小室圭さんをシッタベンレイ

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2014年4月8日火曜日

高田博厚 職業の貴賤の話

 私は高田博厚の著作や彫刻作品が大好きです。彼の彫刻作品をご覧になるには埼玉県東松山市高坂駅(東武東上線)の駅前通りにいらしてください。駅前から1キロほど続く目抜き通りの両側に数十体の作品が野外展示されています。


 一部の作品には鳥のフンがこびりついていましたので、彼に敬意を表する意味でそのフンを綺麗にふき取ってきました。寂しいことながら、日本を代表する名作群も今ではそんな状態で放置され忘れ去られています。


 さて著名な文筆家でもあった彼の著作に『パリの巷で』という小冊子があります。19世紀前半のパリの生活ぶりがつぶさに描き出されています。彼の権威にまとわりつかない自立した人柄を十分に推し量ることもできる代表作でもあります。


 この本で私がいちばん気に入っているのは「愛情」の章の一部分(190ページ)です。その内容は、貧乏時代の高田博厚の近くに住んでいた画家志望の貧しい青年の娼婦との悲し過ぎる別離の話です。


 もし男性がある娼婦が好きになったとしても、それは愛情の対象としてふさわしいのか悩んでしまうはずです。この難題に対する高田博厚なりの思いが、そこではとても軽妙な筆致でさらりと文学的かつ絵画的に表現されています。


 特に若い人が気にするのが職業の貴賤ですが、彼の著作を読んで自分の脳ミソから職業への偏見を追い払い、新鮮な気持ちで就活に臨んでください。これまで見えなかったいろいろな宝物があちこちに見つかるはずです。