3月29日スポーツニッポンの報道に東大地震研教授がコンクリを断層と勘違いして「大変申し訳ない」と語ったと報道されています。
本日で定年退職で大学をお払い箱になるのを恨んでではありませんが、大学を離れるにあたって危惧していたことが現実となった感があります。思い過ごしであればいいのですが、結論から言うと、ペーパー学者が巨大増殖して大学は手や足は使わない人たちでいっぱいになってきているという憂うべき実態です。
私の知るある研究者は世界をリードする天才的技術をもって活躍していたのですが、論文を書かない主義のために結局は大学を追い出されました。残った人たちと言えば結局はペーパー業績を積み上げて履歴書は光っている人たちでした。そんな大学ですから有名企業を定年退職して経歴は立派な教授もたくさんいます。
元に戻って東大地震研教授の釈明の部分を記事で見てみますと、「掘って埋めたものなら分かるが、土木工事の経験がないため、上から(物を)挿入した可能性は考えなかった」ということのようです。
東大の名前が付くと国の研究費などが付きやすい傾向がみられるのは実績からも歴史的にも仕方のないことでしょう。しかし、研究者として現場に来たら構造物の様子を手で触ってみて確認するくらいの行動力が持てなかったのでしょうか。いくらなんでも触ればコンクリか岩石かくらいは識別できたはずです。