れなくなったかもしれません。

 まっ、そういう私もお節介過ぎて怒鳴られたことがあります。女性の後を追いかけるように執拗に付きまとう酔っ払いを発見して厳しく注意したら、犯人(?)は女性のご主人でした!とにかく勇気をもって地域の防犯に大胆に貢献しましょう。そして岡山の不明少女の無事を心から祈ります。

2014年7月17日木曜日

一番幸福な猫

 大学に行ったら昔の同僚から、キャンパスで一番幸福な猫の話を聞きました。


 キャンパスでは大規模再開発が進行中で沢山の工事関係者が働いています。その人たちに保護された猫が現場のニャンキ者になっているという嬉しい便りです。


 野良猫を大切にしてくれる作業員たちが、見て見ぬ振りをする大学関係者と正反対の反応を示したことがとても気になりました。


 猫の命は人間の命のずっと向こうにあるのは確かですが、工事現場の人たちの心の中では、その距離感が大学関係者とは違ったのでしょう。

2014年7月16日水曜日

笑い話 従順過ぎても 

「運転手さん、スピード違反です。止まりなさい!」

「しまった!キキキキキキッ!」

「危ない!運転手さん、急ブレーキはダメですよ!!」

「じゃー、どうすりゃいいのよ?」

仕手株になった東電株

 福島第一原発の汚染水処理や廃炉事業の負担で身動きのとれない東電ですが、今年度は帳簿上は黒字決算となり、倒産危機は当分はなくなりました 。しかし、所有原発の廃炉や使用済み核燃料の保管などの費用を考えると天文学的な負担額となります。


 福島の廃炉計画の約束さえ疑わしいなかで復配などというのは現状では夢物語ですから、配当利回りという観点からは、東電株への投資効率はゼロとなります。つまり、東電株は一般投資家にはアンタッチャブルなはずですが、いろいろな材料に勝手な講釈が付けられて地合いは盛り上かり、株価の急騰が演出されます。

 

 近頃の5分足の動きを見ていると一瞬のうちに1%ほど急騰して急落することが毎日一回あり、誰か仕掛人がいて株価を動かしているのは間違いありません。こうして一般投資家の提灯買いや狼狽売りを誘って出来高を稼ぎ、利益を上げているのでしょう。

2014年7月15日火曜日

笑い話 希少価値

「おれ、黒猫。」

「わたし、トラ猫。」

「ぼく、三毛猫。」

「ひぇー!」

笑い話 不勉強

「キミッ、隣を見るな。」

「見ただけです!」

「じゃー、カンニングだろ!」

「いいえ、違います!」

「どうして!」

「見ても何も分かりませんでした。」

笑い話 ホームで再会 初恋の人

「おっ、おっ、おれはおっ、おっまえが...すきらった。」

「わっ、わっ、わらしも、あなたが...すきらった...わ。」

「こっ、こっ、こんなとっとっころれ、さっ、さいかいするらんて...」

「でっ、でも、あっ、あんた、あれから、オッ、オムツ、はっ、はずれなかったのね...」

2014年7月14日月曜日

笑い話 金婚式  

「パパ、ママ、結婚50年おめでとう!」

「ママ、アッという間だったねー。」

「じゃ、パパはもうアッという間もないわね。」

ネコを保護する浮浪者

 昨日は9匹のネコと一緒に路上生活をしている浮浪者に会いました。ネコたちはよく手入れされていて、全員が幸福そうな表情をしてお昼寝中でした。そばに募金箱が置いてあったので小銭をありったけ投げ込んでおきました。


 彼と猫談義をしている間には沢山の通行人が通り過ぎていきましたが、ネコに声を掛ける人はひとりもいませんでした。私が恰好の相談相手になってしまったようで、尋ねもしないのに一匹の三毛猫を見せてくれて、歩行中に急につまずいたように倒れる理由が分からないかと聞かれてしまいました。


 彼が路上生活を始めた理由は聞きそびれましたが、その表情は通行人よりも柔和で、その笑みにはかすかに温もりさえ感じました。動物への無垢な愛情が生活環境の苦しみから彼を救ってくれているのでしょう。愛する者は救われるとはこういうことなのでしょう。

2014年7月13日日曜日

サッカーワールドカップ

 ドイツ対アルゼンチンの決勝となりましたが、私の予想は2対1でドイツの勝利と予想します。ドイツのスポーツと言えば自動車レースとサッカーしかないといっても過言ではありません。いわばサッカー王国の面目を賭けた勝負になりそうですが、やはりアルゼンチンはメッシひとりではつらいところではないでしょうか。起きたら結果は出ていることでしょう。

 結果 ドイツが2対1で勝利でした。決勝にふさわしい死闘で両チームにありがとう。

2014年7月11日金曜日

甘いリスクマネジメント

 ベネッセの顧客情報が名簿業者を介して競争相手のジャストシステムに流れたことが発覚して、企業の個人情報管理体制に潜む危険性が改めて明らかになりました。


 ジャストシステム側が、出所に疑問を持たずに百万件単位の個人情報を購入したというのは、常識では考えられません。コスト削減のために社内でコンプライアンスが軽んじられていたとしか考えられません。


 またベネッセ側も外部委託の保守点検には社員が同席するくらいの慎重さが必要でした。ベネッセ側は完璧な方法はないと考えているようですが、そう言う前に打っておくべき手はあったはずです。


 どちらにしても今回の事件は企業が利益を優先し過ぎた結果として、起きるべくして起きたと言えるのではないでしょうか。

素の自分を取り戻そう

 潮時にありながらも苦境の中で孤軍奮闘している人たちの話を聞くと、ここで投げ出しては今までの努力が水の泡だとか、誰かには負けたくないから頑張ってきたのだからとか言われます。こうした努力=見返り=社会的評価の獲得という公式を信じて生きるのを打算というのではないでしょうか。


 私がキャンパスのネコの世話をするのは見返りを求めての行動ではありません。私にとってはネコたちの元気な姿が唯一の見返りとは言えますが、これが社会的に評価されて自分の都合が良くなるというわけでもありません。だからこそ、私を引き継いでくれる人がひとりとして出てこないのでしょう。


 自分の都合や打算を先立たせて世知辛い世の中の正会員でいると、歳を重ねるほどに‘素の自分’が遠ざかっていってしまいます。

2014年7月10日木曜日

どうにもならない

 日本人は、財政難がささやかれるギリシャ、スペイン、ポルトガルそしてイタリアの国民などと比較しても、勤勉さでは勝るとも劣っていないはずです。それなのに日本政府の借金は国民総生産の2倍を超えて国際的に比較してみてもダントツ1位です。


 私たちがどんなに頑張ってみても、この国家の借金体質が改まらない限りは、生活はますます苦しくなり、休暇も増えるわけでもなく、税金だけが重くのしかかるばかりでしょう。日本がこんなことになってしまったのは、おそらく明治時代から役人天国が続いてきたせいではないかと思っています。

 

 日本に無駄な規制が多いことは、私の経験では大学の学科新設の認可を取得するために必要な書類の量を見て実感しました。それはアメリカの場合と比較すると優に10倍になります。こうした非効率のお蔭でたくさんのお役人が生活しているのですからどうしようもありません。

2014年7月9日水曜日

アメリカで教わったセクハラ

 お恥ずかしいことですが、私がセクハラの問題を初めて認識したのはアメリカの大学で理事をしていた1989年でした。当時のアメリカの大学ではセクハラ対策が会議で具体的に議論され、ガイドラインとして普通に公表されるようになってきていました。


 それでも私の意識は決して自立したものではなくて、キャンパス内の学生寮でコンドームの自動販売機があるような環境では必要悪くらいに感じていました。要するに女性の気持ちに真剣に寄り添う気持ちに欠けていましたし、言葉が暴力以上に女性の心を傷つけるなどとはあまり考えたこともありませんでした。


 私は、従来ならば無神経に発した言葉も、自分の頭の中で考えてセクハラにならないように配慮できるようになりました。国会や都議会でもセクハラヤジが問題にされていますが、心ない発言をする人たちを、厳しくバッシングして謝罪させるだけでは、彼らの意識は変わらないでしょう。政治家は率先して女性の地位向上のために社会運動を起こしてもらいたいものです。

2014年7月8日火曜日

ロバート メープルソープのヌード写真

 ヌード写真といえば何か俗悪で卑猥なものと考えがちですが、中には性的な感情とは無縁の作品もあります。卑猥の定義の難しさから、それは見れば分かると名言を吐いた人がいましたが、ロバート メープルソープの作品、例えば「LYDIA」(1985)を鑑賞してみてください。


 私は卑猥とは覗き見趣味を直線的に満足させるものだと考えています。その下品さは何もヌード写真に限ったことではなくて、女性週刊誌やタブロイド紙などが他人の私生活に異常な関心を示して書きたてるのもみな覗き見趣味に通じるところがあります。但し、芸能人のゴシップ記事はビジネスでしかありません。

ハンバーガー世代の都会っ子

 車内で遭遇した二人の女子大生の会話は、まさにイソップ物語の「田舎のネズミと町のネズミ」の物語のようでした。


 都会出の女子大生は友人が町から出てきたことを知ると端から見下すように、ヤバ、ヤバと人目などお構いなしに叫びながら笑い飛ばし、スーパーはあるか、コンビニはあるか、マックはあるかなどとからかって得意がっていました。


 フランスでは都会人と田舎人の意識の差は日本ほど大きくないような気がします。その理由は食にありそうで、フランスでは両者は豊かな食文化でつながっていますから、都会人にとっても田舎はひなびた非文明的な土地ではありません。


 彼女の無邪気でストレートな話しぶりを見ていて、いつも比較されながら人間を相対的に見るように育ったハンバーガー世代の都会人の感覚とはこういうものなのかと実感しました。

2014年7月7日月曜日

笑い話 相変わらずの擦れ違い

「あらっ、今朝は一服しないの?」

「うん、お前がウォーキング始めたからさ。」

「あら、私は長生きしたいの。」

「だからさー、俺も長生きしなくっちゃね。」

「これじゃせっかくのウォーキングも無駄になりそう...」