日本は資源に乏しい国だから国民は勤勉に働かなければならない。こんなことを政治家も一般国民も分かったように言ったりします。しかしこれは本当でしょうか。さあ、また頭の体操です!
物事は無いと思えば無いものしか考えられず、有ると思えば有るものしか考えられません。無いと思いながら有るものが思い浮かぶなどということは人間の脳ミソではなかなかできない芸当です。
だから無いという話のときには無いものだけではなく有るものも意識して考えてみる習慣を身につけないと、ころりと誤った常識に騙されてしまいかねません。これがヒントです。
それでは私なりに謎解きをします。
人間は無いものを意識し過ぎるとどんどんと消極的になり社会を見る目までが否定的になります。資源の乏しい国などと子どものころから刷り込まれてしまうと何だか被害妄想に駆られた人間のようになりかねません。例えば日本が第二次世界大戦に及んだのもこの被害妄想的な意識が関係したのではないかと思っております。
また他人を見る場合にも、相手の悪いところに目がいくと、それが知らず知らずのうちに自分の脳ミソのなかで膨らんできて相手と協調関係を築けず、結局は不幸な結果になりやすいものです。
なるべく意識して相手の長所に目を向け、その長所の延長線上でお互いの関係が成り立つように努力すると厭だと思う人間関係でも光明が差し込んでくるものです。見えるものなら短所よりも長所のほうに視界を方向転換した方が賢明ではないでしょうか。
では日本は例えば地下資源に乏しいのでしょうか。はい、確かにほとんどすべての地下資源を輸入に頼っている日本は地下資源に乏しい国です。
しかしです。地下資源の豊かな国は世界中190数カ国のうちでどのくらいあるのでしょうか。そんな国は5カ国もないことに気が付かれることでしょう。すると日本は特別に地下資源が乏しいわけではなく普通に無いだけなのがわかります。
なーんだ日本は地下資源ではいわば極貧国かと思っていたのに普通なんだ。少しは気が楽になりましたか。