私はマドンナが大好きです。それはどこが好きなのかと聞かれたら身体も心もすべてと答えます。彼女はとにかくあらゆる面であいかわらずセクシーです。
彼女は今日では50歳をはるかに超えていますが肉体的にもちろんセクシーレディーです。彼女の歌う曲の世界に男は少してこずりそうな小生意気さと年齢とは関係ない小粋な躍動感が感じられるからだと思っています。
特にマドンナの曲で熟年に達した彼女が精一杯に人生と向き合ってきて辿り着いたある種の決意のようなものを感じさせるのが『 American Life 』です。演奏時間がほぼ2曲分に相当する長さの曲ですが是非一度聴いてみてください。彼女のこれまでの挑戦的な人生が言葉を選んで巧妙かつ大胆に綴られています。
私たちはいつまでも若くありたいと切望して、何歳になっても化粧で肉体の衰えを覆い隠そうとします。しかし若さという言葉に固執しすぎるとかえって若さを見失い醜悪さだけを際立たせるジレンマに陥る危険性があります。なぜなら化粧をしたいところは自分の意識の上でもっとも隠したい部分でもあるからです。
私たちは若さという言葉を、それが与える強迫観念から解放されるためにこの辺できっぱりと放棄して、その替わりにもっとモダンなセクシーという表現を採用して肉体的にも観念的にも老いの呪縛から自由になりませんか。