小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

  とうとうコーツIOC副委員長が来日して、これからはオリンピック開催への直接的圧力が強まりそうな気配です。  東京オリンピックが多数の病人も出そうな真夏に開催されるのはビジネスとしての都合からで巨額の放映権料を稼ぐためでもあります。  そんな開催してもお金、中止してもお金の五輪...

2013年11月29日金曜日

子どもを早くから比較するということの恐ろしさ

 またおかしな話が出てきました。小学6年と中学3年の生徒を対象に実施されている全国学力・学習状況調査の学校別成績を来年度から公表できることになりました。義務教育の子どもたちを一回限りの単純な学力テストで比較するという発想が世界の潮流からはすでに時代遅れですが、文科省はその時代遅れを追認するかのような決定をしました。


 日本人のノーベル賞受賞者に東大出は少数派であることからも分かるように、もともと人間は大学に入ってからでもいくらでも大きく変わるものです。残念なのは日本の暗記中心型の教育環境では中学卒業時の成績でほとんどその後の人生も決まったも同然であることです。つまり義務教育期間に育まれた現実感のない乾いた学力の限界性を高等教育が克服できていないという日本の教育の重大な欠陥をここに見ることができます。


 この問題は高級官僚を見るとよく分かります。官僚として出世するには東大を出なければ話になりません。しかしながら、文系でもっとも難関の東大法学部で本当に優秀で強い向上心のある人達は司法試験を目指すもので、彼らは偏差値的学力を問う公務員試験などはまったく眼中にありません。つまり東大出身の官僚は実は東大という看板を掲げて偏差値偏重の価値観という既存のレール上を爆走する定期列車に例えることもできそうです。


 そのような官僚がまだ無垢な子どもたちを単純な学力テストの結果で早々と偏差値的に色分けしようとしか思わないのは仕方がありません。しかし、そこに歯止めを掛けるべき立場にある教育委員会までもが文科省に迎合して良心の呵責を覚えていないとしたら、これはとても恐ろしいことではないでしょうか。