この3月に発行される私の論文はこれから外国語を習い始めようとしている人に少しはお役に立てるかもしれません。簡単にまとめてご紹介しますから参考になさってください。
まず発音について気を付けてください。発音練習には総論と各論があります。総論とは発音を規則として理解し実践できることです。各論とはその規則に従ってネイティブの人たちと同じスピードで文章を読んだり言葉を発したりできることです。
発音能力でこのどちらか一方でも欠けていると言語能力としては欠陥品といえるでしょう。日本の外国語教育では総論ばかりで各論がありません。外国語はその国に行って習った方が効率的であったり、私たちが英会話の聞き取りが苦手だったりするのはこの辺りにも理由がありそうです。
よく考えてみましょう。走行中の新幹線を被写体にしようとしても安物カメラのシャッタースピードでは歯が立ちません。それなりのシャッタースピードのものが必要です。外国語の聞き取りも同じ理屈で通常の会話スピードに慣れていなくては聞き取りなど無理な相談です。高速シャッターを備えた脳ミソが必要なのに〇〇チョンカメラ仕様の粗悪品ばかり作っていては役に立ちません。
つぎに動詞の用法です。私たちは動詞の用法を自動詞と他動詞の場合に区別して指導したりしません。失礼な表現ですがミ〇もク〇も一緒にして教えているのです。とにかく動詞の用法には2種類あることが分かっていないと前置詞の使い方など理解できないはずです。名詞の格の重要性などに無関心になるのも当然です。
私の今回の実験結果によりますと自動詞と他動詞の用法の違いを厳しく指導すると受講者の理解度が大幅にアップすることが示唆されています。外国語教育においてとても大切なポイントだと思いますので今後の研究成果に期待しています。
私の主張をまとめますと、外国語学習では少なくとも発音練習にスピード練習も取り入れること、動詞の用法では自動詞と他動詞の区別を意識するのが大切だという2点になります。これは私がドイツ語やフランス語を習ったときに特に心がけてきたことであり、その有効性を信じているからでもあります。お力になれることを期待しております。