専門家と援助の受け手との関係性を説明するケアリングという考え方を理解するのにキーワードとなるのがドイツの哲学者マルチン ハイデッガー(1889~1976)の言葉です。
彼は、他者は「気にかける」のではなく「気にかかる」存在であるという関係性を「顧慮関係」と表現しています。これがケアリングの真髄をうまく言い当てています。
私たちもこのケアリング関係を日常生活に応用すると精神的消耗を意外にも減らすことができるような気がします。ただし、これは厭な人のことがいつも気にかかるというような個人的な私人関係に触れているものではありません。誤解のないようにしてください。