一昨年の東電福島第一原発事故で放出された大量の放射性物質が農地汚染を引き起こしましたが、時間が経過するとともに人々の関心が薄くなってきています。
例えば食品の放射能測定が大きなビジネスとしてブームとなりましたが、今ではすっかり熱も冷めてしまいました。今日では測定価格の下落が止まらず業者はいたく苦しんでいる様子です。
では関心が薄れるにつれて汚染も薄れてきたかといえばそうでもないのが放射能の怖さです。少しずつですが私たちの生活環境をむしばんできているのは否めません。いわばサイレントキラーとでもいえるでしょう。
放射線測定をしていて注意を喚起しておきたいのが家庭菜園です。農家の場合は耕運機などを使って地面をかなり頻繁に深耕します。そのために全体として放射能汚染は薄まっていてかなりの汚染地帯でない限りは農作物は規制値を超えることはあまりないようです。
ところが家庭菜園の場合には土を深く掘り返しませんから放射能があまり薄まりません。農家は大量の水で薄めるのに家庭菜園ではほとんど水で薄めずにいると考えると分かりやすいでしょう。ですから首都圏でも家庭菜園をする場合には大変でしょうがなるべく深く掘り込むようにしてください。