落語にすっかりはまっています。私が落語に目覚めたのは数年前に『火焔太鼓』という話が入っているレコードを古道具屋で出来心から買って試しに聞いた瞬間でした。
落語にはうってつけのレコードというレトロかつアナログ録音手段から、こんなに臨場感のある時空が演出されようとは思ってもみませんでした。DVDを再生して見ているときよりも新鮮な映像の世界が、言葉だけで脳裏に展開されてくるのをまざまざと体験して電撃的なショックを味わいました。
落語家という語り部によって『言葉のちから』を駆使して巧みに描き出される物語の世界には、シンプルであるがゆえに、かえって聞き手なりに自分の人生経験を生かして自由に想像力を働かせられる奥深さがあります。この自由度の高さはとても心地よいものです。
落語の世界に足を踏み入れて『言葉のちから』を体感してみませんか。