各種の制度の中には『悪魔の誘い』が潜んでいることに気づいていますか。医療保険制度、介護保険制度、電気料金制度などが身近な例でしょう。
『悪魔の誘い』とは、たとえば医療保険制度でいえばお医者さんが時間と経験の必要な問診よりも収入に直結する臨床検査をたくさんしようとすることです。
介護保険制度でいえば要介護度が高いお年寄りを入居させるほど手間はかからない(のではいけないが)のに介護報酬は高くなる仕組みです。
電気料金制度では節電よりも電力消費を促せば電力会社の収入は増える仕組みです。
また森林保護を進めて後背地の森林の保水力を高めれば治水ダムオンリーの考え方もなくなるはずですが、これでは官庁は予算は取れず土木建設会社も儲かりません。
これらの資本主義経済におけるいわば弊害を阻止する良識をみんなが持たないと国民の負担ばかりが増えてしまいます。およそ1000兆円の国の負債は私たちのもつ良識の軽さを表しているように思われてなりません。