小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

  とうとうコーツIOC副委員長が来日して、これからはオリンピック開催への直接的圧力が強まりそうな気配です。  東京オリンピックが多数の病人も出そうな真夏に開催されるのはビジネスとしての都合からで巨額の放映権料を稼ぐためでもあります。  そんな開催してもお金、中止してもお金の五輪...

2014年8月18日月曜日

戦前のアメリカとドイツ

 海外生活は人生観に様々な影響を与えるものです。日米開戦に反対だった山本五十六連合艦隊司令長官ややはり反対派で硫黄島で玉砕した栗林忠道陸軍中将はアメリカの生活、積極的な戦争支持派でA級戦犯として処刑された東条英機陸軍大将はドイツの生活の経験者でした。


 森鴎外も陸軍軍医として、当時では世界最高水準の医学を誇ったドイツに留学しました。彼はドイツ医学の大御所コッホに師事したことがあり、大きな影響を受けたと思われます。そのためか脚気対策に有効だった麦飯食を受け入れらず、結局は帝国陸軍は甚大な人的損害を被りました。


 私には、森鴎外と同じような精神的傾向がやはりドイツに赴任していた東条英機陸軍大将にもあったように思われてなりません。彼が一億玉砕を叫びながら無謀な戦争継続に固執したのは、当時のドイツ的な権威主義に強く影響された結果ではないでしょうか。


 今日でもドイツ語では大学医学部教授をHerr Doktor Professor と三つの敬称を連ねて呼びますが、アメリカ、イギリスそしてフランスではDoctorやMonsieurを付けるだけです。こうした違いはドイツ法と英米法の相違にも表れているようで、ドイツは国家の定めた法律に基づく法治主義を取り、米英仏は自由主義や民主主義との親和性が強い法の支配国家です。


 東郷英機陸軍大将が、いわば民意優先の米英仏などに赴任していたら、ひょっとすると日本の運命は少しは違っていたかもしれません。国家優先の政治風土が再び表面化してきている今日の日本の政治状況が心配です。