先日の三鷹ストーカー事件ではネット交流が実際の交際に発展した後に破局が訪れて悲劇が襲うという構図でした。ネット交流の怖さの一端を象徴する出来事でした。
ネット交流は一対一の極めて密室性の高い閉鎖的かつ空想的空間にあり、場合によっては相手を所有・占有しようとする強い欲望にブレーキがかからなくなる危険性があります。メールの交換でも一日に何十回もメッセージが入り、すぐに返事をしないと満足しない人もいると聞いたことがありますが、まさに異常な所有欲としか言いようがありません。
相手を所有してひとり占めにしたい、相手が自分から離れていくことは絶対に許せない、そういう所有欲が結局は異常行動としてストーカー行為になって発現するのでしょうが、恐ろしいのは抑制のないネット交流の特性が現実の世界の交際にも引き継がれることです。
私はネット交流を知りませんが、何となく違和感があって参加する気になれないのは本能的にそういう危険性を感じ取っているからでしょうか。社会運動を広めていくには不可欠なツールなのでしょうが、個人的な男女交際においてはどうなんでしょうか。