マスコミは2012年OECD学習到達度調査の結果について日本の子どもたちの学力が向上したと明るい報道をしていますが、日本の学習意欲の低さをハッキリとは伝えず平均値の魔術でごまかしているのはいただけません。
今回の調査だけではありませんが、一向に改善の兆しが見えないのは日本の子どものやる気の無さです。数学を勉強していて楽しいと思っている子どもは全体の30.8%と少なくて世界64か国中で54位です。一方でまったく自宅学習をしない人は30.2%に過ぎず世界64カ国中で良い方から8番目です。
この矛盾した様相は、数学の勉強は楽しくないけれども強制されて何とか高得点をキープしているという危うい現実があることを暗示しています。この辺りの改善策はむしろゆとり教育を展開して子どもの自主性を磨くことしかないのですが、文科省は結果を手っ取り早く出すことしか考えていないところが日本の教育の大きな問題点です。