賃貸契約における敷金は退出時にいろいろとおかしな理由を付けられて返金されないのが日本の悪い慣習です。家主の強欲というか恥ずべき悪習と言わざるを得ません。
敷金とは関係ありませんが私には苦い経験があります。かつてドイツの民宿で缶詰を開けた時に中身が飛び散ってしまい真新しい壁紙を汚したことがありました。正直に話して許してもらいましたが宿の女将の苦り切った表情は今でも忘れません。
かつて大地主が建てたアパートに入居した時は公的資金の融資の縛りから礼金はありませんでした。しかし退去時にはごっそりと礼金代わりに敷金を取られました。家主の巧妙なやり方に口惜しさのみが残りましたが、当時は対抗策が分からず泣き寝入りで終わりました。
さて今回の私の経験したケースは契約にある現状回復の解釈から出たトラブルです。入居時にプロの清掃も新規内装もない汚いままで入居する代わりに敷金だけにしてもらいましたが、退去時には自分で付けた照明器具を含めて一切の新規内装費の半分の負担を請求されました。
こういう理不尽な請求には断固として対抗しないと敷金を理由なく巻き上げられる現状を変えることはできません。困ったときには東京都庁に賃貸ホットラインがありますので相談してみるのもいいでしょう。