小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

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2013年11月15日金曜日

国民医療費の重さに潰される

 国民医療費の増加に歯止めがかかりません。発表された2011年度は総額38.5兆円となり過去最高を更新したようです。一人当たり年間約30万円の負担と言えます。今日の医療は医療費が増加する一方で夜間診療や急患などの受け入れ先が不足して地域医療が崩壊しつつあるのが大きな問題点です。


 この問題は無床一般診療所(入院施設のない開業医)と有床一般診療所の設置数の年次推移を見るとよく分かります。下記に示すように昔は開業医の約40%が一時的な入院や夜間急患を受け入れて地域医療を支えていましたが、いまでは稀な存在になってしまいました。


                 昭和50年       平成21年

 無床一般診療所       4.2万          8.9万

 有床一般診療所       2.5万          1.1万



 無床一般診療所とはビル診ともいわれて診療時間は平日の日中だけで医師は夜間や週末は自宅に帰ってしまいます。こうしたビル診の急増の弊害は大病院などの勤務医の過重負担としても表われています。私の知る医師は大学病院からビル診に転身しましたが、大学病院時代とは比較にならないほど楽になったと本音を漏らしていました。それで年収はグンと増えるのですからビル診の開業医が急増するのも仕方ありません。


 開業医に地域の基幹病院の診療に協力してもらったり、先進国のように安定期にある慢性病の一般診療や訪問診療はある一定の資格を満たす看護師にも許されれば、きっと今日の地域医療の窮状は少しは改善されるはずです。それが実現できないのはやはり医療が過剰診療や過剰処方の味を覚えてしまったからなのかもしれません。