福島に放射線の測定(空間線量率)に行ってきました。時間的制約もあって主に郡山と福島第一原発とを結んだ直線の北側の地域について調べてきました。
結論から言いますとすでに知られているように放射能汚染は事故現場から同心円状に均一には広がっていません。もちろん事故原発から距離を取れば取るほど安心ですがそれほど簡単な話ではありませんから注意が肝心です。
文部科学省放射線量等分布マップ(インターネット公開)に表示されているように地域特異的な汚染状況がありますので参考にするとよいと思います。
私の印象としてはこれまでの文科省等の測定結果との大きな相違はありません。ただ気になるのが放射性物質コバルト60による汚染が疑われることです。コバルトは骨や脳に蓄積しやすくて強い放射線を発生します。
問題は、飛んできた放射線がどのような放射性物質からのものなのかを特定できる測定器としては、私が使用しているi-FKR508及び姉妹器i-FKR254しか世界広しといえども存在しないということです。私だけでデータ分析するのは荷が重過ぎる問題ですが、優秀な放射線測定器i-FKRシリーズを使用しない限り確認の方法がないのですから厄介です。
もしコバルト60による汚染が事実であれば福島原発事故による放射能汚染はセシウム汚染以上の新しい深刻な問題を抱えることになるかもしれません。土壌を含めたもう少し詳細な分析をして、コバルト汚染が確実であれば発表には現役の学者の力を借りたいと思っています。
何とか私の間違いであることを祈るばかりです。