週刊誌には今年の日経平均株価4万円などの見出しが躍っていますが、投資関連雑誌では18,000円前後を予想する人たちが多数派のようです。
株の魅力とは、値上がりが期待できる、配当金が高い、下落リスクが小さくて資産価値があるなどでしょう。高値の予想はつきにくいものですが、配当金の善し悪しはいつでも分かります。つまり株価の上昇力は皮肉にも高値の予想がつかない間が一番強く、一方で高い配当金は株価下落への強い抵抗力を生むと考えることができます。
例えば具体的にNTTドコモ株をみてますと、安定した業績と健全な財務内容ながらも2012年11月15日には1,119円まで下落しました。これでは解散価値の約1,300円以下で割安感があり配当金は60円で5%を超える配当性向でした。その後はさすがに反転上昇に転じて現在は1,700円を超えてきました。
こうした視点で個別に株価をみるとユニクロにしてもソフトバンクにしてもかなり高値水準に来ていそうです。配当金は、ユニクロが43,000円で300円、ソフトバンクでは9,000円で40円ともはや配当性向からは株価の説明がつきません。日経平均を押し上げてきたこれら二つの代表株がバブル的な状態では18,000円の予想は常識的なところでしょう。
今年の株価上昇は理屈よりも思惑による動きが強くなり、昨年よりは上下動が激しくなるのではないでしょうか。株式投資はそろそろ気をつけたいところです。しかし、過剰な投機マネーはこれからどこにいくのでしょうか?