ドイツのメルケル首相はシリア難民救済に最も地道に対応している宰相ですが、ドイツ国内では大規模な反対デモも行われています。
難民の人権尊重という理想と大量の外国人流入に戸惑いを見せる国民の本音という相克の事態のなかで、メルケル首相は高い次元の舵取りを迫られているはずです。羨ましいのは、政治家としての高潔な人格と高い見識、そして理想と現実のはざまで夢を失わない意志の強さがメルケル首相の政治力を支えていることです。
昨今の日本の政治は残念ながら理想を払いのけて安易な現実主義に徹して暴走気味ですが、夢のない社会を次世代にどう繋いでいこうというのでしょうか。