パリのサントノレ通りに駄菓子屋風のチョコレート屋さんがありました(今でもあるかも)。もう何十年も化粧直しをした様子がうかがえずかえって目立つ存在でした。内を覗いてみると美味しそうなチョコレート屋さんでした。
興味をそそられて中に入ってみると美味しそうなチョコレートがいろいろと並べられていました。声を掛けるとおばあちゃんが出てきました。そこでいろいろと話が弾んでいくうちに何代も前からチョコレート作りを原料から仕入れて全部手作りでやっていることがわかりました。
いくつか買って店外に出て歩きながら味見してみました。むやみに強調されていない自然な甘さの品のいいチョコレートでした。そのまろやかさにはまさにフランスのおばあちゃんの優しさがいっぱい詰まっているようでした。
パリを散歩しているとふとこんな出会いがあって歴史が感じられるとともに、先を急ぎ過ぎない実直な人々の心に接しられてほのぼのとした優しい気持ちになることがあります。