訪問者を告げるインターホンがピンポンと鳴ればネコは瞬時に訪問者がいかなる人物かを判断してくれます。
いつも来てくれる宅急便の人であれば私の膝に乗っかったまま顔を上げるだけでおしまいです。まったく新しい訪問者であれば警戒心からか起きあがって部屋の隅に立ち去ります。私たちにはまったくその判断は付きません。
また時には足音からか逃げ出して怯えたように姿を隠すことがあります。こんな時には決まって好まれざる人物の訪問だったりして、ネコの人物判断能力にただただ敬服するばかりです。
私の世話する黒猫ディーンも彼らの行動域に一歩足を踏み入れるだけで『待っていたよー』」とも言いたげにニャーニャー鳴きながらやってきます。これは聴覚なのか嗅覚なのかそれとも第六感なのかよく分かりません。少なくとも視覚でないことは明らかです。
私たち人間には言葉を獲得した代償を払ったせいなのかこんな芸当はとてもできません。面接にネコの同席をお願いしたらきっとうまくいくはずです。