お母さんやお父さんのいない家庭で一番寂しく思っているのはやはり子どもだと思います。私も小さいころから父親がいませんでしたから母子家庭や父子家庭の子どもの深い孤独感や将来への強い不安感は直感的に想像できます。
今日ではお隣近所との関係がかつてより希薄になってきています。また格差社会の進行によって交流が同じ階層内の水平関係に限定されがちです。ですから上下の階層間の交流では警戒心ばかりが先だってしまい、なにがしかの知的な作用が働かない限りは日常的なベースでの交友関係は望めません。
こうなると自分と違う階層からの出身者は文化的にも社会的にも経済的にも与かり知らぬ仲の外国人と同じ存在になってしまいます。この心理的段差がどんどん深まっていくと日本の社会は多民族国家と同じような問題を抱え込むことになるかもしれません。
そんな事態を少しでも回避するために定年退職で毎日が日曜日になったら月一回くらいの頻度でお母さんやお父さんになるボランティア活動をしてみませんか。そして我が子としてギューと抱きしめてあげてください。そのためのNPOの設立も悪くないと思っています。