小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

  とうとうコーツIOC副委員長が来日して、これからはオリンピック開催への直接的圧力が強まりそうな気配です。  東京オリンピックが多数の病人も出そうな真夏に開催されるのはビジネスとしての都合からで巨額の放映権料を稼ぐためでもあります。  そんな開催してもお金、中止してもお金の五輪...

2015年1月19日月曜日

能ある鷹は爪を隠す

 私はあるスポーツの分野で伝説的な人物の話を直接知る人から聞いたことがあります。今日のチームスポーツの指導方法からはとても想像できないやり方で選手を鍛え上げ、チームを超一流の常勝集団にしてきた人でした。


 不思議なもので、一流の能力を備えた選手を集めたチームが常勝集団になり得るかといえば決してそうは言えません。そのあたりの機微は、練習方法、チームの雰囲気作り、作戦の立て方、試合中の選手の心理面のケア、そして長いシーズン中の戦い方なども大きく関係してくるからです。


 こうしたいわば理屈の積み上げは知的な作業であると考えるのが常識ですが、彼はこれを完璧に拒否して、想像を絶する猛練習とド根性主義ですべての困難を乗り越えていました。試合で苦境に立った時は、気の利いた指示を与えるわけでもなくて「何とかしろ!」とドスを利かせて一喝するだけでした。その理由は聞くと「オレには分からん!」だったそうです。


 彼の「何とかしろ!」の一言は彼の本心から発せられた魂の叫びだったのです。猛練習し、魂を込めてグラウンドで戦っている選手以上に試合を分かっている人間はいないというのが、毎日を真剣に生きた彼の心情だったはずです。若者の自立と成長のためにある大学スポーツの神髄をバカになって示してくれた類まれな人でした。