小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

  とうとうコーツIOC副委員長が来日して、これからはオリンピック開催への直接的圧力が強まりそうな気配です。  東京オリンピックが多数の病人も出そうな真夏に開催されるのはビジネスとしての都合からで巨額の放映権料を稼ぐためでもあります。  そんな開催してもお金、中止してもお金の五輪...

2015年1月10日土曜日

家元的社会とインターネット時代

 日本の有名なモーター月刊誌CAR GRAPHICが選ぶ2014年優秀賞の対象にトヨタの傑作車“ミライ”は候補にも推されませんでした。そんな状況下でもトヨタは燃料電池車の普及に挑戦し続け、すべての関連特許を無料公開することを決定しました。


 日本では物事を秘密にすることで価値を生む仕組みが好まれます。こういう古い価値観の社会では、他人に議論の余地を与えず、絶対的な優位性を保つことが出来ます。これは情報を分かち合って議論を尽くすという民主主義の考え方とは正反対のもので、伝統の名のもとに人々の英知を侮り歴史の重さを軽視するものといえるでしょう。


 例えば華道や茶道の世界では家元がすべての伝統を独占的に囲い込んで公開せず、その秘密性をもとにピラミッド型の仕組みを作り上げて権威と利益を保持し続けます。政府が特定秘密保護法を制定して多くの情報を国民に知らしめないのも、時代遅れの家元制度と同じやり方です。


 日本では情報の囲い込みと独占の伝統が相変わらず好まれていて、インターネット、フェイスブック、スカイプそしてYouTubeなどのようにみんなで共有しながら価値を創造していくという開放性がありません。そういう意味でトヨタの特許公開は日本に新風を吹き込んでくれるのではないかと大いに期待しています。