小室圭さんをシッタベンレイ

ノーと言って金満世界を変えよう

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2018年6月6日水曜日

ブレア英国元首相を知っていますか

 英国の元首相ブレアの口癖のひとつは医療と教育の改革は成功させなければならないでした。政治家が医療と教育の改革を手掛けると命取りになりかねないというのは定説です。そのために戦後の日本では今日までこれに手をつけようとする政治家は現れていません。


 イギリスでは戦後に公平・無料・国営の医療制度実現のために革命的改革が断行されました。炭鉱の鉱夫として働いていたことのあるナイ・ベバンは保健大臣になると公平公正な国民医療を実現するために、英国内すべての病院を国有化し、開業医を公務員にして、医療費無料のナショナルヘルスサービス(NHS)の基礎を造りました。


 しかし、戦後半世紀も経つと国民保健サービスは医療者側の意向が強く反映して患者中心のものではなくなっていました。そこで改革のために敢然と立ちあがったのが首相となったトニー・ブレアで、その政治姿勢には貧しい家庭に育つも弁護士で成功した父の存在が色濃く影響していました。


 英国の医療は無料ながら患者の選択権はほとんどなくて、入院治療までに時間がかかるなど今日でもまだまだ改善の余地があります。しかし、ブレアは医療は公共物という信念のもとで患者中心の医療を実現するために大改革を断行したのです。


 ブレアにしてもベバンにしても、貧者の存在にも思いを馳せることを忘れず、知性に満ちた弁舌と天性のリーダーシップを発揮して、四面楚歌の難局を乗り越えて困難な改革に国民の理解を得ることができました。彼らを思うとき、首相たる政治家に求められるものが何であるか、考えさせられます。