便秘はなかなか不快なものです。便秘がちな体質やら環境の変化やらストレスやらで何日か続くとやりきれないものです。
便秘研究では便秘にもっとも関係が深いのは便の量だという報告があります。ですから肥満防止のためにカロリー制限で食べる食事量を減らすと便秘予防には逆効果となりかねません。
ならばどうしたらいいのでしょうか。カロリー制限と便秘予防は相反する健康対策ですから難しい話になります。良いヒントになるかどうか分かりませんが、私の場合にはやることを半分にしてゆっくりした時間を過ごすようにすることと食事を2日ほどサツマイモにすることです。
サツマイモは白飯よりもカロリーでおよそ20%少なくて食物繊維は逆に10倍あります。こんなところから体重増加もしないで便秘解消に役立ってくれるのでしょう。
かつては沖縄の農村部ではサツマイモが主食のように食されていたようです。それが便秘防止につながり、さらには長寿社会の実現に貢献していたのかもしれません。
ここで言いたいことは便秘と認知症の症状と密接な関係があるように思われることです。私の母は晩年に複数の老人施設でお世話になりました。最後にお世話になった老人保健施設では便秘を訴える母の便を毎日指でかき出してくださいました。
母の表情はこれで一変しました。その施設では非常に穏やかなものとなり認知症の症状もすっかり軽快しました。そんなわけで認知症には便秘は悪影響を与えると思っているのです。ただ便秘が治ったからなのか腸の働きが正常化したからなのかはわかりません。
便秘の対応には安易に薬が使用されがちですが、年寄りは薬が効きすぎてすぐに下痢を起こし〇〇チまみれになってしまいます。老人施設の評価に困ったときは便秘対策をどのように実践しているか聞いてみると判断の参考になります。
母が亡くなってもう何年も経ちましたが今でも感謝の念でいっぱいです。お世話になった老人保健施設のみなさん本当にありがとうございました。