小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

  とうとうコーツIOC副委員長が来日して、これからはオリンピック開催への直接的圧力が強まりそうな気配です。  東京オリンピックが多数の病人も出そうな真夏に開催されるのはビジネスとしての都合からで巨額の放映権料を稼ぐためでもあります。  そんな開催してもお金、中止してもお金の五輪...

2014年10月30日木曜日

酒飲み新記録樹立後に死亡

 フランスはパリのバーで行われた酒飲み競争で50代の男性が新記録を打ち立てたまではよかったものの、帰宅後に救急車で病院に運ばれて心臓発作で亡くなりました。


 人間の身体は飲んだアルコールを貯蔵しておくことはできません。また個人的にアルコールの分解能力は一定に決まっています。ですから、過剰摂取されたアルコールはそのまま体内をぐるぐるまわりしていろいろな悪さをします。


 大量飲酒で意識朦朧となってたとえ病院に運ばれても、体内のアルコール量を医学的に短時間で減らす方法はありません。今回のようなケースを救う有効な手立てはなかったはずです。深酒は自慢になりません。

笑い話 金庫番の役割

「先生は何も悪くありません。」

「すべてあなたがやったことだと。」

「そうです。一切指示されたことはありません。」

「じゃー、あなたが先生に指示していたんだ。」

2014年10月29日水曜日

今日の道徳教育の怖さ

 今日の日本の道徳教育は戦前の教育勅語の焼き直しのような内容のもので、とても現代社会に相応しいとは言えません。


 もとより教育勅語は明治時代から敗戦時まで国民の道徳規範の根源でした。天皇制を絶対視する皇国史観の鋳型から鋳造され、社会変革を許さない発展性のない強直した価値観が国民に強制されました。人間の尊厳は完全に無視されて個人は普通名詞化され、国民は臣民としてひとくくりにされて語られるしかありませんでした。


 当時の教育にスッポリと欠落していたのが人権教育でした。人権を認めるということは国民ひとりひとりが名前のある固有名詞で語られることを意味します。具体的な例で言えば、私は愛日長アマガエルであり、私なりの固有の価値観を持った人間としてアイデンティティを認められねばならないということです。


 このような視点が尊重されて個人がそれぞれに幸せになるためには、個人と社会と国家との間に存在する矛盾が調整される余地が準備されていなければならず、それは取りも直さず国家が社会の変革に寛容であるということが絶対条件です。


 こうした論理を理解する最も重要なキーワードが人権であり、私たちが認識すべきは人権の重要性です。戦前教育の最大の過ちは人権無視の社会で道徳ばかりがもてはやされたことと言えるでしょう。戦後教育は同じ過ちを再び繰り返していないでしょうか。教育者は意識的に人権教育を避けていないか胸に手を当てて考えてみてください。

2014年10月27日月曜日

今日の危険ドラッグの危うさ

 最近の危険ドラッグによる事件報道に触れると、従来からの薬物依存とは違った大変に忌々しい問題になりつつある感じがしてなりません。その理由を日本の歴史的な背景に触れながら説明したいと思います。


 薬物で代表的なものは麻薬です。その中でも阿片は中東地域では古代から知られていて吸煙されていました。お隣の中国で依存症を起こす吸煙が始まったのは17世紀中葉頃だったと言われます。日本では薬の原料として江戸時代の和薬種六箇条(1722)に記され、幕府の監視の下で正式に国内流通することになりました。


 明治政府は阿片流入による社会の混乱から西欧先進国の植民地化するのを警戒して特に阿片吸煙を厳しく取り締まりました。まず阿片の国家管理を従来より一層強化するとともに不正販売は死罪に処することにしました。一方で輸入を減らすために国内増産にあの手この手を尽くしましたが結局は生産量は停滞しました。


 明治政府の目論見は見事に外れ、阿片の国内大増産政策は失敗に終わりました。おかげで阿片の横流しの起きる余地はなくて、不幸中の幸いというか国家管理の水漏れを防ぐことになりました。そして大正・昭和の戦争時代となると阿片は軍部の厳しい管理統制下に置かれて不正流通の余地はありませんでした。こうして日本国内で阿片禍は起こりませんでした。


 しかしながら、危険ドラッグについては製造拠点の把握は難しくて野放し状態にあり、販売にはインターネットが利用されて統制が難しく、すべてが後追いの対策になってしまいます。こうして終わりのないモグラたたき状態となり、危険ドラッグの流通量は増え続けることになるでしょう。厳罰で対処するしかないのかもしれません。

お手伝いさんと家庭教育

 お手伝いさんが家にいて何でもしてもらえるのは必ずしも教育上は悪いこととは言えなさそうです。私の知るある家庭では、奥様に付いていつも二人のお手伝いさんが働いていますが、お子さんはみな立派に成長して活躍しています。


 一方で両親が共に高収入で非常に多忙なため、家のことはすべてお手伝いさん任せの家庭があります。お手伝いさんはまさに使用人で人格のない奴隷のように扱われています。家族間の接触は希薄で会話も団らんもありませんから、二人のお子さんは何をするにもお金を与えられるだけで育ってきました。結局は人を見下す習慣と荒いお金使いが身についてしまいました。


 私はこうしたケースに長らく接して感じたのは、子どもが家庭内であからさまな差別意識のある環境で育つと、子どももそういう見方が自然に身に沁みついて人間を差別的にしか見られない人間になるということです。大人は心したいものです。

2014年10月23日木曜日

セクハラは万死に値する

 セクハラといえば通常は男性が女性に対して行う性的暴力行為であり、嫌がらせの域を超えた犯罪です。特に学校はその特性から無言のうちに上下関係が生じやすい空間と言え、中でも大学では教員の地位は権威の根拠ですから、案外セクハラの危険度は高いといえます。

 学生の立場からすると、教員の指導は本来ならば職業的誠意そのもののはずですが、そこにセクハラ行為の意図が含まれていたとしても、なかなかはっきりとした実体として見えてこないかぎりは告発も拒否もできません。つまり学生は自衛手段の施しようがないのですから、教員は重大な義務を負っていることを肝に銘じなければなりません。

2014年10月22日水曜日

日本ハム 大谷選手が年俸1億円突破か

 二刀流で活躍するに本ハム大谷翔平選手は、投手では11勝し、打者としても一流の結果を残して無事に今シーズンを終えました。日本シリーズには進めませんでしたが、クライマックスシリーズでは2試合に登板して奮闘しました。


 私は二刀流は選手生命を短くするという考えから反対でしたが、他の選手の倍くらいの練習量をこなして負担の重さをものともせずに今シーズンを乗り切ってしまいました。しかし、流石にクライマックスシリーズ第五戦の登板では前日の野手出場の疲労からか調子は良くありませんでした。この事実をみるとやはり二刀流の負担は重すぎるような気がしてなりません。


 ただ、大谷選手はどちらかと言えば投手を主にして野手としては従の役割を与えられながら起用されていますから、私が想像した両方に目いっぱいではないところに監督の深い配慮がうかがえます。私が疑問視していた二刀流から次第に打者専業にシフトしていくのも一つのやり方かと思います。来シーズンは年俸1億円突破で一流選手の仲間入りです。

松島元法相のうちわ騒動から

 松島みどり議員が選挙区で政策資料として配った‘うちわ’が公職選挙法違反に該当するのではないかと国会で議論が沸騰しています。国民としてはつまらないことを話している暇があったら景気対策でも考えて欲しいところですが、この話はこのまま終わりにしてはなりません。


 うちわと言われても財産的価値はないから問題ないだろうというのが松島議員の主張のようです。また、他にもやはりうちわを配布した国会議員もいるようですから、こんなことで自分だけが辞任に追い込まれるのは納得しかねるという気持ちもあるのでしょう。このあたりまではよくわかります。


 しかし、日本は法治国家です。法務大臣は法務行政面でのトップの地位にあり、法に対して最高の責任を背負っています。また法は私たち一般人の常識を代弁するものですから、私たちがどう見てもうちわにしか見えないとしたら、やはりうちわとしてこの話は進めるしかありません。そして松島議員は潔く審判を仰ぐしかないのではないでしょうか。


 今回のうちわ騒動で見えてくるのは、国家の要職にある人たちの潔悪さです。せっかく権力の座に就いたのにこんな話で失職してたまるかという執念も分からないわけではありません。しかしです。こうした問題で大切なのはむしろ結論に至るプロセスであり、当事者がどこまで真摯に対応するかが問われていることを私たちは見逃してはなりません。

2014年10月21日火曜日

プロ野球 脱水で倒れる練習なんてありですか

 楽天二軍キャンプでノック練習中に選手が倒れて心臓マッサージを受けたそうです。プロ野球の世界でこんなことが起きたとは信じたくありません。原因が脱水というのですからなおさら驚きです。


 私は大学のスポーツクラブの責任者を長年務めています。私たち指導者が最も恐れるのは選手の負傷と健康障害です。アマスポーツでは勝負も確かに大切ですが、選手の安全なくしてはいかなる勝利も喜びの源にはなりません。


 一方でプロスポーツはビジネスですから勝負最優先であることは否定しませんが、プロならばアマの手本になるような最高のプレーはもちろんのこと、最高のチームマネジメントを見せてもらいたいものです。今回の楽天の話は余りにもお粗末すぎます。来年の楽天は大丈夫かな。

2014年10月20日月曜日

会話が溢れる街づくり

  おもてなしとサービスはまったく違います。サービスはマニュアル化して均一な商品にすることが出来ますが、おもてなしはマニュアル化できません。例えば友人を自宅に招いて歓待するのはおもてなしになりますが、サービスではありません。


 私の家の近くにはお金持ち用のスーパー、普通のスーパー、低価格が売り物のスーパーといわばワンセット揃っています。私は買う品物によって3種類のスーパーを使い分けています。例えば野菜を購入する時には安売りスーパーに行きます。今日はそこでピーマンが詰め放題で100円でした。見栄を張って余裕をもって差し出しところ、もっと詰められますよ!と若いレジ係の女性に優しく言われて嬉しくなり、もう二ついただいてしまいました。


 お金持ちご用達のスーパーではレジ係は礼儀正しく厳しく訓練されているのか絶対にこういう思いがけない会話による触れ合いは期待できません。すきのないサービスが徹底されていて個人的な無駄口は一切禁止されているのでしょう。まさに立派なサービスの典型ですが、レジ係の人柄が見えない没個性的な対応には冷たさがあります。

 

 どちらが良いのか分かりませんが、日常の生活で買い物をしてもレジではお金のやり取りだけでまったく会話がないのも寂しいことです。お年寄りが出歩くきっかけになるような買い物が楽しくなる会話が溢れる街つくりが望まれます。

2014年10月19日日曜日

飲むコラーゲン販売に?

 新聞の折り込み広告に飲むコラーゲンの宣伝が入ってきました。コラーゲンはタンパク質ですから、いくら飲んでも直接的には体内のコラーゲンの補給には繋がりません。


 会社はとても注意深くて、お肌との関係を曖昧にして「毎日にハリがでます」などと奇妙な表現になっています。どちらにしても広告の高純度コラーゲンを飲もうが、高級な牛肉を食べようが、人間の身体はまったく区別してくれません。

 

 ここで大切なのは食べた食物中のタンパク質に含まれる20種類のアミノ酸の割合(アミノ酸スコア)です。こうしたことを知らない人たちの無知に乗じてコラーゲンを売り込もうなんて詐欺まがいの商法といえないでしょうか。

2014年10月18日土曜日

白地に赤の日の丸っておかしくない?

 私は見えているつもりでも実際には見えていないことをテーマにして講義をする時には、いつも美空ひばりさんの「真っ赤な太陽」をスマホを使って聴いてもらってから始めます。


 日本ではこどもたちは何の躊躇もなく太陽を赤く描きます。もし太陽が高く真南に達したときに真っ赤に燃えていたら、世紀末ではないかと大騒ぎになるはずです。そうしてみると日の丸が赤いのもおかしなことですが、どうして白地に赤なのかまったく疑問が持たれることはありません。


 このように私たちが見ているものは案外当てにならないことを自覚することが大学生の資質として大切だと思い、授業中ですが美空ひばりさんにご登場願っている次第です。

受験生のみなさんへ

 大学の学園祭シーズンになりました。学園祭は本来ならば勉学の成果をグループでまとめて発表する場所のはずですが、現実には日頃に溜まった青春のエネルギーを発散してうっぷんを晴らすお祭りになっています。


 催し事でもっとも目立つのが食べ物を提供する模擬店で、次がバンド演奏会やミスコンとなり、残りはグループ発表が少々というコンテンツになっています。自分たちの主張をまとめてアピールするという自主性・積極性が感じられないのは、やはりキャンパスの教育力に問題があるのではないでしょうか。

 受験生やその両親にとってはよそ行きの厚化粧のようなオープンキャンパスよりは、学生さんの生きた様子を知るためにはとても良い機会だと思いますから、是非とも志望校の学園祭に足を運んでみてください。

2014年10月17日金曜日

日本観光の魅力は何だろうか

 京都がある旅行雑誌に世界一の観光都市に選ばれました。評価の根拠は、京都の街の清潔さ、治安の良さ、寺社や名所が多いというところのようです。日常生活に密着した落ち着いた古い佇まいが残る京都の面目躍如といったところでしょう。京都には毎年5000万人以上(宿泊者数1300万人)の観光客が訪れますが、残念ながら外国人は100万人を少し超える程度です。


 世界の観光都市パリには毎年1550万人以上の外国人観光客が訪れます。パリの人気スポットは、ノートルダム寺院、サクレクール寺院、エッフェル塔、ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿、ポンピドゥー芸術センターなどです。レピーター率は98%です。一方で東京の外国人観光客数は556万人です。レピーター率は45%くらいでしょう。人気スポットは新宿、渋谷、銀座、東京・丸の内、浅草、秋葉原といった繁華街が上位です。


  こうしてみると外国人観光客にとっての日本の魅力とは、日本の名所・旧跡などという前に、まずは身の危険を感じずにどこでも気楽に歩き回れる安全で清潔な街の存在であり、そこに適当に東洋的異国情緒があるというところでしょうか。

2014年10月16日木曜日

米研究チーム お酒のがぶ飲みは心臓によくない

 朝日新聞電子版によりますとお酒の弱い人は心臓疾患にもかかりやすいことを米スタンフォード大学の研究チームが明らかにしたようです。お酒が強くてもがぶ飲みすれば、お酒に弱い人と同じ肉体的負担になることは当然ですから、深酒は心臓に良くないのは明白です。


 お酒に弱い人も強い人も、がぶ飲みを何回も繰り返しているうちに、心臓へのダメージは不可逆的なものとなります。そうしたことが今回の米チームによってやっと明らかにされたということでしょう。とにかく禁酒とは言いませんが節酒に努めましょう。8月31日のブログも参考になさってください。

2014年10月15日水曜日

猫は立派なハンターです

 私たち人間はヘビやムカデやトカゲに遭遇すると恐怖に慄きますが、よく考えてみると彼らにしても安住の地を突然に脅かされる恐怖感の程は人間以上かもしれません。


 こうした場合に興味深いのは私たちを見たニシキヘビやトカゲやムカデは一目散に逃げ出します。一方でマムシは私たちを毒牙でやっつけよう攻撃姿勢を見せながら退散します。恐らく彼らは猫を見ると外敵として同じ反応をするはずですから、猫の生息地にはヘビやトカゲやムカデは住み着かなくなります。ちなみに私は真夏でも竹藪の中に猫の餌やりで入り込みますが、一度もヘビなどに遭遇したことはありません。


 我が家には二匹の猫がいます。両者はまったく性格が違い、一匹は昆虫系のゴキブリ・クモハンターで、もう一匹は長いもの系のムカデ・ヘビハンターです。長いもの系の方は深夜でも物音を聞きつけると突然ムックリ起き出してムカデを取り押さえてくれます。ヘビやムカデやクモの嫌いな人には猫の飼育をお勧めします。

2014年10月14日火曜日

ベンツとポルシェ

 ドイツでは高級車のベンツやポルシェのプラグインハイブリッド車が議論の的になっています。こうした超高級車でもモーターだけで30㌔走行できる性能があれば、電気自動車としての特典が得られることが問題視されていようです。


 プラグインハイブリッドのベンツS500は400馬力超で5.2秒で時速100㌔に達するモンスターマシンです。こうしたガソリン食いのスーパーカーでも電気自動車の枠内に認定されると、バスレーンを走行できたり、公共の駐車場が無料になったりすることに対して反発が広がっているのです。


 本来ならば環境対策の推進のための飴のはずであった各種特典を逆手に取ったようなスーパーカー商法はあまりスーパーではありません。

2014年10月13日月曜日

インターネットオークションの落とし穴

 私は美術品が大好きですのでインターネットのオークションで絵画鑑賞をしています。出品に応札することもありますが、詐欺まがいの出品者には注意が必要です。


 絵画の真贋の判断はインターネットの場合にはすべての運を天に任せるしかありません。オークション主催者は規制をしていますが、結局はいたちごっこであまり効果は望めません。例えば商売仲間同士で入札を繰り返して値を吊り上げたり、仲間に高値で落札させておいてキャンセルされたといって二番手の人に購入を迫る手口もあります。


 インターネット用語では、「真筆保証」と「肉筆保証」の違いくらいは理解しておく必要があります。「真筆」とは作者が判明していて作品が本物と‘思われる’ものという意味です。「肉筆保証」というのは印刷ではないという意味でしかなくて、作者の作品であることを保証しておりません。


 こんなわけでインターネットオークションにはいろいろな落とし穴があって、軽い気持ちで応札すると痛い目にあいそうですが、それでも楽しみが尽きないのは、そこには手軽さがあるからといえそうです。

2014年10月12日日曜日

笑い話 褒め言葉の功罪

「あれっ?カツラかぶったの?」

「そうですけど...」

「凄く立派だね。よく似合ってるよー。」

「気にしてるのに、そんな露骨な褒め方はないだろ!」

幸福へのお釣りに感謝しよう

 喜びや悲しみの感情を持つのは人間の特権です。私たちは嬉しければ自然に笑みを浮かべ、悲しければやはり自然に涙をこぼします。また人間は死の観念を持つことができるゆえに時間という制限を認識して生きることが出来ます。


 例えばネコは死期が近づくと水や食べ物をほとんど口にしようとしないでジッと物陰に身を潜めています。恐らくネコには死の観念はないでしょうから、これは本能的な行動に過ぎないと思われます。体調が悪くて辛く苦しい時は、動けば回復が遅れること、また自分を狙う敵の動物にも見つかりやすいことを遺伝子は理解しているのでしょう。


 人間は死の観念を持つがゆえに、恐ろしい死の訪れを認識すると肉体的に苦しければ悶え、痛ければ呻いて苦痛を感情的に和らげようとします。ネコも最期が近づけば肉体的に辛く苦しいはずですが、近づく死は分からないために声も出さずにじっと臥して身を隠して回復を待ちます。


 良く考えてみると、こうした死の観念や笑いや涙での感情表現を持ったがゆえに人間は豊かな人生を送ることができるとも考えられます。ですから最期を迎えて悶え苦しむのは、これまでに授かった幸福へのお釣りのお返しと考えれば少しは苦痛は和らぐのではないでしょうか。

2014年10月10日金曜日

アスベスト(石綿)の恐ろしさ

 最高裁第一小法廷は大阪・泉南地域のアスベスト禍訴訟では、排気装置の設置義務違反を認めて国に賠償責任を課する判決を下しました。地裁から高裁そして最高裁と訴訟が進むうちに、国や企業に有利な判決が下されるというのが私の印象ですから、今回の判決には驚きました。


 アスベストによる肺がんや中皮腫などの健康被害の危険性についてはすでに1950年代に科学的に確認されていました。これを受けて遅くとも1960年代には各種予防対策が整備されるべきでしたが、残念ながら1980年代になるまで法的にも医学的にも有効な対策は始まりませんでした。


 私たちにとっては、小学校などの実験室で使用したアルコールランプの上に置く金網に塗られた白い漆喰様の石綿が身近な存在でした。最も危険な粉じんとなって飛散しやすい吹き付け材は1975年まで大量に製造されていました。この吹き付け石綿はビルの天井や屋根下そして鉄骨柱などに安価で長寿命で豊富な断熱材として広範囲に使用されました。


 アスベストは非常に危険なサイレントキラーのひとつで、呼吸器に入り込んだら30年以上経過してから肺がんなどの発生を引き起こします。いわゆる肺がんの一種ともいえる中皮腫は、アスベストに特異的で早期発見が難しいうえに有効な治療法もありません。


 特に造船所で働いていたり近くに生活していた人たち、アスベスト断熱材吹き付け職人、アスベスト含有の建材製造に携わっていた人たちなど、職業上でアスベストを身近に扱っていた人たちやその家族は、是非とも毎年健康診断を受けて経過観察を怠らないようにしてください。

朝ごはんのすすめ 朝食100円!

 私たちの学食では毎朝8時から9時30分まで100円で朝食を取ることができます。丼ごはん、みそ汁、ミニサラダ、ハンバーグと白身魚フライにほうじ茶が付いています。学生さんが規則正しく生活できるように、早寝早起き運動の一環として行われている‘朝ごはん’のすすめです。


 朝食を抜くと脳がエネルギー不足を起こすというキャッチコピーがあります。脳はエネルギーを蓄えられず、血液で運ばれてくる糖分をもらわなければなりません。だから朝食でしっかりエネルギー補給をしないと脳は働けなくなるという解釈です。でも待ってください。肉体は生存のために最大の適応をしているはずですから、1日や2日の絶食で脳がエンストを起こすはずはありません。


 週末断食という健康法があります。金曜日の夕食から日曜日まで朝昼晩の食事を約200キロカロリーに制限して週末を過ごそうというものです。このようなプチ断食で頭が働かなくなったという話は聞いたことがありません。また高僧の長期にわたる断食でも脳がエンストを起こすなどということはなさそうです。


 こう考えてくると、朝食は規則正しい生活のための一日で一番大切な儀式のようなものだといえそうです。この忙しい現代生活のもとでは家族で揃って朝食を摂るのは難しいはずですが、週末だけでも一緒に食べて家庭の大切な日常を確かめたいものです。

2014年10月9日木曜日

マクドナルドは立ち直れるか

 日本マクドナルドは平成14年12月期の連結業績予想で純損益が170億円になることを発表しました。これほどの業績低迷を予想した人は少なかったはずです。今日の若者に嫌中・嫌韓意識が強い環境の中で中国の鶏肉問題が発生して、悪影響が増幅された結果でしょう。


 マクドナルドは1971年7月に銀座に第一号店が開店してからは破竹の出店ラッシュが続きました。箸を使わないで手に持ってそのままかぶりつく西欧スタイルが受け入れられて、どこの駅に降り立っても必ずマックの看板が見つかるほどの駅前の原風景になりました。


 もう30年程前になりますが、私はイタリアのマクドナルド第一号店がローマに開店するのを偶然にも目撃しました。日本のマクドナルド店とは趣の違ったヨーロッパ調のシックな内装とサラダなども提供する斬新なメニューにヨーロッパ進出への意気込みを感じました。


 ハンバーガーがジャンクフードの代名詞のように言われながらもマクドナルドにはナウいイメージしかありませんでした。いつ頃からマイナスイメージが付きまとうようになったのか定かではありませんが、このまま衰退の一途を辿っていくのか気になるところです。

2014年10月8日水曜日

根性だけでは勝てない

 東京オリンピックが開催されてから50年が経ちました。日本のスポーツ界は根性だけの猛練習で大会に臨み、大松監督率いる女子バレーボールでは金メダルを獲得しました。国民はこれで熱狂の渦に包まれました。一方で毎日1万メートル以上の距離を超える地獄の猛練習をしながらも、水泳では男子競泳800メートルの銅メダルが最高でした。


 バレーボールは技術と体力の戦いです。水泳もやはり技術と体力の勝負ですが、さらに加えて水の抵抗との戦いでもあります。水着の素材ひとつでまったく別世界のスピードの泳ぎになるくらいですから、水に対して優しく泳ぐことも考えなければなりません。そこに当時の水泳界の指導者は思いが及ばなかったのです。

 

 太平洋戦争もやはり根性論で片づけようとして多くの国民の命と生活を犠牲にしてしまいました。私たちは案外根性論に同調しがちですが、根性一本やりの話には気を付けたいです。

2014年10月7日火曜日

自由の翼

 香港の2017年行政長官選挙の政府方針に反発した学生たちが活発な抗議デモを繰り広げました。日本の1960年代に見られたような光景は深刻な事態ながら、学生運動の盛んな時代に育った私は懐かしさを感じます。日本の大学では立て看板さえ見なくなりました。


 香港の大学生はほとんどが英語と中国語のバイリンガル環境で育っているはずで、彼らの英語能力からすれば大学卒業後はグローバル企業や欧米に渡って職を得ることは難しいことではないでしょう。香港の幼少時からの充実した英語教育はイギリス統治下にあったのですから当然と言えば当然です。


 一方で日本では、日本人としてのアイデンティティーの確立が危ぶまれるなどと主張して、小学生からの英語教育に反対する語学の専門家や教育者などは少なくありません。しかし、バイリンガル、トリリンガルの言語環境で育っても何の支障も出ていない事例は世界にはいくらでもあります。問題は予算をケチって英語教育に必要なバイリンガル環境を整備しないことにあります。


 今日の日本ではどんなに優秀な学生さんでも英語力がなければ周りに気を使いながら無難に生きていくしかありません。デモに参加して警察にマークされようものなら出世競争で不利になりかねません。他方で香港の学生さんが学生運動に抑制がないのは、社会の民主化が切実な問題であるとともに、グローバルに生きられる英語力があるからではないでしょうか。


 とにかく英語力を身に付けることは、世界に羽ばたいて生きていくための大切な‘自由の翼’を持つことになるのではないかと、香港の学生デモを見て感じました。

2014年10月6日月曜日

パリ凱旋門賞

 先日の日曜日に日本を代表する3頭の駿馬が凱旋門賞レースに出走しました。日本では圧倒的な強さを見せるのに、結局は最高でも6着という結果に終わりました。

 

 日本の馬が不本意なレースしかできなかったのは、90年の歴史上でヨーロッパ調教馬以外は一度も勝利したことのないレースの伝統の壁を甘く見たからかもしれません。フランスは世界に冠たる凱旋門賞レースの歴史を死に物狂いで守ろうとしたのか、レース前日にわざわざ9頭の出走登録をしました。

 

 これらの馬が出走すれば、日本馬の前を走って敢えて厚い壁を作ってくるであろうことは想像に難くないのですが、日本馬は事前にお互いに助け合う戦略を練ろうとはしませんでした。結局はみな日本と同じレースの展開を選んで惨敗しました。


 3頭とも今を時めくサンデーサイレンスを親に持つ世界的な名馬の誉れ高き駿馬です。1頭が先行逃げ切り、次の1頭が好位差し、そして3頭目が追い込みという三者三様のレース展開で臨んでいたら圧倒的な脚力で2連覇したトレブにひと泡吹かせていたかもしれません。日本人的な消極さが残念で仕方がありません。

学歴社会の功罪

 学歴社会というと聞こえは悪いですが、悪いことばかりではありません。家庭がたとえ貧困であっても、階層が低くても、いわゆる有名な学校を出ていれば学歴に見合った出世チャンスを得られるからです。しかし、現代社会ではもはやそうはいきません。


 例えば政治家の世界では能力や学歴は国会議員や総理大臣になる有力根拠にはなりません。重要なのは世襲です。ちなみに政治家の世襲率を衆院議員(480人、2009年)でみると全体では33.8%だそうで、政党別では自民党40.8%、民主党23.0%、公明党6.5%のようです。


 歴代の内閣総理大臣をバブル崩壊後の1990年以降でみてみますと、政界とは無縁の家庭環境から首相のポストに着いたのは15名中5名しかいません。このように特定の地縁血縁関係がしっかりと日本の既得権益を囲い込んでいるのですから、とても構造改革などは期待できそうにはありません。

2014年10月5日日曜日

ネコからの感謝状

 今日もキャンパスに住み着いたネコたちは何事もなく平和に生活しています。太っちょの黒猫クマモンは正門から本館に通じる坂の中腹で一日中寝そべっていて通行の邪魔なのに悪びれる様子は全くありません。行き交う学生さんが次々にケータイカメラを向けると、マツコ・デラックスも顔負けの腹出しポーズを取って自慢げです。


 そのほかのネコたちもそれぞれにテリトリーを確保して、ひなたぼっこをしながら学生さんたちを眺めている風景は穏やかそのものです。学生さんにはネコが嫌いな人も少なくないでしょうが、ネコたちがこれまで一度も悪戯やいじめを受けたことがないのは私たちのキャンパスの誇りです。

400年の工事と400年の知恵

 当初の予算1000億円が3000億円になりそうなのが新国立競技場の建設費です。八ツ場ダムの例を見ても、決めたら止められないのと予算の見積もりが甘過ぎるのが公共事業の特徴です。


 現在推進されている江戸川区のスーパー堤防の計画は400年後の完成です。これは海面上昇や異常気象の影響、そして首都直下型地震による地盤沈下を充分に考慮していませんから、無用の長物になる可能性は極めて大きいでしょう。そのうえにスーパー堤防は完成しなければただの瓦礫の山に過ぎず、何の役にも立ちません。


 こんな馬鹿げた計画が公共事業として真面目に推進されていることが不思議ですが、では未曾有の集中豪雨が来たらどうするかと言われると答えられません。しかし、私たちが世代をつないで考えたら400年もしないうちにスーパー堤防案よりはマシなアイデアが浮かぶのではないでしょうか。

2014年10月4日土曜日

欧米人に絶対に受けない日本の食べ物

 私たち日本人にはアンコはもっとも身近な食べ物のひとつです。アンパン、大福、たい焼き、羊羹、あんみつなど枚挙にいとまがありません。そんなアンコですが、私の経験では欧米人には絶対に受けません。もしアンコを食べさせて喜んでくれたら、それはまさに変な外人さんです。


 どうしてアンコがだめなのかはよく分かりませんが、豆を甘くして食べるという習慣がまったくないからでしょう。日本人にしてみれば、白い熱々のご飯にバターと砂糖をたっぷりかけてお茶漬け風にして食べるようなものと言えるでしょう。ただし、ご飯に牛乳と砂糖を加えて固めのお粥風にしたデザートがフランスにはありますが、私は大好きでした。

スポーツビジネスに毒された私たち

 スポーツは私たちが思うほど純粋なものではなくなり、巨大なショービジネスになってしまいました。錦織選手の全米オープン準優勝で彼にウエアを提供するユニクロ株が急騰したり、ドーピングとのいたちごっこが続いたり、引退選手がタレントに転身したりしているのは、スポーツは金なりの時代性の一端を示すものです。


 スポーツの魅力とは身体と精神の素朴な真っ向勝負が展開されるところにありますが、もはやそういう論理は通用しなくなってしまいました。もっと強く速く、もっと華麗に、そしてもっと多くの観客動員をというのが今日のスポーツ界の流れですから、黙々と練習に励み、観客など来るはずもない試合でひたすら戦うという古典的なスポーツ精神はもはや流行りません。


 私たちは一流のスポーツイベントにばかり感動や興奮を求めて余りにも他力本願過ぎるのではないでしょうか。本来ならば感動と興奮というのはもっと身近な生活の中に自己と密着した形であるもののはずではないでしょうか。

公務員ランナー川内優輝選手の重い言葉

 アジア大会の男子マラソンでは初マラソンのハサン マフブーブ選手が厳しい競り合いに勝って優勝しました。川内選手は金メダルが取れなければ来年の世界選手権は目指さないと公言して臨んだ大一番でしたが、力不足は誰の目にも歴然としていました。


 私が評価している川内選手の凄さはマラソン力ではなくて成熟した自立精神にあります。実業団選手の恵まれた環境を知りつつ愚痴ひとつこぼさずに勝負に挑んでいる真摯な姿は、私たちの心を大いに躍らせるものがあります。


 彼は大会後のインタビューで自分はもちろんのこと銀メダルの松村康平選手も力不足であったと語っていました。もちろんこのコメントは、陸連関係者などには余計なことと感じられたはずです。実際に陸連の宗猛男氏は、最低限の走りはしたと二人を擁護するようなコメントを残していますが、対外向けの組織擁護の発言に過ぎません。


 もはや日本のマラソン界には2時間2分時代の世界で戦える選手は今のところ見当たりません。水泳などでは世界記録を狙える選手が続出している現実を見ると、マラソン界の衰退は気になります。実業団頼みの現状に甘えの構造があるのかもしれません。

2014年10月3日金曜日

笑い話 クマの迷い

「オーイ、栗がたくさん落ちてるぞ!」

「!」

「みんな、早くおいでよ!」

「!!」

「美味しそうな栗がこんなにあるぞ!」

「!!!」

笑い話 仲直り?

犬「うーっ、寒いなあ。」

猿「うん、寒いねー。」

犬「じゃ、俺の小屋に入れよ。」

御嶽山噴火 運命を分けた10分間

 御嶽山の水蒸気噴火で地鳴りが始まってから爆発までおよそ10分間がありました。報道によれば痛ましい犠牲者の方々が発見された場所は頂上から数百メートル圏内に集中しています。もし、地鳴りに異常を察知して近くの山荘に避難していたらと思うと残念でなりません。


 死亡が確認された犠牲者の方々47名のうち46名は損傷死だそうです。噴石の直撃を受けた結果でしょう。今後は自分が目指す山がどんな山なのか、火山であれば過去の噴火の様子などを自ら調べておこうと思います。返す返すも御嶽山が火山で噴火する可能性があることを登山者に周知されていなかったことが残念でなりません。


 火山の地鳴りなどに連動して警報音を発するサイレン装置を設置できないものなのでしょうか。犠牲者の方々のご冥福を祈ります。

2014年10月1日水曜日

一大事!とうとう1ドル110円!

 米国時間でいうと、9月中に1ドル110円というのが現実になってしまいました。これまでは安すぎたドルのポジション修正と見ることも可能でしたが、これからは心理的には本当の円安の進行といえるでしょう。


 今日では円安で貿易収支の黒字が膨らむどころか、むしろ赤字幅が拡大してしまいます。財務省発表の貿易収支統計を見ると、2011年から赤字状態が継続しており、その赤字額は増加の一途です。日本が円安に強かった時代は過去のことで、今では円安の歯止め役を担える国内要素が見当たらないのは大問題です。