小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

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2013年2月9日土曜日

EXILE 言葉のファッション化の時代

 EXILE という単語を名前に冠したパフォーマンスグループがありますが、その単語の意味とグループから受けるイメージにはあまりにも大きなギャップがあって違和感を感じるのは私だけでしょうか。

 EXILE とは残酷極まりない事実を意味していて今日のような豊かな日本に居住する私たちには想像し難い世界の出来事です。日本語で現代訳をすれば国外追放という意味になりますが、このブログで以前に紹介したマレーネ ディートリヒの歌がこの語のイメージを想像させてくれます。

 まずは『 Ich hab' einen Koffer in Berlin 』をネットで検索して聴いてみてください。いわゆる exile された人間の尊厳が木っ端微塵に破壊されてしまうのがよくわかり 、ぞの筆舌に尽くしがたい残酷さが痛切に感じられるはずです。

 この語を日本的に訳すならば「島流し」ということになるでしょう。この語の悲劇性を逆に感謝しながら島流しにされる人物を対照的に登場させて見事に描き出しているのが森鴎外(1862-1922)の小説『高瀬舟』ではないでしょうか。これは落語にもなっていて、落語を聞くと EXILE の語感が見事に描出されているのがわかります。

  私は軍医としての森鴎外は残念ながら評価していませんが、この高瀬舟という作品は秀逸で見事なものです。ぜひ落語にて御試聴ください。言葉の魅力に感動します。

 今や EXILE の語で見てきたようにファッション性は言葉の世界にも及んできております。何か新しい意味合いが与えられてしまい、妙に語感が変化していくような気がして少し脅威を感じています。でも彼らはオヤジから見てもとてもカッコイイ。今後のさらなる活躍を期待します。