海の向こうのアメリカではアメリカンフットボール界でもケガ防止のためにルール改正が議論されているようです。季節がら春のセンバツ高校野球大会でケガについて考えてみたいと思います。
春のセンバツ高校野球大会は私立の浦和学院の優勝で幕を閉じました。まずは優勝校に敬意を表したいと思います。特に浦和学院の強力打線の威力は野球の原点を見ているようで圧巻でした。
ただここで気になるのが相も変らぬ投手の連投です。結局は優秀な投手は無理をしてでも連投せざるを得ません。済美の右腕安楽投手は決勝までの4試合で663球をひとりで投げ抜きました。体力的にはもはや限界域に達していたと思われ、あの強力打線の浦和学院を前にしては勝負は試合前に決していたとも言えます。
ここできっと反論があるはずです。浦和学院の左腕小島投手も同じだろと言われるでしょう。確かに決勝戦までに小島投手も33回を投げていますから数字だけを見れば条件は同じです。
しかし、以下に済美と浦和学院の成績を表にしてみます。
済美 浦和学院
3/24 --- 4-0
3/25 --- ---
3/26 4-3 ---
3/29 --- 11-1
3/30 4-1 ---
3/31 --- 10-0
4/1 6-3 ---
4/2 3-2 5-1
4/3 1-17
この表を見れば済美の不利は一目瞭然です。 浦和学院は初戦を除いて強力打線を背景に比較的順調に準決勝を通過して決勝にコマを進めました。一方で済美は日程が比較的詰まっているうえにかなりの接戦を勝ち上がってきました。済美の投手には浦和学院と比較するとかなり過酷な負担であったと思われます。
これも実力のうちと言ってしまえばそれまでですが、こうした弊害を最小限に抑えるために高校野球に連投禁止と投球制限の導入が検討されることを私は期待します。