これは北極で白クマさんたちがあばれると北極が揺れるという話ではありません。それに北極には海だけで陸地はありません。一方で南極には高さ2000メートルを超える氷の山が乗っかった大陸がありますが。
北極圏の夏季の氷の量の減少が激しくて、北極圏上空の大気の流れがこれまでのパターンから変化してしまい、今日の異常気象をもたらしているという話です。これは北極圏の大気が北極振動という現象によって特に冬季に大きな蛇行を起こして北半球の中緯度以上の地域に張り出してきて厳冬をもたらすというものです。
細かい理屈はいいですから例えばイソギンチャクの花のような触手が海中でゆらゆら揺れている様子を思い描いてください。北極振動とはあの触手の揺れが大きくなったり小さくなったりすることくらいに考えておいてかまいません。
今年の北日本地方の大雪はこの北極振動の結果と考えられます。このような異常気象はこれからも地球温暖化が進行するにつれてより頻繁に起こる可能性があります。
私はもう10年以上前から北極に白クマさんがいなくなったら人類の文明も崩壊すると講義で学生さんを脅していましたが、こんなに早くその予兆が始まるとは想像しておりませんでした。
皆さん、日ごろからエネルギーの節約に努めましょう。白クマさんが動物園にしかいなくなってしまう前に!そして白クマさんいなくならないでね。