ひとつの事象をある特定のシチュエイションでしか捉えていないとグループディスカッションでは賛否両論が渦巻いてしまい収拾がつかないことがよくあります。
たとえば数十名の若者集団に『車内でお化粧する女性』というテーマで話し合ってもらうとします。おそらく男性の場合は否定的な意見に傾くでしょうが、女性の場合にはあまりたいしたことではないという雰囲気で収まるでしょう。
私は化粧する女性を車内で目撃すると少し気になることは否めませんが、どうしても自宅で時間が取れなかったのなら仕方がないと考える方です。ですから積極的な否定論者ではありません。
さてここで考えてみるに、車内でまったく見も知らぬ他人というシチュエイションのもとでは私は否定論者ではありませんが、一緒に外出した家内がいきなり車内でお化粧を始めたら面喰ってしまうでしょう。そしてすっかり家内に幻滅を感じることになるでしょう。
このような議論のテーマに関するシチュエイションの転換は価値観の検証に大いに役立ちます。ですから私たちがグループディスカッションにおいてデッドロックにぶち当たったら、その事象のシチュエイションをいろいろと転換して話し合ってみると議論が進みやすくなります。