自民党政権に復帰して間髪を容れぬ経済対策が功を奏したのか円高も収まって1ドルが95円の水準を探る動きになってきています。私はまったく経済学の知識はありませんのでこの円安の現状を経済学的にコメントするのは差し控えます。
しかし今後どうなるかは私たちの毎日の生活と密接につながってきますので個人的視点から独断で円安ついて分析してみます。1年後にこの分析がどこまで的を得ていることになっているかは楽しみですが、大外れで恥ずかしくてブログ削除という事態にならないように願っています。
この円安効果を最も直接的に享受しているのは輸出関連の企業群でしょう。彼らの事業はおそらく息を吹き返しています。でも国際競争は激化の一途を辿りますから彼らの好況もまたきっと壁にぶち当たります。むしろ企業の海外進出意欲はそがれてしまいますから長期的には企業にとってはマイナスの結果になるはずです。
では私たち労働者にとってはどうなのでしょうか。まず富裕層の人たちには心理的に明るい兆しがみられ、株式市場の活況で利益を掴んだ人たちもいるでしょう。しかし一般の労働者には円安利益を具体的に手にしている人はあまりいないはずです。ここで物価が上がっては弱り目に祟り目です。
こうしてみますと円安は企業にも国民にも長期的にはあまり得なことではなさそうです。このまま円安傾向が定着するとこれまでの円高定着より庶民の生活には厳しいかもしれません。
TIME誌がアベノミクスについてパラシュート無しのスカイダイビングと評していたように記憶しております。でも富裕層はパラシュートは要りません。優秀なスカイダイバーと一緒に飛び降りて墜落する前に助けてもらえばいいのですから。でも一般の庶民には優秀なスカイダイバーどころかパラシュートさえも用意できません。
何とか庶民の生活が危機的な状況に陥らないように祈るばかりです。