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2014年1月1日水曜日

お笑い芸人のいじめ芸考 下品と低俗について

 お笑い芸人のいじめ芸で、上位の者が下位の者をいじめて面白がるという構図に何の躊躇もないというのはとても怖い話です。また彼らの芸には、階層が固定化して構造的な上下関係を軸にして回っている日本社会の矛盾に挑戦しようとする意欲が微塵も感じられません。


 古典落語の世界では、脳みそが真四角に固まっている武士階級を嘲笑気味に見ている町人が、表面的には土下座もいとわないしぶとい存在として表現された作品があります。この庶民の心意気は一歩進んで反骨心と呼んでいいかもしれません。お笑い芸は、この庶民の反骨心を表現できてこそ下品さを逃れられるのだと思います。


 また、昨今のいじめ芸の醜い下品さだけではなくて、絶対的な上下関係は理不尽な搾取の構造を社会に定着させていくことに思いが及ばいない人たちが、いじめ芸に迎合して一緒になって面白がっている姿は低俗以外の何物でもありません。そういう意味では、昨日の大晦日のダウンタウン出演の番組(2013/12/31 テレビ朝日)は史上最低でした。


 私は低俗というのは直線的にエログロ暴力の世界に属する言葉ではないと思っています。本当の低俗とは、上位の者ないしはエスタブリシュメント(既成社会)への自らのへつらいを、無自覚無批判に生きる人間の属性であると信じています。この属性は社会の矛盾から目を背けさせ、反骨心を喪失させます。

 

 あるドイツの雑誌が日本のマスメディアはエスタブリシュメントの属員であると酷評しました。既成社会の搾取の構造を批判的にえぐり出すべきところ、日本のマスメディアはそういう自負も認識もないと言いたかったのでしょう。お笑い芸人の番組は、このような日本社会の低俗性を映し出しているようで嫌悪感さえ感じました。