アメリカの週刊誌「TIME」(5月13日号)の表紙にユニクロが掲載されました。見出しは「CAN THIS VEST SAVE JAPAN?」でした。
42~44ページのビジネス欄の記事内容はユニクロの先進的な商品開発力と日本的経営者としては異色の柳井 正社長についてのものです。1980年代の日本を代表するソニーの盛田昭夫氏に比類すべき新しい日本の経営者として評されています。
ユニクロが炭素繊維などで世界的な開発力を有する繊維業界と共同して新しいファッションビジネスを創造したことを評価しています。この記事を読んで私が理解したことは、古い軽工業的な発想から脱却して洋服販売を日本の優秀な技術力と結びつけてファッションビジネスにした発想力に柳井氏の成功があったということです。
記事には、日本の今日の経営者を表して自分の全人生を奴隷にして会社の出世階段を這い上がってきた人たちという一文がありました。また1960年代とは違ってメンツばかりを気にするようになったとも日本人を評しております。
私にはユニクロのエネルギーがどう日本を変えることになるのか分かりません。しかし、私たちは「TIME」がいうような冒険心を失った卑屈な出世の奴隷になり下がってしまったのでしょうか。上ばかりを気にして黒猫ディーンたちを助ける人が一向に出てこない状況を考えると、そう言われても仕方がないかなとも思います。