月刊誌 Harvard Business Review の2012年10月号(30~31ページ)にハーヴァード ビジネス スクールの Gautam Mukunda 先生へのインタビュー記事が掲載されています。
Mukunda先生の政治、ビジネスそして軍隊の分野でのトップリーダー研究によれば、事の安定期には出世街道を登ってきたような経験者は能力を発揮するけれども、激しい変化の時期に及ぶと平均的な業績しか残さないようです。
トップリーダーを選ぶ立場からすると、常識的な視点から普通は無難に人選することになってしまいがちです。事をいわば門外漢に任せるということは、ハイリスク ハイリターンの危険を冒すということになりかねません。
しかし門外漢の強みは、経験の蓄積から築き上げることができる思考の枠組みをはるかに超えた、いわば異次元の発想力にあるようです。
いちかばちかの絶体絶命のピンチには、発想の転換をして常識では思いもよらない人材をトップリーダーにすえてみることもありなのでしょう。
ただ今日の教育界には、教育の力を過信して、若者の発想力や行動力を意図する一定の枠組み内に抑え込もうとする風潮が感じられます。
これでは危機に日本を救うトップリーダーは現れません。今日の日本の混乱状況が収まらないのは、こんなところにも理由があるのかもしれません。