全国の市町村が膨張し続ける財政支出の負担に悲鳴を上げています。日本の市町村には基本的な収入である固定資産税、市町村民税、たばこ税などからの収入では財政支出の半分も賄えていないところがたくさんあります。
結局こうした赤字分はどのような展望のもとでどのように処理されているのかよく分かりません。ある財政の専門家に質問してみても実体をしっかり把握できていないようです。一部の行政の中枢部の人たちしか分からないという話でした。
日本の財政には特別会計という闇の財布があります。これには国会議員といえども簡単には手を突っ込むことはできませんし、仕組みが複雑すぎて説明されても理解不能でしょう。悪く言えば特別会計は仲間内でやりたい放題になっている可能性があります。会計処理に困ったら特別会計に回せば簡単に闇に葬ることができるからです。
こんな状況ですから日本が国と地方自治体を合わせて1000兆円を超えるであろう借金を抱えていても何の不思議もありません。
昨日ハローワークに提出する一通の住民票を取りに行きましたら誰も来ない市の出張所には6人の係員が詰めておりました。住民票一通の交付のために分業で4人が流れ作業で対応してくれました。一日に何人申請に来るのか分かりませんがお役人の感覚に驚きました。
学生の就職相談をしていてもよく出てくるのが公務員になりたいという希望です。なぜかと聞くと生活が安定しているからだと答えてくれます。国や地方自治体は破綻しないという楽観が染みついているからでしょうが、私たちはそろそろ行政への甘えを捨てて財政問題を自分たちの身になって考えなければならない時期に来ているように思われてなりません。