私は東ドイツ内にある西ベルリンを取り囲んでいたベルリンの壁が崩壊する(1989年11月10日)前の東ベルリンを訪れたことがあります。初めての東ベルリンはどこも建物が黒っぽくくすんでいて西側の街とは明らかに対照的でした。
市民は話をすればみな実直でとても好感が持てました。ただ街を行きかう群衆から受ける印象には西ベルリンでは感じない何か重苦しさがありました。これが自由主義国とそうでない国の違いなのかと思いました。
それぞれに事情はあるのでしょう。しかし言ってはいけないことと言っていいことをいつも慮って生きなければならない社会に暮らす人たちがまだ地球上にはいることを忘れないようにしています。