私はどこで老後を過ごしたいかと問われたらフランスの大西洋岸に面するとても古い町ラ ロシェルだと迷わず答えます。しかし、残念ながら私にはお金がありません。
ラ ロシェルは有名なコニャックの積み出し港でもありました。ワインはもちろんボルドーがあります。大西洋で獲れる魚は豊富で天下一品です。近くの大西洋上に浮かぶレー島から出荷される生ガキも文句のつけようがありません。そして塩分を含む草地から生産される牛肉やバターも有名です。もちろんあのカタツムリも。
朝市に行きますと温暖な気候を反映して色とりどりの野菜や果物が所せましと並んでいます。みな新鮮豊富で見るだけで気分が躍ります。気候と言えば夏は摂氏30度を超えることはなく、冬に雪は降りませんし、氷点下も稀です。また南フランスのように冬の強い季節風は吹きません。
古い港を囲むように中世の街並みが同心円状にそのまま残っています。目抜き通りは中世のアーチが残されていて少しくらいの雨なら濡れずに散策を楽しむことができます。
そして温暖な気候と美味しい食文化に養われた人々の率直さと優しさはまた格別です。ラ ロシェルを知らないフランス人がいたらそれはニセモン?