テレビなどのCMで有名ながん保険がなぜ60歳や70歳でも加入できるのか。普通に考えれば不思議です。がんの年齢別死亡率(人口10万対)は男女とも40歳以降になると急激に上昇することを私たちは経験的に知っているからです。
しかし甘い誘い文句のビジネスにもそれなりの根拠があります。そこで見方を変えて年齢別がん罹患リスク(がんと診断される確率)を見てみますと、私たちが考えているものとはまったく違ったイメージが描き出されることに気が付きます。
がん罹患リスク(男性の場合)
現在の年齢 80歳まで 生涯
40歳 16% 26%
50歳 16% 27%
60歳 15% 26%
70歳 11% 23%
80歳 17%
※このリスクは女性の場合も同じ傾向です。興味があれば独立行政法人がん研究センターがん対策情報センターの統計をインターネットで参照してみてください。
さて上記の表を見れば一目瞭然です。40歳以上のどの年齢層を取ってもがん罹患リスクはほとんど変わらないどころか、むしろ高年齢層ほどがんと診断される確率は小さくなっています。
これが80歳でも加入できるがん保険が儲かる根拠なのです。なぜ年取ってくるとがんになりにくくなるかはいつか説明しましょう。