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2013年2月17日日曜日

常識を疑おう!代替エネルギーのキーワードはピーク電力

 一昨年の東日本大震災以来福井県おおい町の大飯原発3・4号機が稼働しているだけで残りの原発はすべて停止したままです。幸いにも電力不足が心配される中で大規模停電は発生しておりません。電力会社や産業界の努力と国民の積極的な節電姿勢の賜物かと思います。

 これまでに原発関連や代替エネルギーそして再生可能エネルギーに関連する書物などを読んでいてあまり指摘されていないことがひとつあって気になっています。

 それがピーク電力をどう乗り越えるかという問題です。電力会社は電力消費が最大値を示す時のピーク電力をカバーするために安全率を見込んで発電設備を余分に準備していなければなりません。つまり極端な言い方をすると一年間にほんの一瞬しか利用しない無駄な設備がたくさんあるわけです。

 このピーク電力を示すのは北日本地方では真冬の夜中です。関東地方以西では真夏のもっとも暑い日の日中です。もしこの時期の消費電力が普段と変わらない程度に抑制できれば原発は稼働していなくても電力不足の事態を懸念する必要はまったくなくなります。

 いろいろと欠点はあっても再生可能エネルギー源で最も有望なのが風力と太陽光です。ですからこれらの2つのエネルギー源をピーク電力対応に特化して利用する合理性を考え出すのはとても大切なことですが、どういうわけかこの点がほとんど語られていません。

 つまり現在の代替エネルギー問題でまず求められるのは、風力発電や太陽光発電の技術問題や経済的根拠を議論することではなくて、それらを推進するための説得力のある合理性をまず考え出すことなのです。これらの太陽光や風力はいわば短距離走者です。100メートルのボルト選手はマラソンは走れないから使えないなどということはできません。

 先を急ぎますと北日本地方の冬の最大ピーク電力時には季節風が吹いていて風力発電にはもってこいの天候です。また関東地方以西の夏の最大ピーク電力時には太陽光発電に最適の条件がそろっています。電力消費量が年間の最大値を示す時には地域性を考慮すると未開発の自然エネルギーが豊富に眠っていることが理解できます。

 こうしてみるとピーク電力に限定して考えてみれば日本には豊かなエネルギー源が存在していることになります。この事実を差し置いていくら風力や太陽光の可能性を一般論で議論しても焦点の定まらない無益な論争を招くだけです。

 私たちは日本は資源の乏しい国だと思い込んで原発や火力発電を一途に推進してきましたが、どっこい視点を変えてみれば豊かな資源があることに気づかれたことでしょう。いつも常識を疑ってみる必要がありそうです。