小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

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2013年11月30日土曜日

ノーベル賞から日本の戦後教育を分析してみると

 ノーベル賞が人間の能力を測る最高の指標だとは思いませんが、少なくとも揺るぎない強固な信念と比類なき自己犠牲の精神そして独創的で卓越した業績という意味においては最高の評価法のひとつであることは否めません。そのノーベル賞を戦後に受賞した日本人はこれまでに自然科学系16人、人文・社会科学系3人の19人になります。


 自然科学系の受賞者の専門分野は圧倒的に理学部が多くて医学・薬学部はそれぞれ1人しかいません。今日の日本の教育に求められる最高のものが入試で最難関を突破した医学部進学者の学力として結晶化しているはずですが、それが皮肉にもノーベル賞との距離をますます遠ざけているとしたら、日本の戦後教育に関して何かが間違っていると考えられないでしょうか。


 その何かとは恐らく幼少時から非人間的な過度の競争を強いられる教育環境そのものである可能性があります。その理由は「競争社会をこえて」(Alfie Kohn著、ウニベルシタス 436)に詳しいのですが、簡単に言えば競争は私たちが考えるほどの成果を生まず、協力社会こそが大切であると言えそうだからです。


 中国でさえと言えば失礼かもしれませんが、中国政府は過度の競争社会の弊害に気付いて従来の英才教育型システムを放棄することをつい最近になって決定したようです。時代遅れの競争原理主義者が取り仕切る自民党政権ですが、その大きな過ちに早く気付いてくれることを願わざるを得ません。