近所に住むお年寄りが独居生活が不安になってきてある老人ホームを見学に行きました。
施設は清潔で広々としていていただいた昼食も文句なく美味しかったようで上々の評判でした。しかし、いろいろなことが話題に上がってくると入居者の間で会話がまったくないという話が出てきました。
高額な入居金が必要な老人ホームでは山手式の都会生活に慣れ親しんだ人が多いはずです。隣近所との接触を避けて気ままな生活を送ってきた人たちがそのままの生活スタイルを老人ホームに持ちこんできても不思議ではありません。
私には100人近い入居者のいる疑似社会で会話がないというのは異様です。入居者間にコミュニケーションのない生活の先にあるのはきっと認知症の急速な進行でしょう。認知症が進んで要介護度が上がれば施設の収入は増えますがスタッフへの介護の負担も増大します。
それに老人ホームはホテルと違って単なる宿泊施設ではありません。難しいことではありますが、入居するお年寄りの認知症が進まないように会話のある潤いに満ちた入居生活を演出する配慮が施設には求められます。