タワマンは相続税対策には非常に都合がよいために富裕層に人気があるようですが、そこが将来的には大きなデメリットでもあります。
タワマンは敷地面積に比して建物面積が非常に大きいために、各戸の土地の持ち分は極めて小さくて土地の固定資産税の負担が非常に軽い節税メリットがあります。
つまり価格に占める建物の割合が非常に大きいために物件を賃貸に向ければ減価償却額も大きくてやはり節税対策としては非常に有効です。
しかし、問題は例えば築後50年とか60年とか経過して建て替えの時期を迎えると、土地の持ち分の一部を売却してその解体費用や建築費用に充当することができません。
中国人にタワマンは特に人気があり、東京で売り出されるタワマンの購入者の20%以上を中国人の投資家が占めていると言われます。
中国では土地は個人所有できず、お上から70年の借地(更新可)で借り受けることとなり、基本的には不動産は使い捨てでしかありません。
そのために中国人のタワマン購入はほとんどが投資目的であり、長期的な資産価値などは二の次で運用益の効率が最優先されますから、民泊用になり安いのです。
このあたりの日本人と中国人のタワマンに対する思惑の相違が築後年数が経過するに従って大きな問題として浮き彫りにされることでしょう。