小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

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2013年5月16日木曜日

詩集から シングルマザー

 このところ子ども手当の廃止など退行的な政策が目立ちますがもっと社会で温かい目を注いであげたいものです。過去の話になりますが終戦直後にはこんな世界もありました。


    いち の へや  東淵 修


 おい ぼうず なんで こないなばんに ひとりぼっちで いてんねや

 なにいうてんねや おっちゃん ぼく ひとりぼっちと ちゃうねんでえ

 そないいうたかて ぼうず ひとりしか いてへんやんかいな

 おっちゃん ようみいな ぼくの ひざのうえ みてみいな


 どれ どれ みせてみいや

 ほら みてみいや ねこがいてるやろがな


 ふん ふん ほんまに いてるがな かわいらしいねこやな

 ぼく ばんになったら いつも こいつといっしょやねんで


 しゃけんど そのねこと ふたりだけやったら さびしいことないか

 そらあ さびしいけんど しゃあないねん


 なんで しゃあないねんな おかあちゃん どないしたんや まいばん まいばん

 そないなこといいな おっちゃん おれへんもん しゃあないやん


 まいばん まいばん ぼうず おいて でていって しゃあない かあちゃんやな

 おかあちゃん おこる おっちゃん ぼく きらいや もう こんといてんか

 

 そうか そうか かんにんやでえ おかあちゃんのわるぐち いうてなあ

 まあ ええわ かんにん したるわ


 ぼうず かしこうに そのねことあそんでるんやでえ


 いち の へや で 照る月も 二十ワットの蛍光灯も

 みんな みんな ぼうずに 笑いかけていた

 白い顔をした ぼうずの おかあちゃんを

 ジャンジャン街のうらどおりで みかけたとき

 なんにも いわずに 通りすごし

 いっぱいのみやの ノレン を くぐり

 水っぱなの塩っからいものをのどに味わいながら

 街の光が消えるまで のみつづけた